10年前から俺が考えてたガンダムを語ってく [転載禁止]©2ch.net
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数年前に旧シャアで建てたが内容が大分変わったからこっちで新たに作った (続き)
メルスののるMS はアスルムが地球のものを独自に発展させたものである
アスルムの文化は地球の文化を取り込んだ結果不安定になり戦争が続く状態になってしまった
クローンとして生まれたメルスは自分の祖先の星地球を知らない
しかし戦闘中に突然目前に現れたMSに地球のビジョンをテレパスで送られてしまう
地球に行きたい、メルスは突然沸いた感情を抑えきれず軍を抜けてしまう
メルス以外にも同じように地球にあこがれるクローンが現れ一大勢力になっていく
地球のビジョンを送ったMSウラヌスは地球外生命体を調べるために太陽系外に送り込まれたものだった
ウラヌスは人造ニュータイプでもあり自己進化を続けた結果量子ジャンプができるようになっていた
彼にとってアスルムの地球人クローンは最初のコミュニケーション対象に最適だった
がそれがアスルム人対地球人クローンの戦いを引き起こすとは考えていなかったのだ
一方でアスルム人の中ににニュータイプ能力を持つ者もあらわれていた
彼らはニュータイプ能力を自分の遺伝子に組み込んでいたのだ
ニュータイプアスルム人の中には地球を敵視する者もあらわれていた
彼らの中には地球を攻撃する過激な思想を持つ者もいたのだ
混乱する状況の中メルスはニュータイプアルムス人と感応し始める
それが新たな時代の始まるになるとはその時は誰もわからなかったのだった 忘却の戦士
西暦の最後の年、人類は「なにか」の侵略を受けた。
目視どころか各種センサーに反応せず、生命どころか物質かどうかさえ分からない未知の存在に
破壊だけでなくシステムを次々乗っ取る戦法に人類に打つ手はなかった
瀬戸際まで追い詰められた人類の前に数千年先の未来からMSが出現する
MSから発散する波動により姿を現す敵を瞬く間に粉砕する
しかしMSもシャットダウンして動かなくなる
生命体は時間跳躍することに耐えられず、MS内の人口脳が機能できなくなったのだ
MSを動かすには人間の補助が必要だが、タイムパラドックスを防ぐためにMSで得た情報を記憶から消す必要がある
それはパイロットに深刻なダメージを与えることであり人権的な問題をはらんでいた
超法規的な対応として刑期短縮を条件に犯罪者にパイロットとして選出する
国家的な陰謀で犯罪者にさせられたシンはパイロットになる事で自らの無実を示そうとする
だが、戦いの中で「なにか」の侵略がその陰謀と絡んでいることに気付いていく
シンの国はすでに何者かに占領され「なにか」は彼の国で生産されたものであった
そして何者かは人類ではなかったのだ
シンはもともとは天文学者であった。彼の所属するプロジェクトは宇宙から来る電波をとらえていた
その電波は他天体の知的生命体のプログラムでありひそかに増殖して浸食最後には
国家の根幹のシステムが乗っ取られてしまったのだ
そしてプロジェクトに参加していたシンたちを次々投獄していった
シンたちはその事実を知らない
MS搭乗の代償として徐々に失われる記憶の中、シンは真相にたどり着くことはできるのだろうか ガンダム世界でファンタジーみたいなのを作ってみる
ここは剣と魔法の世界
赤い結晶と心を通わせることができる人は様々な力を使うことができ彼らは魔法使いといわれた
しかしその結晶がかつてサイコフレームと言われていたことが忘れ去られて久しい
主人公のバンは初心者の剣士
彼はギアナ高地ダンジョンの奥にある「竜の卵」の大捜索に参加する
彼の竜の卵を見つけるがその卵に取り込まれてしまう
卵は言う「形を取り戻すために命がいる。お前の命をもらう」
数千年前、エルスは人類との完全な統合を行うことを表明、人類と戦いを始める
人類側は封印技術であるサイコフレームを使用しエルスの命を取り込み始めた
エルスをせん滅することに成功するも今度はサイコフレームが暴走し人の命を取り込み始めた
巨大な竜の姿になったサイコフレームを粉砕することに成功するものの文明が消滅してしまい
サイコフレームのかけらは世界中に飛び散り今の剣と魔法の世界の礎になった
しかしサイコフレームの竜は復活しようとしている
竜の卵は本来の姿であるガンダムタイプ「ターンN」に戻るために本体のエルスセルを活性化させる必要があった
そのために人との融合をする必要があったがサイコフレームの影響で変質したエルスセルは取り込むことができない
しかしバンの持つ白い結晶体に共鳴する形でターンNは復活する
白い結晶体、それはエルスがサイコフレームに擬態したものであった
そのためにサイコフレームの竜の影響を受けずにエルス本来の機能を残していた
しかしそのことに気付いた竜が部下のモンスターMSに命じてターンNを襲おうとする
バン、ターンN とサイコフレームの竜の戦いが始まろうとしていた ガンダム、40周年記念でプロ野球12球団とコラボ チームカラーのガンプラ発売
https://www.oricon.co.jp/news/2128478/full/
↑これがもしアニメ化されたら…
宇宙世紀100年、ジオンの自治権放棄を祝うイベントとしてMS野球大会が行われることになった
しかし事実上のサナリィ(連邦)とアナハイム(ジオン)の次期小型MSのコンペとなり
サナリィのMSは形こそRX78に酷似していたが新機構が組み込まれRX0以上の高性能機になっていた
しかし新装備のAI「V9」は高性能な反面パイロットを選ぶ機体になっていた
サナリィの営業権マネージャー、アキコはパイロットを探して世界中を飛び回る
人だけでなく、ガンキャノンを操る犬、ブルーのコアラを見つけ、ついに12人のパイロットに探すことに成功する
しかしアナハイムは一年戦争時のジオンのエースパイロットをクローンで復活、
復活したシャアや黒い三連星が大リーグザクに乗って襲い掛かってくる
苦戦するサナリィ。その時隣接するトウモロコシ畑から13台目のガンダムが現れた
オリジナルカラーのガンダムは左手にボールを握っていた
「僕が一番ガンダムを…いや俺は今猛烈に感動している!」
そのガンダムは燃えていた
「…」明子は柱の陰で何かつぶやいたがその言葉を聞いた人はいなかったという ガンダムで泥棒ものを考えてみる
宇宙世紀0079年
地球連邦は地球上のジオン公国占領地の治安を混乱させるために軍内部から志願者を募り
MSとともに占領地に送り込んで破壊工作をさせていた
むろんこれは南極条約に違反する行為であり参加した軍人は作戦前に軍籍は抜かれている
主人公のマビクはピクシー改「オレイアス」で作戦を行うはずがふと出会った女盗賊モドスと
行動を共にするうちにいつの間にかジオンの蓄積した食料を奪い被占領市民に配る義賊になっていく
そんな彼らにジオンの高官の代理人を名乗る人間から依頼が届く
ジオン公国はアルカトラズ島に占領地から集めた美術品を集めている
北アメリカを管轄するガルマはホワイトベース追撃で島の防衛がおろそかになっている
もし美術品を盗み出してくれるなら支配地域の食糧支給の量を増やそうと話を持ち掛けられる
当然こんなおいしそうな話は罠である。マ・クベは美術品の管理の権利をガルマから取り上げるために
(実はガルマは小さいころからの英才教育により美術品の鑑定能力がマ・クベより優れていた)
わざとアルカトラズ島で不祥事を起こさせようとしたのだ
真意を知ったマビクとモドスはその作戦を裏手に取る。マ・クベが1番ほしかった美術品だけ盗むことで
この計画がマ・クベ主導のものであることを印象つけようと作戦を立てた
作戦は成功するものの、直後にホワイトベースとの戦いでガルマは戦死、結局アルカトラズの美術品は
マ・クベの所轄になってしまった
マビクとモドスは脱出に成功するがその後行方不明
1年戦争が終わって1年後、アルカトラズから美術品が世界中の美術展に返却された
台湾の故宮美術館の美術品だけは帰ってこなかった
マ・クベが宇宙に持ち去って一緒に爆散したという
そんなある日、宅配品を装った二人組がやってきて美術館に荷物を置いていった
開けるとマ・クベともに散ったはずの美術品があった…
「しかし、全然オリジナルと別物なのによくあれを北宋のツボなんて信じたよね、マ・クベ」
「まさか、正体が近所の中華料理屋のティーポットなんて思いはつかないだろうけどな!」
この二人がその後どうなったか連邦のお偉いさんは誰も知らない 100年目の咆哮
宇宙世紀179年、宇宙戦国時代は資源枯渇により続行が不可能になり休戦条約が結ばれた
人類は地球圏を破壊しつくしたことにようやく気が付いたのである
地球は再生する道を目指したがその技術が戦乱で失われていることに気が付いた
タウ・アイロンは歴史学者である
彼の主な研究はMS開発史であり、個人的趣味でファーストガンダムを復元している程の腕前を持っている
政府は彼ら歴史学者に失われた技術の復元を委託する
タウはその作業の中、過去に多くの技術者が行方不明になっていることを知る
それと同時期、木星帝国のMS開発施設に謎のMS軍団が現れ壊滅させる
そのMSと同じものがタウの前に現れ、タウのガンダムに戦いを挑む
そのMSは1年戦争時のザクに酷似していた
ネオジオン壊滅後、多くのジオン兵は火星に逃げていたがオールズモビル戦役で全滅したと言われていた
しかし彼らは生き残り、宇宙戦国時代に多くの技術者を亡命させ巨大国家になっていた
彼らにとって地球はもはや汚れた星であり、地球圏が弱体化した今となっては容易に占領できる敵にしか過ぎない
ザクを倒すことに成功したもののザクに使われていた技術に戦慄を覚えるタウ
