拉致被害者家族会等が17日に発表した金正恩宛ての「全拉致被害者の即時一括帰国を決断して頂きたい」と題したメッセージは強烈だった。
「全拉致被害者の即時一括帰国が実現すれば、国交正常化に反対する意思はない」と従来の姿勢を強調し、「帰国した被害者から秘密を聞き出さない」との一文も盛り込んだ。
内容もさることながら、政府の頭越しに金正恩に直接メッセージを送るのは前例がない。

安倍某は掛け声こそ勇ましいものの、本気で取り組んでいるとは到底思えない。
家族会の高齢化が進み、今の政権に頼りきったままでいいのか、信頼しきっていいのか、という悲痛な叫びが急速に広がってきている。

それも無理はない。生存する被害者をガン無視した疑いも強まっている。
15日に共同通信が拉致被害者の田中実さん(失踪当時28)と特定失踪者の金田龍光さん(同26)が妻子とともに平壌で暮らしていると報道。
日朝がストックホルム合意を交わした2014年5月より前に、その情報は伝えられていたという。

国会で質問された馬鹿ソーリは「今後の対応に支障を来す恐れがあり、コメントを差し控える」と、いつものセリフでスットボケた。
私が司令塔になると豪語しながら、トランプに丸投げしている有様なのに、何が「今後の対応に支障を来す」だ。

家族会の思いを弄び、政権浮揚に利用する卑劣な輩が政権に居座る限り、拉致問題解決は見通せない。かえって障害になるだけだ。