(渋谷廃墟。 瓦礫の山に囲まれた一角に、フェンスで囲われ、シャドウによって厳重に警備されている区画がある)
(鉄の扉には 『AREA X』 の文字。 その中から 三島と田所が歩いて出てくる)

田所 「まさか、こんな……(狼狽)」

三島 「あれしきの事で動揺していたら ZECTのチームリーダーは務まらないぞ」

 (回想。 地下施設の、更に分厚い扉が映る。 取っ手の周囲には ワーム文字が刻まれている)

 (外に出て、呆然と立つ田所の目の前で、 鉄の扉が軋んだ音を立てながら閉じられる)

田所 「ハア…(溜息)。 なぜ 私を…、エリアXに入れたんですか?」

三島 「ガタックを得たことにより、マスクドライダー計画は 次の段階に入った」

田所 「次の段階? (背後の三島を振り返る)」

三島 「そして 多分……ワームもな」

 (その場に立ち尽くす田所を置いて、歩き去る三島)


    (カブト 第23話より)