>>773

天道 「赤い靴? (混乱)」

 (意表を突かれて動揺する天道に、陸が 向き直り、右手の指を上げて 語り始める)

陸  「ある少女が! 赤い靴を履き、(ステップを踏んで、自らの足元を指差す) ダンスパーティーに行く」

 (縦型ブラインドカーテンの合間から、部屋に差し込む陽光が、床の絨毯に 長く伸びた人影を映す)
 (滑稽で、どこか不気味な 影絵の童話劇場…)

陸  「だが、 靴が勝手に踊り出し、止まらなくなってしまう」

天道 「(右手で 頭髪を掻き毟る) 何が言い… (陸に詰め寄ろうとした天道の動きが 途中で止まる)」

 (擦れ違う陸。 だが、天道は 陸が 寓話を通して、何か重大な秘密を伝えようとしている事に気付く)