>>274

(ZECT本部の一室。 三島が腕組みをして窓際に立ち、ブラインドカーテン越しに 外の景色を眺めている)
(そこに 影山が入室して 小走りに駆け寄り、 三島の正面に回り込む)

影山 「三島さん。 天道のやつを 何とかして下さい。(悔し気に項垂れる) アイツは…、俺のザビーゼクターを奪ったんですよ」

三島 「…目障りだな」

影山 「(パッと顔を上げる) そうです。 だから、早くアイツを… (忿怒)」

三島 「お前だ! (声を荒げる)」

 (影山が驚いて 目を見張る)

三島 「(両腕を左右に広げる) 此処は 末端の一兵士が来ていい場所ではない (影山に背を向ける)」

影山 「そんな…。(しつこく 三島の正面に回り込む) 俺は これからも、ずっと 三島さんの元で…(必死)」

三島 「(影山の言葉を遮る) 警備の者を呼ぼうか?」

影山 「…待ってください。(動揺) 俺が ザビーの座を蹴落とされたのに、何で 矢車なんかが 新たなライダーに! (怒鳴る)」

 (影山から一切の興味を失ったかのように、左袖の埃を払っていた三島の動きが ふと止まる)

三島 「(顔を影山に向ける) …新たなライダーだと?」

影山 「そうですよ」