>>188

(日が暮れて暗くなった理科室に、人目を忍んで、こっそりと 加賀美と蓮華が入って来る)
(静まり返った室内には、不気味な人体骨格模型や人体解剖模型、鳥の剥製などが陳列されている)

 (教室内に 人がいない事を確認してから、加賀美が 後ろの蓮華を振り返る)

加賀美 「何か 新しい情報は あったか?」

蓮華 「私のほうは 特に。 先輩は?」

加賀美 「うーん、(小声で話しながら歩き始める) 別の噂を聞いたぐらいだなあ」

蓮華 「(小走りに 後を追って訊ねる) どんなのですか?」

 (加賀美は深呼吸してから、また歩き出し、口を開く)

加賀美 「 ……何年か前、 この学校には 全国大会で優勝するほどの合唱部があった。
      が、やはり 忽然と消えたらしい… (立ち止まる)」


       (カブト 第37話より)