日本政府が、中国への政府開発援助(ODA)の終わりを宣言した。40年・3兆6千億円の公費の投入は日本になにをもたらしたのか。
日本の対外政策でも最大級の失敗といえる。日本の意図とその結果との断層があまりに巨大だ。

79年に大平首相が「日中友好」を強調してスタート。その後、竹下首相は「中国人民の心へのアピールが主目的」として金額を大幅に増やした。
だが中国人民は「日本からのODA」を知らないから心が伝わらない。
ODAが巨額になった90年代も、中国政府は「抗日」の名の下に日本への敵意を中国国民にあおり、共産党政権の宣伝教育は激しかった。

軍事面では、日本の援助でできた空港や鉄道、高速道路の軍事的価値の高さを、中国軍幹部が堂々と論文で発表。
チベットへの光ファイバー建設は軍隊が直接利用。ODAでできた福建省の鉄道網は台湾への攻撃部隊の頻繁な移動に使われた。
台湾の李総統は「日本の対中援助で、福建省の鉄道建設だけは止めてほしかった」と訴えた。
 
日本のODAは、中国の民主化や人権尊重に配慮しなかった。民主主義や人権弾圧する国には援助を与えないはずだったが
中国の非民主的体質はいまのウイグル人弾圧をみるだけでも明らかだ。日本のODAは、中国を強く豊かにするための有益な資金だった。
その中国がいまや国際規範に背を向けて覇権を広げて、日本の領土を脅かす異形の強大国家となった。
日本の対中ODAはそんな「覇権志向強国の出現」に寄与したのである。  (2018/10/26 産経デジタル)
・・・だから安倍首相がやっとやめてくれる。もしも野党政権だったらこれからもジャンジャン共産独裁中国に貢いでゆくだろう。