1兆5千億円でも安全は買えない 陸自元幹部が訴える「イージス・アショア」の不都合な真実
週刊新潮 2018年11月8日号掲載

端的に言って、政府によるアショア導入の目的は国民を「安心」させることである。北朝鮮はこれまで、
国際社会の抗議や制裁も無視し、核ミサイルの開発を進めてきた。さらには、日本の上空を越える軌道で
ミサイル発射実験を繰り返した。そんな状況が続けば、国民が不安に思うのは当然である。
不安を取り除くにはどうすればいいか。
万が一ミサイルが飛んできても、それを上空で迎撃できれば問題ない。それがミサイル防衛という戦略で
あり、アショアに求められる役割である。・・・しかし、残念ながらそれは絵に描いた餅に過ぎない。純
粋に軍事技術として、あまりにもハードルが高いのである。