>>311

岬  「でも、 経済的な事情か何かで 廃部になり、それが 噂の元になったそうよ」

加賀美 「えっ、それだけ? (拍子抜け)」

岬  「卒業した合唱部の生徒は、今も 普通に暮らしているみたい」

加賀美 「…… (言葉に詰まる)。 じゃあ、俺達は、誰かが歌っていたのを、たまたま 聴いただけ?」

 (納得がいかなそうな加賀美の反応に、岬が頷き返す)

蓮華 「呪いの鏡についても、 鏡が歪んでて、ちょっと 映りが変なだけでした」

加賀美 「ふーん、(強風で身体が冷えて、肩を出して着ていたジャージのジャケットを きちんと着直す)
      種明かしすると、学校の噂なんて 他愛のないもんなんだな」

天道 「……… (険しい表情で 沈思黙考)」


       (カブト 第38話より)