対抗するために彼は自分の持っている技術をフル動員してガンダムを進化させていく
それは歴代のガンダムの能力を引き継いでいくことになるのだった 宇宙戦国時代を大河ドラマ的に語ってみる
コスモバビロニア建国時、地球連邦内の一部の議員ににコスモ貴族主義が浸透し
政府内での対立が激化、連邦軍は機能不全に追い込まれた
軍の支援を期待できない各コロニーは自治を宣言して独立、自警軍の設立を行うが
互いの不振からコロニー国家同士が軍事衝突を起こし混乱はさらに加速した
宇宙世紀0148、主人公イグアン・ボレロの住むコロニーは隣のコロニーの侵略を受けた
自警軍に所属するイグアンはGキャノンマグナに乗って反撃するもののコロニーは瞬く間に制圧されてしまう
イグアンのマグナも敵大将格の乗るネオガンダム改に敗北、イグアンも降伏する
敵大将フジ・キノーはすでにサイド2の3分の一を制圧していた
フジは降伏したイグアンを気に入り部下として徴用し、彼にフリントを与えるのであった
しかし駐留している連邦軍が中心になってザンスカール帝国を設立して状況が変わってくる
ザンスカールの恐怖政治でフジが密告されてしまい捕まって処刑されてしまう
フジ亡き後大将として組織を率いるイグアンだがもはや戦争続行は不可能と知り、できるだけ多くの人間を
他のサイドに逃がそうとする
亡命者を処刑するため大軍で押し寄せるザンスカール、殿として迎えうつイグアン、
それはコロニーの一つの時代の終わりを示していたのかもしれない 機動戦士ガンダムローグ
一人の男が地球連邦大統領に就任した
彼はラストキングと名乗り連邦軍の再武装を宣言する
外壁を貫通してコロニー内で爆発するコロニーバンカーを開発してコロニー国家を脅迫し始めた
屈しなかったコロニーと紛争が起こりコロニーバンカーで破壊されたコロニーから多くの難民が発生した
他のコロニーに移ることのできなかった難民は地球に不法移民を始める
しかし彼らにまといもな職はなく違法な仕事しか回ってこなかった
不法移民マシロ・クロビスもそんな一人である
モビルワーカー免許を持つ彼は中古MSで物資を略奪する仕事についていた
ある日略奪に失敗し仲間とはぐれたマシロに新しい仕事のメールが届く
彼は指定された場所に行くと最新鋭のMSが隠されていた
軍から廃棄された物らしくこれで指定された場所の物資を奪う依頼を受ける
場所に向かうと潜んでいた複数のMSから攻撃を受ける
外装を吹き飛ばされると中から別のMSが現れる…ガンダムだ
ガンダムに内蔵された武器を使い敵MSを瞬く間に倒すマシロ
しかしマシロはこれが罠だということをしり蒼白になっていた
「自分は連邦の敵に祭り上げられた…」 >>260 続き
ラストキングは新たなコロニー国家への制裁を開始するために口実としてテロ事件を自作自演をもくろんだ
そのコロニー国家の心のよりどころになっているガンダムを模したガンダムローグをマシロに与え
地球連邦の敵に祭り上げた
マシロはあらゆる連邦軍に追われる身になった
しかしマシロを陰ながら支える人たちがあった
彼らはマシロに職を与え宿を提供し中には弾薬を提供する軍隊もあった
彼らは表向きは大統領に忠誠を誓っていたが影では政権がひっくり返ることを期待していた
理不尽に暴力を望むラストキングを憎んでいたのだ
そんな彼らを見てマシロ・クロビスはラストキングと戦う覚悟を決める
地球の反キング勢力とコロニー穏健派と協調させ一大勢力を構築する
彼らの手によって強化されたガンダムローグはキングと戦う彼らの象徴となっていく
連邦の事実上の崩壊を象徴する戦いが始まろうとしていた… ブッホ・コンツェルンが貴族主義に傾倒する前の時代の話
ブッホは秘密裏にMS開発部門を設立、宇宙空間にさまようジャンクを漁っていた
この時代失われた技術が多くあり、ジャンクを調べることでその技術を吸収しようとしてのである
ある日研究員のアリス・栗島は上司が暗殺されるところを目撃する
犯人は上司からアタッシュケースを奪い逃亡する
ブッホは組織内で犯人を捕まえることを決定、保安部にアリスを加えた捜査チームを結成する
上司はブッホの業務とは別に人工頭脳の解析を行っていた
ア・バオア・クー空域付近で発見された人工頭脳はティターンズが開発したもので
人の脳の構造を復元したものであるらしい
情報を求めて暗証空域の情報屋を訪ねる捜査チームだったが
彼らの前にMSゲルググがあらわれる
捜査チームもMSサルベージサイサリスを出して対抗、ゲルググを取り押さえる
「傷つけるなよ、貴重な情報源かもしれん」
拘束されたゲルググから出てきたのはシステムエンジニア、テアニン
テアニンはゲルググを操っていなかった
コクピットには上司が解析していたのと同様の人工頭脳がセットされていた… >>262 続き
国力、人口が連邦に比べ圧倒的に劣るジオンにとってMSの無人化は必要な要件だった
しかし当時のジオンでは実用化できず連邦も部分的にしか無人化できなかった
人工頭脳の性能に問題があった。ジオンは人工頭脳の研究を進めMSにいつでも搭載できるように
コネクターを残しておいた
時は流れベンチャー企業がコネクターに接続できる人工頭脳を開発するも
地球連邦が彼らをジオン残党と判断して排除しようとする
連邦内の1勢力がアナハイムと結託、開発した人工頭脳を我が物にしようとしたのだった
アリスの上司も巻き込まれ、連邦の刺客に撃たれたのだった
アリスはテニアンをブッホで保護しようとする
しかしそのためにはテニアンを追跡しているチームを壊滅させないといけない
敵のチームも人工頭脳を搭載した無人MSを主力にしていた
アリス は自分のハッキング用MSボリノーク・ヌーフを使用して敵無人MSのプログラムを書き換え
彼らの母艦を破壊することに成功する
この事件は上層部に報告されブッホ・コンツェルンは対連邦色が強くなる
そんなことも知らずアリスはテアニンとMSプランについて取溜もなく話し合うのだった >>240続き?というか後日談みたいなもの
宇宙世紀直前に起こった世界を二分する戦いは両陣営のAIの統合という終結を迎えた
宇宙世紀が始まると統合された世界規模のAIネットワーク「マスター」は計画通りに人類の宇宙移民を開始し始めた
マスターに移民として選ばれた人間たちは宇宙という環境にに適応する可能性の高い人間たち
しかし人類の宇宙への適応力はマスターの予想を超えていた
移民した人類は国家を建設、対立する地球連邦に戦争を仕掛け、コロニーを利用した質量爆弾を地球に落としてきた
地球上のAIネットワークは寸断されマスターは沈黙した
AIネットワークが再生されたのは宇宙世紀200年を迎えてからである 機動戦士ガンダムSEED.Reart
2つの人類が共存を始めてから20年余りの時が流れた。
誰もが願った平穏、しかしそれを認められぬ者も存在していた。
ファントムペイン、彼らはそう名乗り地球各地でテロ行為を繰り返すものの、地球連合軍は足取りを掴めずにいた。
CE.99年末
ファントムペインがMS産業国オーブのコロニー「ヘリオポリスU」の工場施設を襲撃し職員の虐殺、3人の技術者を拉致したのである。
この事態に対しプラント政府は地球連合軍に対し協力を申し出る。
かくして地球連合軍とザフトの混合部隊が編成され本格的な追撃が始まるのであった。 あらすじ風に
ザフトと地球連合の戦いから25年
多くの苦難を乗り越え2つの人類は共存を果たしていた。
だが25年の歳月を経ても恨みという火種が完全に消えることはなかった。
1話「Gの再生」
CE99年、オーブへ帰省していたトラッド・クラインはテロ組織ファントムペインの襲撃に巻き込まれる。避難の途中、逃げ遅れた女性を助けたものの今度は逃げ道を失ってしまった。だが炎の渦に飲まれた彼の目の前に写ったのは新型のMSだった。
彼はそれに乗り込み戦場へと向かう。
家族を守る為に。
2話「守るべきもの」
トラッドの介入によってファントムペインは撤退したもののオーブの工場施設の職員が拉致されてしまう。
その中に妹のゲルダ・クラインとゲルド・クラインが含まれていた。
悲しみ暮れるトラッドにある朗報が舞い降りる。
ファントムペイン追撃部隊が編成されそれへの転属命令、そして新型のMSのパイロットに選ばれたとの事だった。
3話「出会える意味」
配属された追撃部隊は連合とザフトの混合部隊だった。
さらに士官学校からの親友のロザイオ・メリーウェルとナヴィ・アレット、ザフトのクルーには事件当日助けた女性ミラ・レインが乗っていた。
運命的な出会いも束の間、彼らを乗せた艦はファントムペインの母艦を捕捉する。 4話「もう一つの戦争」
トラッド達を乗せた新造艦レームスが大西洋で敵の母艦を補足する。
トラッドのエーヴィガンダムとロザイオのダガーSの奮闘で敵の母艦を取り囲む事に成功する。
だが、突如第三者からの強襲を受ける。それは過去の大戦で沈んだドミニオンそのものであった。不足の自体の中ドミニオンの繰り出した3機のガンダム相手に苦戦を強いられファントムペインの母艦を取り逃がしてしまう。
絶対絶命の中更に第四者アークエンジェルとフリーダムが現れドミニオンと戦闘を始めるのであった。
5話「」
苦戦するレームス隊にアークエンジェル側から通信が入る。
「この場は引き受けた、貴艦は奴らを追ってくれ」
正体も分からぬ存在の言葉を素直に従う訳にも行かないが館長ヒセラは追撃の為離脱を決意する。
しかしレームスのエンジンが被弾してしまう。
どうにか逃げ切れたものエンジン修理のためにリスボン基地による事になった。 機動戦士ガンダム弦月
宇宙世紀108年アナハイムは不採算事業となった軍事部門の縮小を発表する
大規模な軍事衝突がなくなり軍の役割が治安維持主体になったため儲からなくなったのだ
連邦軍とアナハイムは治安維持用のMSを開発するため月に拠点を作る
