] Sword Messiah
8.
これが真実の存在感である。世界は光に包まれていた。
彼等をいつも微笑みながら見守っている者が居る。
それをこの者達は畏れ敬い、礼儀と言って心得としている。
それがあれらは可笑しかった。
あらゆる者が人間という次元を認めている。
この蛇たちも又、人間であるという事を留める事を選んでいる。
何とそれは皆、同じく持ち合わせている色彩なのだ。
だから黒蛇と呼ばれた者達も、只愛を求めるが故、世から溢れた者達であった。
悪魔フィラスキュラに人としての命を捧げる事に拠って、
愛する者を永遠に手に入れたのだ。
暗黒神殿とはこの者達の安息の場所であり、安らぎの中で一生を送っていたと言う。
そして今返らんというのだ。
「どう考えてもフィラスキュラは、やろうと思えば
一瞬で望みを果たせたよ。それだけは確かだ。
だからもし、君たちにその好機が訪れたら……
彼の言葉を聞いてみたいんだ。良いかい?言って置くが、
悪魔とは、神よりも格上の存在に間違い無いだろう。
あの者を殺す時、聞いた言葉は必ず残す事を考えるべきだ。」