「いま再び皇太子さまに諫言申し上げます」
(「WiLL」6月号)

〈皇室という空間で生活し、儀式を守ることに喜びを見出さなければならないのに、
小和田家がそれをぶち壊した。(略)加えて、適応障害でうつ病なら、何をしてもいいんだよとなってしまった。
(略)夢幻空間の宇宙人みたいになっています〉(西尾氏)

西尾にしろ南出にしろ、皇族に「諫言」するとの姿勢で批判することが商業右翼界隈で行われているが、
要するに彼らは自分たちの望まない皇族の言動が気に入らないだけなのだ。
その為、もっともらしい屁理屈の方便として「諫言」という表現を用いているに過ぎない。

尊皇右翼(「大日本愛国団体連合時局対策協議会」の理事を名乗る男)から版元のワックが
襲撃を受けるという事件が起きて天皇めぐる右右対立、極右「WiLL」になぜ右翼団体がテロと話題になったのは、
「今の「WiLL」やその周辺に巣食う極右言論人には、最初から天皇に対する尊敬など微塵もないし、
たんに自分たちの歪んだ国家観や政治的野心を正当化するために、天皇や皇室を道具として利用している」と
受け取られているからだ。「皇室を憂うるを大義名分にして、実際には“伝統的家族制度”や“GHQによる破壊からの
復活”などといったひとりよがりの政治的願望を吐き出しているだけ」「WiLL」の態度は“天皇の政治利用”ですらなく、
単なるマーケティングとする保守主義からの批判もある。