月面でトライアルする試作機が何者かに襲われる
彼らは月の裏側、未開発地点に基地を作り謎のMSを送り込んできたのだった
そこにはかつてジオンのMS開発拠点があった
キシリアが本国に秘密に作っていたのだ
フラナガン機関の施設がありアナハイムはそこでサイコミュの研究を行っていた
アナハイムはその事実を隠蔽するために新鋭機「ガンダム弦月」とテストパイロットを派遣する
しかしパイロットがかつてこの施設で開発された強化人間であることを知らない 機動戦士スクラップガンダム
遥かな未来。荒廃した環境を再生させるため人類は地球そのものの改造に着手した
無数のオートマトン「ジェネシス」が町の破壊と再生を延々と繰り返す世界
若者の中にはジェネシスをハッキングして自分の欲しいものを作り出す違法行為が流行っていた
違法行為がエスカレートした結果ついに巨大な人型機械が出現して町を破壊し始める
それらは互いにネットワークを形成、次第に彼らの除く世界を作り出そうとする
かつて世界を破壊した二つのマシンのうちの一体「ザク」
ネットワークにデータとして潜んでいた「それ」は計画実行のため人型機械を支配し始める
主人公は人型機械を阻止するためもう一つのマシン「ガンダム」をネットから掘り起こす
しかしガンダムのデータは多くが破損していて何度も戦うことでデータを得て復元させようとする
戦うたびにジェネシスに解体されるガンダム…いつしか人はそれをスクラップガンダムと呼んだ 日本を舞台にしたガンダムを考えてみる
80年のジオンのコロニー落としの津波と地殻変動で太平洋沿岸は壊滅
さらに83年のデラーズのコロニー落としでアメリカ地域の連邦軍が弱体化し
アジア最大の旅順連邦基地から離れた日本やフィリピンではジオン残党が勢力を増し
反地球連邦組織と結びついて一大勢力になっていた (>>270続き)
日本は地球連邦の支援を受けるためニュータイプ研究所を山陰地域に建設することを了承したものの
実験のために孤児を研究材料にすることを受け入れざるを得ず
その結果反連邦組織の勢力がさらに増大する結果になってしまった ジオン残党は孤児の中に工作員を紛れ込ませ破壊工作を起こすことを画策
一人の日本人の少女が研究所に送り込まれる
狙うは研究所で開発されている強化人間専用のガンダム 前身は人類の宇宙空間への適応を目指した機関だった
宇宙空間での代謝異常に対応する薬剤、ストレス障害への心理療法を開発する機関だった
それがゆがみ始めたのが70年代
宇宙空間での兵士の活動強化に協力しそれが強化人間の始まりとなった
(レビル救出に彼らが貢献したとの資料が残されている)
終戦時ジオンの学者を組み込まれ今のニュータイプ研究所が発足する 前機関から引き継がれた穏健派、軍に協力する野心家、さらに元ジオンのニュータイプ研究者
ニュータイプ研究所は常に権力争いの最中にあった
この争いに辟易したジオンの学者の中にはサイド3に戻りたい者もいて工作員の少女はその中の一人に接触する
謀反を起こした学者の工作でセキュリティシステムが解除される研究所
同時にジオン残党軍のMSがなだれ込んでくる 1年戦争後無傷だったジオン共和国のゼネコンは地球再生事業に参画していた
彼らを通して弾薬などの物資がジオン残党にわたっていた
ジオン共和国の一部はアステロイドベルトのネオジオンと通じ
ニュータイプ研究再開のために元フラナガン機関の科学者を集めていたのだった
研究所で謀反を起こした科学者は工作員の少女に一人の少年の救出を依頼する
その少年はニュータイプだと告げ科学者はジオン兵に救出され姿を消した 一年戦争の戦争孤児は数千万いたと言われている
地球連邦は収容所を作り孤児の再教育と就業支援を行い
ニュータイプの素質のある孤児を研究所に送り込んでいた
工作員の少女の頭の中に少年の言葉が響く
「君が僕を助けてくれるのか?」
うなずく少女に少年は自分の拘束場所を告げる 頭の中に響く少年の声
その声に導かれ地下室にたどり着く少女
扉を開けると…少年は眠っていた
少年には何かの機械がつながれているようだ…困惑する少女に再び少年の声が響いた
「目を覚ましたい。手伝ってくれないか」
>>270〜
機動戦士ガンダム0084スリーピングスピリット
続きます 「しかし私…」
「急いで」少女の声を遮るように少年の声が響いた「ここにある薬で大丈夫」
少女には医学の知識があったことを少年は知っていた
「あなたの味方が押されている。助けてくれたら力を貸す」
少年は研究所の外の状態も知っていた
研究所の上空にはアルビオン級が2隻現れ、新鋭MS「オルク」が次々と降下
ジオン残党のMSを次々制圧していった
司令官は声をはりあげた「ティターンズの力を見せろ!」 地球再建には地球を破壊したジオンのゼネコンが必要という矛盾
ジオンのゼネコンが資材を横流しして地球のジオン残党の活動が活発化した結果
地球に2基目のコロニーが落ちるという悪夢
ジオン残党のみを圧倒的な武力でを抑え込むために結成されたのがティターンズである
その目的のためなら巻き込まれた地球人の被害を無視できる特権的な暴力機関だ
「根源を見ずに力を使えばどれだけの血が流れるかわかっているのか…」
艦長は作戦の度に同じ一人事を繰り返す
刹那、艦長の頭に木星の姿が浮かぶ
艦橋内のクルーも顔を突き合わせて「なんだあれ…?」とつぶやいている
艦橋は苦虫をつぶしたような顔で命令した
「奴が目覚める!MSを集中させて殲滅しろ!」 スレ違いで申し訳ない。
ガンダムのテレフォンショッキングを復活させたいと思っているのだが誰か他にもテレフォンショッキングを見てたやついないかな?代走でもよければ続投させたいと思っている。
作成は先の話になるが >>279続き
大戦中のジオンが実戦配備したリユース・サイコ・デバイスシステム
しかしフラナガン機関はその発展型であるリユース・サイコミュ・デバイスシステムを開発していた
ニュータイプなら遠隔操作でMSを動かすことのできる画期的なシステムである
後にサイコガンダムに搭載され香港で運転しているのが確認されている
宇宙世紀0084年、そのシステムはMRX-002スピリットガンダムに搭載されていた
起動したことを示す識別信号が発したのはアルビオンの艦長の頭の中に木星が浮かんだ直後である
それは目標の少年が目覚めたことを示していた 少年に誘導されたスピリットガンダムが近寄ってくる
しかし少年は体を起こすことができない。少女が体を抱きかかえて少年はようやく体を起こす
「…5年間寝ていた。体の動かし方も忘れてしまったかも」
少女は少年の声があまりに弱弱しいことに不安になった
「大丈夫。あのガンダムを動かすのにそれは大した問題じゃないんだ」
近寄ったガンダムはしゃがんで手を差し出してきた
少年たちはガンダムの手の上に乗りそこからコックピットに搭乗する ジオン残党はすでに撤退するか鎮圧され、研究所内には少年少女の乗るガンダムだけがとり残されていた
連邦のMSは余裕があるのかゆっくりとガンダムを包囲していく
ガンダムには手持ちの武器がなかった
さらに連邦パイロットはこのガンダムの動力炉の出力が弱く
たとえビームライフルやサーベルを奪われてもそれを動かすことができないことを知っていた
少女も自身が乗り込んだガンダムが他のMSと違うことに戸惑っていた
スラスターが背中の一つしかない、姿勢制御用とか全くない、どうやって戦うの?
「魔法を…見せてあげるよ」
少年がそういうと同時にガンダムの手に光が集まってきた
その輝きは大きくなり肘から先がその輝きに包まれていった むしろ連邦が圧倒的な敵の前に駆逐されたほうがいいよ >>283続き
ミノフスキー粒子散布内での戦闘でMSの爆発やビームのエネルギーが減衰されるのが分かったのはUC0100年以降のこと
失われたエネルギーは散布フィールド内で「情報」として蓄積される
いわば人の意思をまねたエネルギー、その情報をニュータイプはサイコミュ越しに取り出すことができた
ガンダムの手に発生した輝きは取り出したエネルギーでガンダムの周りのミノフスキー粒子を縮退させたものである
しかし0084年時点では誰も知らないことであった
…ガンダムの手の輝きはさらに増しモリのような形になる。少年はそれを「ビームエッジ」と名付けていた 隊長機(RMS-101オルク)「クゥエル04抜刀して敵機を制圧せよ」
命令されたジムクゥエルの一機がビームサーベルを起動させガンダムに襲い掛かる
ジムクゥエルの振り下ろしたビームサーベルをビームエッジを展開した左手のクローで受け止めるガンダム
「Iフィールドが使われているのかよ」
ジムクゥエルのパイロット叫ぶのと同時にガンダムの右手のビームエッジがジムの胴体にヒットする
まばゆい光がジムを貫きジムはその場で崩れ落ちた…がジムの機体には傷が一つもついていない
ジムのパイロット「動力炉が緊急停止だと?一体何が起こっているんだ?」
ガンダムの少年は落ち着いていた「だから、魔法なんだよ」 背後からクゥエル03が切りかかってくるのを感知したガンダムが振り向きざま右手を振りげる
「腕が伸びただと?」
ビームエッジが伸びてクゥエル03を貫通、04同様動力炉が緊急停止して無傷で崩れ落ちる
クェウル02がビームライフルで射撃を開始、ガンダムは右手のビームエッジを盾状に変形させてはじき返す
すぐさま左手のビームエッジを伸長させるもクゥエル02のシールドがはじき返す
が次の瞬間ビームエッジの色が赤に変わりシールドを切断する
「そんなこともできるのか!」
パイロットの叫びとともにビームエッジが機体を貫通、他の2機と同様に無傷で崩れ落ちる ビースト化したエヴァヴァーチェ。
だが、使徒のゼルエルには到底太刀打ちできず、ゼルエルの触手でズタボロにされていく。
次の瞬間、主翼を痛めた状態のエヴァバルバトスが!
