第5話「アジ」 脚本:浦沢義雄 監督:岩原直樹

タロー「パパとママが会社の命令でフィジーに出張してから三週間が経ちました。手紙や電話の連絡が一度もありません。
 僕は悲しくなって涙をこぼしました。乙姫が慰めてくれました。」
タローは眠くなったので、乙姫はあきれる。タローはもう一回同情してと頼むが、乙姫は断る。鯨大王が帰ってくる
鯨大王は駅前の洋装店で服を買ってきたが、乙姫は気に入らない。鯨大王は落ち込む
アジが「イソギンチャク」を歌いながら洗濯物を干す。鯨大王が服を持ってくる。タローはキヨシ達とサッカーをして遊ぶ
ボールを拾いに行ったタローは、鯨大王とアジが一緒にいるところを目撃する。タローは不倫だと思いこむ
タローは帰宅して乙姫に知らせる。乙姫はショックを受け、珊瑚女王は倒れる。乙姫の勧めで、珊瑚女王は何も考えずに眠る
乙姫はパパを許せないので、亀山タクシーで向かう。亀山は乙姫を和ませようと、テープの音楽を流して「美しい心」を歌う
だが乙姫にそんな歌を歌わないでと言われたので止める。乙姫はアジのいるアパートに来る。アジがドアを開けると、怒った顔の乙姫がいた

乙姫は、アジが鯨大王が買ったセーターを着ているのに気づく。乙姫は部屋にあがり、鯨大王が買ったスカート、ブラウス、ブレザーを見つける
一週間前、アジは生活苦で悩んでいたところを鯨大王に助けられた。アジは鯨大王の恋人ではない
鯨大王は乙姫が服を気に入らないので、アジにあげた。アジは喜んで着た。アジは、善意に甘えたアジが悪いと謝る
龍宮城が崩壊して以来、乙姫はしっかりしなくちゃいけないと思った。乙姫は散り散りになったタイやヒラメやアワビの情報を集めるのに忙しい
だから鯨大王からの映画の誘いを断った。鯨大王は乙姫の娘としての愛情に飢えて、アジの家に来る。乙姫は亀山タクシーで帰る。アジは見送る
乙姫は帰宅し、アジはパパの恋人ではなかったと珊瑚女王に報告する。乙姫は泣く。鯨大王はしゃぶしゃぶの具(豚肉)を買って、アジの家に来る
アジがアジのたたきの女王になり「アジのたたきの女王様とお呼び」と言って、鯨大王を鞭で叩く。鯨大王は痛がって、逃げ帰る
アジは泣き崩れる。珊瑚女王の勧めで、乙姫は何も考えずに眠ろうとする。鯨大王が帰宅して「アジのたたきの女王様が怖い」と震えながら言う
乙姫は、アジが私達家族の平穏を思ってと気づく。アジはアパートを出て行く。亀山タクシーが来て、乙姫が出てくる
アジが父に愛される清らかな娘の美しい心を教えてくれたお礼に、乙姫は玉手箱の笛を吹いて曲をプレゼント。アジは自分には美しい心がないと言う
アジが出て行くのは、本当に鯨大王を愛してしまいそうだから。だが乙姫は、それが美しい心だと言う。乙姫は「美しい心」を歌う
アジはお辞儀をして去って行く。乙姫は亀山タクシーで帰宅し、ポストに手紙を見つける。タローの両親からの手紙で、タローに渡す
乙姫は、鯨大王が気に入った服を着ると言う。今日は節分。乙姫は危ないスタイルで豆まきをした。鯨大王は豆をぶつけられて喜ぶ
タローと珊瑚女王は黙って豆を食べながら見ていたが、そのうち豆まきに参加して鯨大王に豆をぶつける