ありがちな間違いとして、
デフレ→物の値段が下がる→お金の価値が上がる→富裕層有利→格差拡大→景気悪化
インフレ→物の値段が上がる→お金の価値が下がる→富裕層不利→格差縮小→景気向上
というのがある。

だが現実は、
収入や資産に対する支出の割合が高い人、つまり所得の少ない人ほど、インフレ政策はきつい政策となる。
インフレでの収入の増加率よりも物価の上昇率が高くなり、収入の多くが支出にまわることになり、
物価上昇の被害を直接うけるからだ。
一方、金持ちは、生活必需品を買うお金は資産や収入あたりでの割合が低い。
残りの資産は株などの、インフレでも減価しないところに移しておくことで、インフレ被害は0(というか株はインフレで値上がりするのでプラス)になる。
つまり、インフレは金持ちほどおいしい政策なわけ。
政府は、20世紀の経済成長&人口増加時代に、インフレで消費量加速させて景気が良くなっていったという、
旧世代でのみ通用する経済理論で動いている。
トリクルダウン理論はピケティによって否定され、
インフレ時に経済成長したのは、単に人口増加と経済成長余地があっただけと証明されているのにね。

金融緩和で金すってのインフレは、金持ちにとってはダメージはないどころか実はプラスになる。
金融緩和で株などに資金が入ってくるので、その値上がりにより、
インフレによる資産価値減少速度以上に資産額自体が上昇するから。
インフレは金持ちほど楽で、金持ちであるほどよりいっそう金持ちになる政策でしかなかったとさ。