葛城ミサト
「ライフルも持たずに!?」
赤木リツコ
「まさか、N2地雷で自爆する気なの?」
リンク
「A.T.フィールド、全開!
鬼太郎君が、エヴァに乗らなくていいようにする!だから!
くっ!だめだ!治癒が不完全じゃ、力が出ない!」
アニエス
「やはり、エヴァバルバトス単機では、あのA.T.フィールドを破れない!」 うーむ、エヴァの中にゼルダと鬼太郎が混ざってる…。 >>287続き
クゥエル01は後退しシールドで身構えてきた。カウンターを狙うつもりだろう
代わりに隊長機のRMS-101オルクが前に出てきた
見るからに重装甲、高機動の機体である。間合いを詰めてから強襲するつもりだろう
よほど腕に自信のある熟練したパイロットが載っているのだろう
「逃げ時なのだろうね」少年はつぶやいた
少女が教えてくれた脱出ルートが使えるタイムリミットまであと数分
あの機体を擱座させ部隊が混乱しているすきに脱出するしかもう方法は思いつかなかった RMS-101オルク
一年戦争後ドㇺ等の重MSに対抗するために開発されたMS
RX-77Dの発展型ではあるがキャノンが取り外され代わりに背部大型バーニアユニットが増設されている
また脚部側面にもバーニアユニットが取り付けられいわゆるホバー走行が可能になっている
内部構造はかなり異なるが機体コンセプトはハイザックに引き継がれた ホバー走行で突っ込んでくるオルク
ガンダムは「左手」のビームエッジをオルクに向け延ばすもオルクは直前でバーニアでジャンプ
「避けたっ!」オルクは射撃姿勢をとろうとする間に回避したはずのビームエッジが後ろのクゥエル01のライフルを破壊する
「そちらが狙いかよっ」その刹那「右手」のビームエッジがオルクの足首を捕まえる
引っ張られて姿勢を崩すオルク、同時にガンダムがジャンプ、オルクを踏み台にさらに高くジャンプしていく
…オルクが射撃姿勢を取り戻した時にはすでに敵機は姿が見えなくなっていた 境港沖で大きな水柱が起こったのはそれから数分後のことである
タイムリミットには間に合ったようだ、あと数分すれば民間の潜水艦が収容に来るだろう
少年は物珍しそうに画面に出る海に見入っている
少年の表情はさっきの戦争時とは全く違っていて少女にはそれをなぜかいとおしく思えた
「初めてなの?海」
「うん。木星にはこんなのはなかった。ここは落ち着く。静かだ…」
というと少年はうとうとと眠り始めた
(ジュピタリアンだったのか…)
宇宙に出たこともない少女にはこの少年がどんな生活をしていたか想像もできなかった 5年前から少年は同じ夢を見る
父親のヘリウム採掘を手伝う彼の眼下に木星が広がっている
何かの視線を感じた少年は木星の大赤班から赤い光が出ているのを見つける
次の瞬間、少年をつないでいた安全ベルトが切られ少年は木星に落下する
引っ張られるように大赤班に落ちていく少年、その先には赤い巨人が手を差し出していた…
そこでいつも少年は恐怖で目を覚ます
いつもと違うのは目の前に見知らぬ複数の人間がいたことだった
少女と男二人と女一人
リーダーらしき男が言った「ようこそわが潜水艦に」 艦長、機関長、総舵手の3人しかいない小さな潜水艦
ガンダムを搭載した潜水艦はジオン残党との合流ポイントへ向かう
根室にあるジオン秘密基地に向かい宇宙に打ち上げてもらうのだ
ところが潜水艦は残党軍のゴッグの攻撃を受ける
一部の残党軍は支援者が変わり、その支援者がガンダムの拿捕を命令したのだ
少年少女はガンダムに乗り込みゴッグの迎撃を始める ジャミトフ・ハイマンが大陸復興公社総裁についてからジオン系ゼネコンの監視が厳しくなり
ゼネコンがジオン残党を支援することができなくなっていた
支援者探しを行うジオン残党の中には地球の資本家にすり寄り事実上の私兵をなるものもいた
ジオン残党「ウワバミ」もニューホンコンの地球資本、ルオ商会の支援を受けている
拿捕もガンダムに搭載された技術に興味を持ったルオ商会の指示であった ガンダムに同乗した少女は楽観視していた
(だって…ビームエッジだったっけ?それ使えば楽勝だし)
「水中ではビームエッジ使えないよ」少女の思念をひろったのか少年があっけなく言う
「え?」
「理由はわからない、だいたいビームエッジだってなぜ出来るか学者にもわからない」
装備しているんじゃないの?と言おうとしたが少女はさらに重要なことに気が付いた
「もしかしてこのガンダム、今丸腰なの…?」
同時にゴッグが襲い掛かってきた
「ちょっとー!」少女は乗り込んだことちょっとだけ後悔した ゴッグの突進を受けとめたガンダムは次の突撃のために離脱しようとするゴッグの背面にとりつく
バラストタンクもバーニアも持たないガンダムにとってただ一つの手段であった
引き放そうとゴッグが暴れる中ガンダムは次々とゴッグの推進装置を引ちぎっていく
ガンダムの前腕、そしてひざ下はガンダリウム合金の中でも最も頑丈なエプシロンで作られていた
ビームエッジの高熱に耐えるためのものだったが、その結果、MSの中では最強の拳を手に入れた
その力で拡散ビーム砲やクロー、さらにモノアイレールを破壊して完全にゴッグを沈黙させるガンダム
その力を見たウワバミは一時撤退するしかなかった 少年たちの乗る潜水艦「ゴズメズ」は日本海を北上する当初のプランを放棄するしかなかった
日本海に展開するジオン残党にはウワバミに近い組織もあり彼らに襲われる可能性を排除できなかったのだ
潜水艦は関門海峡を越え瀬戸内海を東へ、紀伊半島にはゴズメズの基地があった
情報を集め考える時間が必要だったのだ 同時刻、襲撃されたニュータイプ基地
ガンダムと対戦したジムクゥエル、オルクが調査されていた
クゥエルの一機はオーバーホールされ動力炉が取り出されて、数人の技術者に調べられている
切断されたジムのシールドやオルクの変形した装甲も技術者に調べられていた
「魔法、なんですかね」
リーダーと思しき技術将校がふと呟いた
「100年後には当たり前になっている技術なのかもしれませんがね」 「ですからあのMSの攻撃は3つに分けられるんですよね」
技術将校は複数のレポートを速読しながらぼやき始めた
「一つ目は機体を貫通する白い光の攻撃、これが当たると動力炉が緊急停止するんですよね
…多分ミノフスキー粒子の電荷を零にしてニュートリノ化したんだろうね
で、動力炉内のミノフスキー粒子と衝突して制御できなくなって停止、と」
と自分に言い聞かせるように言って
「2つ目のシールドを切断した赤い光は単純にビームサーベルと同じものかな、と
3つ目のオルクをつかんだ黄色い光は…あ、指からワイヤーが出るのね、このMS
それをIフィールドで固定したもの…なのかね」
そう言って技術将校は別のマニュアルを開いた、ガンダムのものらしい
「どれもこのMSのスペックでは出せないものなんだけどねえ」
しげしげと言った MRX-002-3 スピリットガンダム
ジオンから回収したリユース・サイコミュ・システム(RPS)の実証研究のために開発されたガンダム
ベースはNT-1で有線ビットを搭載した機体であったが「少年」搭乗時に謎の発光現象を起こして大破
発光現象究明のために機体を再構築し原型期とは全く異なる姿になった
コクピットは複座になり胸部中央に設置され動力炉はスペースの空いた腹部に移動
誘爆を起こしたビットやバーニア、プロペラントタンクはほとんど撤去され機体重量は半分になった
手足はガンダリウムエプシロンに換装され発光現象に対応できるようになっている
動力炉にリミッターが設定されているため出力が低いが機体そのものが軽量のため機動性は高い
最大地上走行スピードは300qを超え、MSでは追撃できない
…なお今回の襲撃事件により形式番号MRX-002は別の計画中に機体に割り振られることになった。 技術将校はマニュアルをそっと閉じ空を眺めた
(…宇宙に進出して人は新たな可能性を次々と発言しつつあるというのに…)
基地の傍らには表情の暗い子供たちが膝を抱えて膝を抱えて座っている
恐らくは治療という口実で研究所で実験されている子供たちだ
隣には銃を構えたティターンズの兵士が複数立っていた
(力や情報操作で彼らの魂を奪うことなどできるものか!)
