>>924

天道 「俺の両親は ワームに擬態され、殺された…」

 (地面に倒れている父親の腕の中には、家族写真を撮ったカメラが抱かれている)

天道 「その時、 俺の母さんのお腹には 赤ちゃんがいた」

 (父の傍に寄り添うように倒れている母。 その両手は お腹の赤子を守るように 腹部に添えられている…)

天道 「女の子なら、“ひより” と名付ける と言っていた」

ひより 「………」

天道 「“天道” は、俺を引き取ってくれた おばあちゃんの姓だ。 ……俺の嘗ての名は、 “日下部総司”」

 (天道に 一旦 顔を向けてから俯き、 躊躇いがちに訊ねるひより)

ひより 「まさか、 お前の両親を殺したワームは……」


       (カブト 第32話より)