>>930

(回想) (炎に包まれ、渋谷に落下する隕石)
     (大地に激突して、巻き起こる巨大な爆発と黒煙。 粉々に粉砕されるビル群)

     (崩落した渋谷の地下街。 崩れた瓦礫の下で身を起こし、何とか這い出てくる総司)
     (近くから、誰かの呻き声が聴こえてくる)

総一 「あ…うぅ…」

 (積み重なった瓦礫の下で、重なり合うように下半身が埋もれて、身動きがとれない擬態日下部夫妻)
 (擬態総一は 仰向けの姿勢。 擬態さとみは その傍らで、うつ伏せの態勢で 荒い呼吸をついている)
 (苦し気に首を動かした擬態総一と ふと目が合う総司。 ハッと 息をのむ擬態総一)

天道 「……俺には あの二人を許す気はなかった。  いつか、必ず 仇をとるつもりだった」

 (7年前の真相を語る天道の言葉の端々から、怒りの感情が滲み出している)

ひより 「………」


       (カブト 第32話より)