>>945

 (その時の事を思い出すかのように、己の手を見詰める天道に、ひよりが静かに語り掛ける)

ひより 「その言葉、 今も 心に残っているよ。 あれは…お前だったんだな」

 (天道が真剣な眼差しで ひよりの瞳を見詰めて話す)

天道 「お前は 俺の妹だ。 生まれる前に殺された、たった一人の妹だ。 (優しく微笑む) 俺が助けないで 誰が助ける?」

ひより 「…でも、 ボクは ワームから生まれたんだな?」

 (天道から視線を逸らして、ひよりが自嘲気味に呟く)

天道 「心配は いらない。 もう 店には戻れないが、 おばあちゃんが お前を引き取ってくれる」

ひより 「………(不安げ)」

 (心が千々に乱れ、視線をさまよわせるひより。 未だ納得しきれていない様子が感じられる)