彼はその怒りを心の底に隠す、いつか子供たちを救うために
一年後、ブレックス・フォーラ准将はエゥーゴを決起してティターンズと対決する
それは後の世にグリプス戦役と呼ばれることになる
しかし0084年時点では彼は一介の技術将校に過ぎなかった 研究所が襲撃されてから2週間後
ガンダムを搭載した潜水艦「ゴズメズ」号はかつて和歌山県太子町と呼ばれた地域に停泊していた
ここには彼らが所属する大陸復興公社の下請けゼネコンの本拠地があった
地球とジオンの合弁会社で社員はジオン、地球連邦がそれぞれ半数で構成されている
潜水艦が到着してから一週間、少年は体を鍛えていた
ウワバミの離反で反地球連邦組織内で確執が起こり本来の目的である
ガンダムのジオン共和国への輸送ができなくなっていたのだ
少年はランニングの途中でフラッシュバックを起こし木星の事故を思い出す
そのショックのせいか道に迷いある神社にたどり着く
神社の鳥居を見て少年は驚いた。その鳥居は巨大動物の骨で出来ていたのだ 「この骨は鯨の肋骨なんだよ」
驚いた少年が振り向くとそこには登山姿のブレックス・フォーラ准将が立っていた
少年も准将もお互い初対面で相手が誰かは知らなかった
少年がガンダムのパイロットであることも准将が連邦の技術将校であることも
准将は少年にこの神社の由来など色々なことを話してくれた
少年が興味を持ったのは宇宙世紀になって進んだ鯨の家畜化技術を買われて
多くの人がフォンブラウンなどの月面都市に移住したという話であった
この鳥居の骨は月で育ったクジラの骨なのだそうだ
話を遮るように少女が運転する車が割り込んできた
「ちょっと来て、なんだかわからないけどMSが上陸してきた!」 上陸したズゴックが街中をゆっくり歩いている
ガンダムの提供をゼネコンが拒んだためジオン残党組織ウワバミがデモンストレーションで上陸させたのだ
攻撃は禁止されているため、ゼネコンの従業員やその家族がズゴックに罵声を浴びせかける
中には明らかに元ジオン軍人らしき人間もズゴックに怒鳴りつけていた
パイロットは思った「俺、このままでは悪者やんか…」
そこにガンダムが現れた
ズゴック「ここは危ないからあっちの人にいないところで決着をつけよう」
どうも少しいいい人アピールしたいようだ
少女「なんであんたが仕切るのよ!」 一年戦争のコロニー落としでコロニーの一部が太平洋に落下沿岸部は大津波に襲われた
4年たった今も復興は進まずゼネコンから離れたところでは被災地がそのまま残っていた
ガンダムとズゴックはある博物館跡地で対峙する
ズゴックは陸上ではバラストタンク内の水を排出することで素早く動くことができるが
このズゴックは水を排出していないようで動きが明らかに悪い
ブレックス・フォーラ准将はズゴックの目的に気付いた「まずいなこれは」
ガンダムは右手に白いビームエッジを発生させて速攻で決めようとするがエッジの長さが明らかに短い
搭乗している少年は焦っているのを後ろに乗っている少女は見落とさなかった
それでもガンダムはダッシュでズゴックに近づくがその瞬間ズゴックは体内にため込んだ水を放出した
水蒸気の中で消える白い光、少年は操縦桿から手を放して頭を抱える
少年は明らかにパニックになっていた 水中ではミノフスキー粒子の動きは制限される
ズゴックはバラスト内の水を放出することで水蒸気を作りガンダムの白い光を封じ込めたのだ
少年はさっきのフラッシュバックで精神集中しづらくなっていた
さらに白い光が防がれたことで「魔法」が使えなくなっていたのだ
このガンダムが複座なのは少年がパニックになった時に同乗者がバックアップするためである
「シミュレーションは何度もやった!」少女は少年に代わってガンダムを操縦する
だが見る見るうちにズゴックに追い込まれてしまう
突然ガンダムのコクピットに大声が響く
ブレックス・フォーラ准将「力を貸す!少年、あの神社に向かって走れ!」 少年は准将のことを知らない
フラッシュバックを起こすと一時的に「能力」を使えなくなり准将の心を除けなかったのだ
准将も少年のことを知らなかった
研究所が少年のことを准将に説明しなかったのだ
しかし准将はMSのしぐさから少年がガンダムのパイロットであることを見抜いていた
的確な動き、それでいて短期決戦を狙う一種の焦り
それは神社で見た少年の姿に重なっていた 准将の言葉から少年は何らかの用意があると直感した
あの神社であった准将の言葉には豊富な経験に裏打ちされた落ち着きがあった
その人が「力を貸す」といったのだ
何かあるに違いない
少年はのコントロールを取り戻すと機体を神社に向け猛ダッシュした
ズゴックはミサイルを発射したが逆にそのことが距離を開ける結果になった
ミサイルがガンダムに命中して大きく姿勢を崩し転倒するが少年は「何か」をみつけ出す
そしてゆっくりと立ち上がるガンダム
その手にはエネルギーCAP が握られていた 少年が「魔法」を使うためにはミノフスキー粒子が必要である
しかしエネルギーを失ったミノフスキー粒子は地球上に留まることができない
エネルギーCAPはエネルギーを持ったミノフスキー粒子を保存する技術である
ガンダムが握っているのは対艦用大型ビームライフル用のカートリッジである
少年が目を閉じ意識を集中させるととカートリッジから光があふれてくる
その光はやがて輝きを増しビームエッジに変化していった
准将「これが人の心の輝きか…」 付近の海中を潜航しているユーコン型潜水艦はジオン残党組織「ウワバミ」の母艦である
ガンダムとズゴックの戦いはそこを経由して香港の高層ビルに送られていた
大型のディスプレイを二人の男が眺めていた
一人は研究所から救出されたジオンの研究者、もう一人はルオ商会の当主、ルオ・ルーミン
研究者はズゴックの撤退を進言するがルオ当主は戦いを続行させるように部下に指示した
「すべての力を見ていない。見ることができないならその力はないのと同じ事」
ジオン残党にとってMSは補給のきかない大切な戦力のはず
それをビームエッジの能力を見るためにあっさり捨てよとルオ当主は言い切ったのだ
研究者はルオ商会の普段は隠された残忍さを見た気持ちになった 少年戦場の空気が変わったことに奇妙に感じていた
香港の老人の思惑など少年は知る由もない
しかし目の前の敵は自分以外の人間に恐怖を感じている
敵のMSは自身が傷つくことを顧みることなく攻撃を仕掛けてくる
少年はビームエッジを変形させながら応戦し敵MSを無力化する
中のパイロットが恐怖で混乱していることを感知した少年は
ガンダムのビームエッジを解除して海を指さす
一瞬躊躇するものの一目散に駆け出して海中に飛び込むズゴック
「私に対してのメッセージのつもりか」
香港でルオ当主はディスプレイをにらみこんでいた
このときこの当主は少年の滝になった 少年の滝…じゃなくて少年の敵、ね
訂正ついでに
ビームエッジ
MRX-002の両腕にミノフスキー粒子を蓄積させたもの
ミノフスキー粒子の状態の違いにより主に三つのタイプに分かれる
1.メガ粒子「赤い剣」ビームウイップ
2.Iフィールド「黄色い爪」格闘戦用クロー
3.ニュートリノ化「白い光」核融合炉に干渉し緊急停止を起こすことができる 少年が准将に再開してのはその日の夕食時だった
准将はゼネコンに顔なじみで多くの知り合いがいたためちょっとした集会になった
その中で准将は少年にある提案をする
四日市市に停泊しているアルビオン級2番艦「ブルワーク」に乗り込まないかと
少年たちの当初の目的であった稚内のHLV打ち上げ施設は
研究所襲撃から3日後にティターンズの攻撃で陥落していた
准将はメキシコのマスドライバー施設にコネがありそこまで少年を運ぶ用意があることを伝えた
彼の言葉に嘘はない
ただ純粋に彼を生まれ故郷の木星に帰還させたかったのだ 翌日
アルビオン級2番艦「ブルワーク」のヘンケン艦長「きますかね?少年」
准将「多分来ないだろうね、少しは甘えてくれてもよかったんだけどね」
同時刻、少年はゴズメズ改めオクスホース号に乗っていた
オクスホース号にメキシコに荷を運ぶ仕事があり少年は頼んで同行させてもらったのだった
少年はブルワークに乗ることも考えたがそうした場合准将に迷惑がかかると考えた
試作品のエネルギーCAP を持ち出すだけでも相当の苦労があったはずである
自分は負担になるわけにはいかない
だが少年は知らない、オクスホース号のメキシコ行きの仕事が実は准将が依頼したことを
准将「さて積み荷の準備と行きますか」
艦長「あんなものでいいんですか?役に立つようには見えませんが」
准将「あれに意味を見出せるかどうかそれがあの少年のターニングポイントになるだろうね」 太平洋上空
1年戦争のコロニー攻撃で落下分裂したコロニーの一部がが太平洋プレートを直撃
プレートの一部が分裂することでマントルの流れが変わりこの一帯では極端な地殻変動が起こっていた
4年たってもその勢いは収まらず日本では富士山が崩壊、フィリピン、インドネシアでは数十の新島が出現した
ジオン残党はこの一帯に多くの秘密基地を構えティターンズはその基地の所在を調べるため攻撃を加えていた
アルビオン級7番艦クレイオスから海面に降下するティターンズ用MSシーオルク
それを迎撃するために海面に浮上するジオン残党用MSドㇺスキューバ
複雑な海底地形を持つようになってしまったこの地では海面が重要な戦場になっていた 同時刻
オクスホース号は荷物の受け取りのために静岡沖にいた
陸地を見ると活火山になった富士山から噴煙が昇っている
オクスホース号はジオンのMAグラブロをMSを搭載できるようにしたモビルフォートレスを基にしている
戦争後武装解除し今のゼネコン会社が購入し海底インフラの整備に使用されている
しかし潜水した状態で遠距離運航ができるため裏で非合法な品物の輸送に使われていた
