0134名無しより愛をこめて
2021/03/28(日) 23:58:25.70ID:yXIg7q5f0(夕暮れの波止場。 影山が一人、縁に腰掛けて フクロウのマスコットを眺めている)
(陶器製のフクロウは、砕けた欠片を 丁寧に接着して修復してある)
(其処に、いかついブーツを履いた男が 踵の拍車を鳴らしながら 歩いて来る)
(右袖の無い黒のロングコート。 骸骨を象ったネックレス。 爛々と光る鋭い目)
(地獄兄弟の長兄、矢車想…)
影山 「兄貴…… (咄嗟に、左手に持っていたフクロウの御守りを 上着の左ポケットに隠す)」
矢車 「相棒、 (立ち止まる) お前、良い事した… とか、思ってんじゃねえだろうな?」
影山 「……… (答えが見つからずに 目を逸らす)」
(矢車が 心の底まで見透かすような疑いの眼差しを 影山に向ける)
(影山の反応に 未だ迷っている様子を感じ取った矢車が、口元を皮肉に歪める)