この6年間、自分たちの生活がよくなったかどうかふり返れば、安倍政権を信任すべきかどうか、ハッキリしているはず。

実質賃金は0・7%も下落し、年収200万円以下のワーキングプアは100万人以上増えている。
7月2日に発表された「国民生活基礎調査」によると、2017年度の1世帯当たりの平均所得は、前年比8万円も減り、全体の57%が「生活が苦しい」と答えている。

参院選の第一声で安倍は、「あの時代に逆戻りするわけにはいかない」と、今や遠い過去となった民主党政権を性懲りもなく罵倒していた。
二言目には「民主党は……」と口にするのは、安倍政権の失政の数々を覆い隠すためなのだろう。

安倍は「景気回復を実感できていない方がいることも承知している」などと、
“好景気”だが“実感していない人もいる”と、言葉巧みに、アベノミクスの成功を吹聴しているが、
半数以上の57%が「生活が苦しい」と回答しているのに、好景気のはずがない。

実際、この6年間、経済全体のパイはほとんど増えていない。
経済成長は1%程度で、民主党政権の時よりも低い。
なのに、大企業が空前の好決算を更新し、内部留保が450兆円近くに膨れ上がっているのは、個人を犠牲にし、大企業と富裕層が富を収奪しているからだ。
なにしろ、労働分配率は66.2%と43年ぶりの低水準。
最近は死語になったが、トリクルダウンなど最初から起きるはずがなかった。
オツムの弱い安倍某とて分かっていたはずだ。

公的年金も容赦なく削られている。この6年間で、23万940円から、22万1504円へと9436円もカットされている。
これほど虐げられていても、有権者はあの男に総理を続けさせるつもりなのか。

安倍や麻生は、国民に“自己責任”を押しつけている。もし、参院選で自民党を勝利させ、安倍政権を延命させたら、それこそ国民の自己責任である。