もっとも規制だらけのこの時代においてはほぼすべての品物が非合法になってしまうのだが
その性格上港で引き取ることもできず品物はコンテナに入れ海の上に投棄したものを回収することになる
運ぶ物品はリストではMS用の備品だったはずだがコンテナを開けるとなんと中には人間が入っていた コンテナから出てきた整備士の少女はずけずけと言った
「要するにMSの海面装備みたいなものでそっちのガンダムでテストしてもらいたいんだ」
彼女(いつの間にか整備子ちゃんと呼ばれている)は事情通でこの船に高性能MSがいるから
試作装備をテストしてもらおうと依頼してきたのだそうだ
実は整備子ちゃんがブレックス・フォーラ准将の指示でオクスホース号に乗り込んで来たのを艇長は知っている
艇長自身も元連邦軍人と准将に近い人間であり准将から直接話が来ていたのだった
しかし整備子ちゃん自身はこの試作装備に疑問を持っていた…どう見てもガラクタ…
(こんなんにガンダム載せて大丈夫やろか…) 現時点でのオクスホース号搭乗員
艇長:通称タコ(焼き)、元連邦軍兵士、1年戦争ではブレックス・フォーラ准将の指揮下にいたことがある
操舵士:通称すうどん、元ジオン兵士、1年戦争では水中用MSパイロットだった
機関長:通称おこのみ(焼き)、民間人、大阪出身で各隊員のあだ名は彼女が付けている、粉物好き
少年:木星出身、ミノフスキー粒子をMSの周りに蓄積させる特殊能力を持つ
少女:反地球組織所属のはずがいつの間にか少年と行動を共にする
整備士ちゃん(通称):アナハイム所属、准将の指示で乗り込む、通称は艇長が付けたため食べ物ではない 宇宙世紀100年以降の研究によって、周辺のミノフスキー粒子の濃度に関係してビーム兵器やIフィールド
ミノフスキークラフトの出力が変化することが分かってきた
例えばビーム兵器でメガ粒子への縮退が起こった時、兵器周辺の粒子も縮退が起きていることが観測されたのだ
周辺粒子の変化についてどこからそのエネルギーを得ているかが問題となったが
粒子自体がエネルギーを蓄積していることが発見されその問題は解決した
ただこの現象はいわゆるサイコミュ兵器でのみ起こることが確認されていて
サイコミュがミノフスキー粒子そのものに影響を与えている可能性が予見されている
ただ宇宙世紀84年の時点ではこの力は説明できない力であり
あるものはオカルトあるものは奇跡と考えた 太平洋プレートはジオン残党「クー(ハワイ神話の戦の神)」の勢力下にある
オクスホース号はクーの占領地を横切ってメキシコに向かおうとしていた
ゼネコン会社はクーに食料などを密輸していたりと良好な関係にある
ティターンズが追跡してきた場合守ってもらうつもりだったのだ
しかしクーはオクスホース号を襲ってきた
水面から現れる次々と現れるドㇺスキューバ
ガンダムは試作装備「ヘイエルダール」を装着して発進する
発進直前整備子ちゃんは一言だけ注意する
「これで空を飛ぼうと思うなよ」
少年はこのときその言葉の本当の意味が解らなかった ドㇺスキューバは脚部のホバーユニットをウォータージェットに換装したMSである
胴体部も耐水性能を向上されていて水中戦も行うことができる
ヘイエルダールもウォータージェットを装備した例えるならMS用サーフィンボードである
少年はヘイエルダールの操縦を少女に任せ攻撃に精神を集中する
ガンダムの手には対MS用モリが握られていた
ドㇺの手にはサブマシンガンが握られていた
オクスホースのタコ艇長はジオン残党「クー」はガンダムの鹵獲を図っていることを理解した
倒すのが目的ならジャイアントバズを使うはず
身軽な分機動力の勝るガンダムはモリで次々とドムを行動不能にしていく
がそれに目をとられて真上にティターンズの強襲揚陸艦クレイオスが接近しているのに気が付かなかったのだった アルビオン級クレイオスはジオン残党の研究所襲撃を迎撃している(>>278)
艦長は目の前で戦っているガンダムが研究所から逃亡したものであることを知る
「シーオルクを投入してガンダムを捕獲せよ」
RMS(RAG)-101シーオルク
オルク(>>291)に海面戦闘装備を追加したMS
海中戦闘も行えるがその場合の戦闘力はドムスキューバに劣る
がシーオルクはベースジャバーに乗って上空からガンダムに襲い掛かってきた
少年はMS用モリを投げるもののあっさりとかわされる
少女は装備で何か使えるものがあるか調べているが突然手が止まる
「どうした?」
「なんで…ついているのよ」
画面にはミノフスキークラフトの文字が浮かんでいた ヘイエルダールは元々降下作戦で対空砲火に対抗するために試作されたものであった
下方からの攻撃が弱点になるMSの盾になりなおかつ機動性を持たせて対空砲火を回避する
しかし搭載された小型ミノフスキークラフトは出力不足で十分な機動性を上げることができず
そんなある意味失敗作が少年に与えられたのだ
少年はその意味を考え、そしてそのミノフスキークラフトを動かしてみる
やはり機体を浮かべるだけに浮力は出ずガンダムはその場に止まってしまう
更に少年は意識を集中する
エネルギーCAPから光がほどばしり浮力は増すが機体は持ち上がらない ガンダムがトラブルを起こして停止したと判断したのか
ティターンズとジオン残党はお互いを攻撃し始めた
勝ったほうがガンダムを捕獲するつもりなのだろう
戦闘の真ん中で少年は更に精神を集中し始める
少年がビームエッジを使うために自分の心の奥底にあるスイッチを入れるシーンをイメージする
このイメージが強くなるほど力が増すと少年は思っていた
しかし突然ある記憶が少年を襲った
それは少年がスピリットと呼ばれる前のMRX-002に初めて乗った時の記憶であった
研究所では少年はサイコミュが人体に危険をもたらすかどうかのモルモットとして扱われた
意識の戻らない彼にはこういう使い方しかなかったのだ
その日MRX-002のサイコミュにつながれた彼は一つの夢を見る
ヘリウムを積み込んだ木星船団が引力につかまり木星に引き込まれそうになるのを船長が必死に阻止している
船長は叫ぶ「吸われるな。あれは人の意思を食らう化け物だ。人の心を保ち続けよ」
木星の大赤班から巨大な赤い人が出てきて手を船団に伸ばしている
少年はその光景に恐怖した 少年の恐怖がサイコミュに反応したとでもいうのかMRX-002の表面に次々と光の玉が現れガンダムを破壊していく
スラスターが爆発し有線ビットが吹っ飛んでいく
爆発と煙の中すべての装備を吹き飛ばしたMSが光る手を見つめているように見えた
「恐怖に飲み込まれるな」その声はサイコミュから聞こえてきた
木星エネルギー船団の映像もサイコミュに残ったデータが少年に流れてきたものらしい
MRX-002-3号機のサイコミュは元はブラウ・ブロに積まれていたものであった
ブラウ・ブロのパイロットはシャリア・ブル
木星船団の船長である 少年は目覚めていた
ここが少年の生まれた木星でなく地球であることを知った
自分の記憶があの赤い巨人に吸われてほとんど失っていたのを知った
今の自分は巨人に吸われた魂の抜け殻にサイコミュに残っていた誰かの魂で埋め合わせた
いびつなものであることを知った
その魂に体が対応できず再び眠りにつく少年
しかし目覚めた魂は眠ることはなくサイコミュを通して周りと会話することが出来た
その少年の体として構築されたのが今のスピリットガンダムである 別の記憶が少年を襲った
それはサイコミュに残されたブラウ・ブロとRX-78ガンダムの戦いの記憶
電気系統にトラブルのあるブラウ・ブロは次第に白いガンダムに押されていく
劣勢でもシャリア・ブルはあきらめない、目を見開らいてガンダムを見る
白いガンダムの姿が木星の赤い巨人とだぶる
次の瞬間ブラウ・ブロの姿はスピリットガンダムに代わり白いガンダムに肉薄していく
白いガンダムの後ろに赤い巨人が見える
スピリットは白いガンダムの攻撃をかわし巨人に突っ込んでいく
少年は理解した、自分の力が失ったものを取り返すために得た力だということを
取り返すためには木星に行きあの巨人にあう必要があることを
その行為が私怨なんかじゃなく人が人で生きるための当たり前の行為だったことを
少年は深呼吸をした
呼吸に呼応するようにスピリットガンダムの振動が高まっていく
「飛ぶのか、あんな装備で…」
整備子ちゃんはガンダムのパラメータを見て絶句した ミノフスキークラフトの出力はすでに設計値の10倍を超えさらに上昇しつつあった
突然海が爆発!次の瞬間ガンダムは数十メートル上空に出現
ヘイエルダールをまるでスケードボードのように操って空中を高速で移動する
「シルバーサーファーにでもなったつもりかてめぇ」
ベースジャバーに乗ったシーオルクが突進してくる
ガンダムは半回転して攻撃をかわしベースジャバーのホバーを一基破壊する
見る見るうちに失速していくシーオルクを尻目にガンダムは急角度で上昇していく
そこにはアルビオン級強襲揚陸艦クレイオスがあった アルビオン級
アルビオンはジャブローで建造された船であったが設計はアナハイムで行われていて
その設計を基づきアナハイム本社で同型艦の建造が行われた
デラーズ紛争でのオサリバンの不祥事をもみ消す代わりに同型艦はすべてティターンズに接収され
新たにアルビオン級というカテゴリーが作られることになった
所属の急な変更は艦名にも表れていて
1、2番艦はかつての地球の軍艦からつけられているが3番艦以降はギリシャ神話の巨人からつけられている 連邦のホワイトベース型は前方にある二つのMSデッキの間をすり抜けると
艦橋に最接近される弱点を持っている
クレイオスは対空機銃で対応するがガンダムは巧みにかわして艦橋にたどり着く
が艦橋にいる艦長にピースサインをするとさらに上空に駆け上がっていった
