>>390
白石 ライダーの企画を東映からもらった時に、かなり直感的に怪人差別についての話にしようと思ったんです。
    というのも、ここ10年ハリウッドのアメコミ映画は、ポリティカルコレクトネスと密接に結びついていきましたよね。
    MCUや『ウォッチメン』といった作品を見ながら、時代と社会のなかで実在感を持って闘うヒーローを、自分も機会があれば作ってみたいと思っていました。
    それに加えて、これは本当に偶然なんですけど、50周年作品ということで50年前の日本の近現代史との連続性を織り交ぜたいと考えると、
    1972年というのは連合赤軍による浅間山荘事件が起きた年でもあったんです。
    この事件は僕の師匠である若松孝二監督が『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』で映画にした題材でもあって個人的にも強い関心があったんで、
    連合赤軍そのものではないけれど、ある種の挫折した学生運動の落とし前を2022年に決着させるという骨格が出来上がっていったんです。

ここまで「仮面ライダーブラック」の話が全くでないまま基本骨格が決まったから
文字通りブラックは「ガワ」だね