>>756

 (天道家の居間。 ソファに座ったひよりに 冷たいお茶を出す樹花)

樹花 「お兄ちゃんなら すぐ帰って来ると思うから、ゆっくりしてて下さいね。
     (隣のソファーに置いていたリュックを 肩にかける) じゃあ、樹花は 塾に行ってきまーす!」

 (小走りに ドアへ向かう樹花)

ひより 「行ってらっしゃい」

樹花 「(ドアを開け、廊下に出て振り返る) じゃあ! (敬礼)」

 (元気良く閉められるドア。 それを笑顔で見送るひより)
 (ふと、視線を 目の前のガラステーブルに移すと、テーブルに置かれた本の間から 一枚の写真が はみ出している事に気がつく)

ひより 「……… (写真を手に取る)」

 (急いで 自分のバッグから ひよりの両親の写真を取り出して 見比べてみる)
 (少年と両親の家族写真。 そこに写っていたのは、同じ顔をした父と母だった…)

ひより 「……どうして、僕の両親が…? (動揺)」


       (カブト 第31話より)