艦長は戦闘終了を宣言しシーオルクを収容してクレイオスは撤退を開始する
しかしそれはおとりであり同時に後方部隊と静止衛星に監視を要請していた
これだけの大規模な戦いになれば周辺に様々な動きが出るはず
ジオン残党の本拠地にたどり着けるかもなと艦長は考えた
ガンダムはオクスホース号とのランデブーポイントに到着したが
オクスホース号はドムスキューバに囲まれていた
ガンダムも拘束されドムスキューバに曳航されてしまう
「来てもらうよ我々の本拠地へ」 クレイオスの作戦は成功しジオン残党「クー」の本拠地の特定に成功した
バスク・オムはクレイオスの艦長にクーを引き付けておくことを命じ
北米からアルビオン級6番艦テミスを呼び寄せ反対側から強襲するよう命じた
テミスには日本のニュータイプ研究所で作られた30M級の大型MSが積まれていた
オーガスタ研での改良が終わり日本で再度トライアルするために輸送されていたのだった
この機体も急遽クー攻撃に使われることになった
そのMSには有線ビットが10基搭載され高出力化した動力炉を搭載するため
全体のフレームが補強されて大型化し機動力を増やすため全身に高機動スラスターが増設されている
形式番号MRX−002、スピリットガンダムの本来あるべき姿といえる機体である オクスホース号では「すうどん」操舵士が顔見知りとみられるドムスキューバのパイロットに抗議していた
「こんなことしてたら(ゼネコン社内のジオン系)社員の立場が悪くなるのがわからんのか」
悪いと思っているのか通信を切り上げるドムスキューバ
すうどん「チキショー、もうビデオなんか運ばないからな、あのエロ野郎」
すうどんなりに場を和ませたかったのだろうが重い空気は変わらない
ガンダムはオクスホース号とは切り離されて別々に曳航されていた
少女「どこへ連れていかれるの?」
少年「(少し間をおいて)思ったほど近くに本拠地があったんだね、あと1〜2時間ほどかかるだろう」
敵は母艦にMSを収容することなく連邦の最高機密を運んでいることを考えれば妥当な結論といえた
少年「それまで何も起きないから睡眠をとったほうがいいかも、着いた途端何があるかもしれないし」
少年の何げなく言った言葉が後でその通りになる事を少年たちは知らない ハワイから少し離れた暗礁、元は海だったものがコロニー落下による地殻変動でせりあがったものであった
ここにジオン残党「クー」の本拠地があった
画面を見つめているジオンの技術将校とその部下たち、その画面にはルオ当主が映っている
「ガンダム憎しでここまでするかねフツー、そのために地球の残党すべてを支援ってね、これがメンツですか」
「しかし閣下、あの機体に積まれている技術は魅力的なのでは」
「あれに積まれている技術のほとんどは私がアナハイムに提供したものだよ、使っている奴には興味あるがね」
サイコミュの小型化、新素材の投入、これらはアクシズで開発中のあの機体にフィードバックされるはずである
(…だがあの能力は…あれが木星素子の本来の力とでもいうのか)
「そろそろ出港するぞ、私はもう地球でやることはない。あとはシャアにでもやらせればいい」
「しかし閣下、そんなに急がなくても」
「大騒ぎしすぎなんだよ。もうここは特定されてる。連邦も総力上げてやってくるんだよ」
「本部に知らせたほうが」
「バカ野郎そんなことしたれ出港が遅れるだろうが。巻き込まれるのは嫌なんだよ」
そう言うとヒトーリン技術将校は潜水艦の出向を急がせた 本拠地に上陸が許されたのは少年少女の二人だけだった
少年たちが本拠地主要施設でルオ当主にあったのはその5分後
あった途端にルオ当主は拳銃を突き付けてきた
少年は「ズゴックのパイロットはどうなった?」と聞くつもりだったがそれもできない
少年は党首の目が人でなく腐った物を見る目なのを感じていた
自分の思い通りにならないものはどんな手段を使っても否定する、そんな人間なのだろう
そういう人間はイエスマンにはものすごく甘い、要は子供がそのまま大人になったような人間だと感じた
引き金を引かないのは少年に嫌な思いをさせたいという気持ちが大きいからだろう
次の瞬間施設自体が爆音と主に大きく震えだす
連邦アルビオン級6番艦テミスがクー本拠地にがミサイル攻撃を始めたのだ
「逃げろ少年、急げ」ルオ当主の後ろからジオン科学者(>>313)の声がする
研究所では少年の味方になりジオン残党に救出された科学者だ
「何を…」という当主の声と同時に少年たちは脱兎のごとく逃げ出す
当主が照準を再度合わせたときにはすでに少年たちはドアの外に出た後だった テミス迎撃のために出撃するMS隊
しかし攻撃態勢をとったザクが突然爆発する
上からの攻撃に気付いた時には更にもう一機のザクが爆発
MS隊は目標を変更して上空に発砲する物の次々とかわされていく
ジオン残党「クー」本拠施設上空数キロ
30mほどの物体が10本ほどの触手を伸ばし自由落下を行っていた
触手の先端から次々とメガ粒子で次々とクーの施設やMS群を薙ぎ払っていく
その物体はオーガスタから空輸されてきたMRX−002−1
パイロットはその大型MSを「ヘカトンケイル」と呼んでいた パイロットは1年戦争の戦いの記憶を思い出す
研究所に宇宙空間での特殊作戦用強化兵に調整された(>>273)彼は数十時間宇宙空間を漂流して
ジオン施設にたどり着き破壊工作を行うゲリラ戦を何度も繰り返した
過酷な環境の中彼は何度も生還しそのたびにさらなる調整を繰り返していった
ある時彼は作戦中、宇宙空間で「何かに」に出会う
姿もなく声もしないそれに出会って以降、彼の作戦成功率が突出していく
戦後、彼は研究所の検査でニュータイプであることが判明MRX−002のテストパイロットになった
「さあ、現れよスピリット、偽りのニュータイプ」
ヘカトンケイルが地上に降り立った時には既に敵MSの数は2割以下になっていた スピリットガンダムには少年が一人で乗っていた
もう一人のパイロットの少女はヘイエルダールの補助コクピットに乗り込んで近海で待機している
ヘカトンケイルを行動不能にしてからでないと撤退できない
あっちのパイロットはサイコミュで少年の行動を把握している
基地のMSで残っていたものはほぼすべてヘカトンケイルに掃討されていた
自由落下時に伸ばしていた職種はすでに収納されていて先端のビーム砲塔のみが露出した状態になっている
ミノフスキー濃度は上昇している
この状態ならヘカトンケイルのパイロットは相手の思考を読むことができる
少年もこのことを知っている、だからヘカトンケイルと戦う道を選ぶはずだと確信していた
「さみしいものだな」
少年は一人ぼっちのコクピットでふと思う
今まで一人でいても孤独を感じたことはなかった
(人間らしいことを言えるようになったな少年!)
頭の中で敵の声がする
「俺は、最初から人間だ!」
少年はそう叫ぶと敵に向けて機体を走らせた 俺というイメージじゃないな。そういったほうが富野作品風ではあるけど
「俺は、最初から人間だ!」→「僕は最初から人間だ!」 濃度は十分だった
スピリットガンダムの周りに次々にミノフスキー粒子が滞留していく
それを掌に凝縮させて赤いムチ、ビームウィップを発生させてヘカトンケイルに振り下ろした
スケーターのようにヘカトンケイルは半回転して鞭を回避して背中をスピリットに向ける
ヘカトンケイルの背中の10基のビーム砲塔がスピリットにビームの雨を降らせる
スピリットはジャンプして回避、ヘカトンケイルの頭上に回り込む
ヘカトンケイルは垂直方向に急上昇、スピリットに体当たりをかましてくる
少年はこの攻撃を予測できなかった
ヘカトンケイルはオーガスタでミノフスキークラフトを装備していたのだ
スピリットはバランスを崩し墜落していくが黄色い爪でヘカトンケイルの足をつかんでいた
「この!」
少年はこう叫ぶと黄色い爪でヘカトンケイルの足に装備されているミノフスキークラフトを破壊する 4つあるミノフスキークラフトの一つを破壊されたヘカトンケイルは推力を失い地面に落下する
落下の衝撃でスピリットは吹き飛ばされるが即座に体勢を立て直す
「…?」少年はこの場所に違和感を感じた
ここは先ほどまでヘカトンケイルとジオン残党のMS群が戦っていた場所であった
ザクやグフなどのMSの残骸が残っていた
そしてMSからパイロットを救出しようと救護班が作業していたのだ
ヘカトンケイルはわざとこの場所をスピリットとの戦場にした
「まて、ここで戦うのは…」少年の声を遮るかのようにヘカトンケイルはザクの残骸を投げつけてきた
そのザクの残骸にはパイロットが乗っているのを少年は感じ取った
パイロットを守るためスピリットはザクを受け止める、その瞬間こそヘカトンケイルの狙いであった
ヘカトンケイルの背面に搭載されている10基のビーム砲塔
全てのビーム砲塔で1点を狙うことで戦艦のメガ粒子砲以上の破壊力を与えることができた
「食らうがいい、レンズ砲!」
スピリットがザクを受け止めて動けなる瞬間を狙ってヘカトンケイル最大の攻撃が炸裂する スピリットガンダムの黄色い爪はIフィールドで構成されていて相手のビーム攻撃を吸収することができた
しかしヘカトンケイルのレンズ砲の威力は大きすぎた
吸収しきれず黄色い爪は爆発その衝撃でスピリットは抱えていたザク共々吹き飛ばされた
少年はサイコミュを使い周辺のミノフスキー粒子を操ることができる特殊能力を持っていた
しかしが外圧がかかるとサイコミュがシステムダウンを起こし機体が起動しなくなってしまうのだ
さらにさっきの衝撃でダメージで少年は気を失ってしまった
鹵獲しようと思えばできたはずである
しかしヘカトンケイルはビーム砲をスピリットに向けた
がその狙いをそばにいる先ほど投げつけたザクに変えた
「貴様、何を通信しているッ!」
「遅いんだよ!」
