日本の戦争史を振り返ると、「戦争回避して持久すると自軍が疲弊する」という状況に よわいことがわかります。 
また、いずれも日本側から初動攻撃しています。これは国民性なのか為政者の体質なのか地政的に理由があるのかは議論の余地がありますが。

日清戦争の場合、25日、豊島沖で日本海軍第1遊撃隊(司令官坪井航三海軍少将、「吉野」「浪速」「秋津洲」)が清の軍艦「済遠」「広乙」を発見し、海戦が始まった。

日露戦争の場合、「シベリア鉄道が全線開通するとヨーロッパに配備されているロシア軍の極東方面への派遣が容易となるので、その前の対露開戦」
日露戦争の初戦は、ロシア旅順艦隊に対する日本海軍駆逐艦の奇襲攻撃(旅順口攻撃)

ノモンハン事変では、国境紛争をハルハ河戦争に格上げする際、決定的に働いたのは日本からのタムスク空襲です。
第2次世界大戦時の日米戦は、言うまでもなく真珠湾奇襲です。

陸奥宗光の回想、「外交にありては被動者〔受け身〕たるの地位を取り、軍事にありては常に機先を制せむ。」 
このあたり、日本会議系、ネトサポ系の皆様方的に、今も名言・格言と言うことになっていないでしょうか?

機先を制すのが好きなんです。寡兵よく敵を制した攻勢作戦の将兵を英雄と持ち上げ、守勢の猛将は知る人ぞ知るのままです。
守勢で相手を充分に弱らせた後に反攻し殲滅するに至るジューコフの様な闘いは日本の近代に例が殆どないです。

機先を制し、相手の不意を突くことに最高に成功した真珠湾が、最後には完全に国を滅ぼす寸前の最悪の敗北に至りました。
単に「自衛権あり」の加憲は、必ずや「先制的自衛権も自衛権だよね」という解釈を生み、かなりの確率で第2の真珠湾を引き起こすと確信しています。