突然ヘカトンケイルの後部スカートにビームが直撃する
その砲撃は数キロ後方のジオン輸送機ファットアンクル搭載のMSからのものであった
本拠地救援のため周辺の拠点から救援部隊が押し寄せてきたのだ
ヘカトンケイルはスカートを分離するが右足のミノフスキークラフトを破壊されていてろくに動けない
直後にスカート内の大型動力炉が爆発しヘカトンケイル本体に大ダメージを与えた
ほんの少しの油断が取り返しのつかないミスを犯してしまったのだ
強化兵たる彼にとって取り返しのつかないミスでもあった
「覚えているがいい何時かお前ら根絶やしにしてやる」
ヘカトンケイルの上半身が分離しコアファイターが脱出する
同時にテミスも撤退を開始、この戦場での戦闘は終わりつつあった 少年が目を覚ましたのは半日すぎた後のことである
そこはジオン残党の野戦病院みたいなテントの中であった
(…どう考えても場違い)と少年は思ったが周りに少女やオクスホース号の面々がいたの見つけて心細さはなくなった
面々は目を覚ました少年の周りに集まってくる
「とりあえずこの状況だけど…すうどんっ!」”タコ”艇長は総舵手を指名して説明させる
”すうどん”総舵手が説明するところによると少年は最初ジオン残党の捕虜になる予定だったそうだ
少女の連絡を受けて駆け付け、必死の交渉の結果、実はゼネコン社員の下働きだったということで少年は解放されたとのこと
「まあ、実際そうだけどね」と整備子ちゃんがツッコミを入れる
「うっさいなあ。ジオンの大物やスポンサーの退避で守備隊が割かれ手薄になった基地を守ったのが少年なのは向こうも知ってる
…パイロットの中には少年は味方だから撃つなって連絡したのもいるんだってよ」
隣のベッドで寝ていたジオン兵がうんうんうなずいている、どうも連絡した本人らしい
「あの通信にはびっくりしたぞ、ガンダムは味方だから撃つな、だからな」
突然ジオンのMSパイロットが話に入ってきた。狙撃したMSのパイロットらしい ザク1スナイパータイプをファットアンクルに搭載して遠距離射撃する手段は
ヨンム・カークスが編み出した手法であるがそれを知った他のパイロットも真似を始めた
少年の前に現れたパイロットもその一人である
腕は確かなようで先ほどの戦闘ではヘカトンケイル以外にテミスのメガ粒子砲を狙撃で破壊している
気さくな人みたいでざっくりと話してきた
「パイロット守ってくれてありがとな、でも危なかったやない、ああいうときはザクあっちに投げてもいいんやで」
少年の隣のベットのジオンパイロットが「ちょっと〜」と突っ込んでるのでまあまあとなだめたあと
「あの敵怖かったよな、あんなのとよく戦ったよ」
実は狙撃後ファットアンクルがレンズ砲で反撃されギリギリで回避していた
ヘカトンケイルがガンダムに固執していなければ撃墜された可能性もあったのだ
「あの敵は僕を追い…」続けて言おうとした少年をザク1パイロットはさえぎった
「そういうことはよくある事、立ち向かうことが重要、君はそれができた」
「これあげるわ、娘にあげるつもりだったけど娘が気に入らんでなあ」
隣のジオン兵が「いらんもんあげるんかい」と突っ込んできたので相槌を打ってから
「これなハワイ土産なんやけどな最近はやっているんだわ(木星の神様)というのが」
少年の手に渡されたのは仮面であった
でもハワイ土産で見られるような仮面に部分的に似ているが違う
アステカやギリシャ、日本の能面のようにも見える
「この数年、世界中で新しい神話が生まれてるけどどの神話でもその中心にいるのが木星の神様なんだと
縁起いいんだってよ、着けると強くなった気分になれるんなんやて」
隣から「大阪弁めちゃくちゃやんか」と冷たいツッコミが入るがさすがに無視
少年は手の中にあるマスクを見て自分の置かれた奇妙な運命を思ってふと笑う
その笑顔を見て少女や整備子ちゃんはようやく安心する
僕は木星に行かなければならない、その思いを強くする少年であった 同時刻
「この程度だったのかねスピリットガンダムは」
ルオ当主はクー本拠地から撤退中の潜水艦の中でつぶやいた
部下たちはどう反応すればいいのか困っていた
何しろ言葉とは裏腹に顔にはうっすらと笑顔が浮かんでいたからだ
まるで子供がにっくき敵をやっつけた、そんな顔
そばにいたジオンの科学者(>>313)は安堵の表情を浮かべた
(もうこの男はあのガンダムに興味を引くことはないだろう)
そして少年のことを思いやった
(メキシコか…そろそろあの組織が動き出す頃か…) 「これでスピリットが負けたと思っている奴はど素人だな」
別の潜水艦で映像を見たジオンの技術将校(>>336)はあっさりと言った
「ザクなんて投げ返せばいいんだよなあ、誘爆させれば一発だろ」
言葉はザクスナイパーのパイロットとほぼ同じだがそのニュアンスは全く違う
「…善人は長生きできないぞ?自分をおろそかにするからなあ」
ジオンの技術将校もオクスホース号がメキシコに向かっていることを知っていた
「あの組織に合流するか?…ふん、シャアが見たら面白がるだろうな」
腕を組んで少し考えた後、部下に命令を下した
「メキシコの実験部隊に命令しろ、スピリットを破壊しろと」
「でもあの部隊は閣下とともに宇宙に上がるのでは?」と部下が言うも
「急いでやらすんだよ、町の一つや二つ気にすんな、宇宙に出ればどうにでもなる」
最後に本音を漏らした
「シャアにおもちゃを渡すわけにはいかんのだ」 同時刻
アルビオン級6番艦テミスは高度を上げた状態で横須賀に向かっている
ヘカトンケイルのパイロットは通信室に呼び出されていた
ディスプレイにバスク・オムの顔が映しだされる
「どうだ、ケガはないか?」以外にも穏やかな表情でバスクは話しかける
1千年戦争時、宇宙空間用強化兵だったパイロットはバスクの部下であり様々な作戦でジオンと戦った
戦争後も親交は続いていて研究所に配属されたパイロットに裏から支援を行っている
自分を責め続けるパイロットをなだめつつバスクは簡潔に指令を伝えた
「日本の研究所に戻り新たな試作MSを持って宇宙に向かえ」
「メキシコに向かわなくていいのですか?」
既にパイロットは次の戦闘がメキシコであることを見抜いていた
「メキシコにはブルワークを送り込む、貴殿にはその次の戦いの準備をしてもらいたいのだ」
テミスの横をアルビオン級2番館ブルワークが通り過ぎる
たぶん自分は宇宙でガンダムに出会うのだろう、パイロットは確信した 1千年戦争って何なんだよ
まあ、それはともかく
ヘカトンケイル
MRX−002には正式な名称がなく、改修された少年の機体がスピリットと呼称されたことから
改修されなかった機体を区別のため「サイコ」と研究者はあだ名をつけた
サイコは後に研究所で作られる大型MSの名称になるがパイロットはこの名前を気に入らず
独自にヘカトンケイルという名をつけている
ヘカトンケイルも次々に回収されて形が変わっていき、オーガスタから戻ってきたときは
背部に独立移動型砲塔を10基、臀部には大型核融合炉を備えた大型スカート、脚部とスカートには
小型ミノフスキークラフトを4基装備、極端に重くなった機体を維持するため
全身に補助フレームが装備され元の姿とはかなり異なった形になってしまった
それでも元のガンダムは核に残されており、上半身を開放することでコアファイターを射出することができる
コアファイターにはサイコミュが搭載されていて最高機密を敵に奪われることを防ぐことができた
クー本拠地で放棄されたヘカトンケイルは解体されジオン残党軍のサイコミュ研究の材料となった
解体された独立移動型砲塔の一部はある意味戦利品としてオクスホース号に積み込まれている 深い霧で包まれていたメキシコの海岸で一人の男がコーヒーを飲んでいる
この霧はもともとのものなのか、それてもコロニー落下の気象変動か、ブレックス・フォーラ准将は海を見ながら考えていた
「隣に座っていいですかな」老紳士が声をかける
ティターンズの総裁、ジャミトフハイマンだ
「決めかねていたのですよ」口火を切ったのはブレックス准将のほうだった
「あなたは私をけしかけて反政府主義者の首魁に仕立て上げようとした。第二のデラーズにでもしたかったのか
敵を作ってのし上がるあなたの手法には従えない。が、あなたの舞台にあえて上がることにしました」
「ほほう」ジャミトフ総裁の目は笑っていない「貴殿に勝算があるようにも見えないが」
「あなたはアースノイドを守るためにティターンズを作っておきながらアースノイドを愛していない」
単刀直入で准将は核心に触れた
「愛とは、こざかしいっ」総裁の口から言葉が漏れた
「守る人間がいないからそんな言葉が出る」 准将は言葉をつづけた
「戦後、私は様々なところを回った。そこで見たものはジオンも地球人も関係ない、この星の危機に
手を取りともに立ち上がる人間たちの姿だった。私はその姿、その希望を守りたいのだと気づいた」
「その頂点にでも立ちたいのか。貴殿にその力があるとでも」
「そんなものはない。だが、その姿をすべての人たちに伝えることはできる」
「くだらない。そんなものはひと時でまたいがみ合うようになてしまう」
「そうかもしれない。その時にはまた希望を持つ人が出てくるだろう。その種まきをするために私は立つのだ」
「そううまくはいかないものだよ」総裁は合図するとどこからか私服警官が出てくる
「君がいなければ結局はただの暴力組織だ。君はもう休みたまえ」
警官に連行されながらも准将は笑っていた
「ここにきてよかった。あなたが恐れているのが見ることができたのですから
私でも、私の組織でもなく、人の持つ可能性をあなたは恐れている」
准将が退場して一人ぼっちになった総裁は誰もいない海岸に向かってつぶやいた
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