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どんな選手でも、離氷が早い時は着氷も早くなり、離氷が遅い時は着氷も遅くなる傾向がある。
離氷を遅くすることが、着氷を遅くすること、つまり、着氷時の回転不足分を
小さくすることに繋がるだろう。

マリニン選手も、「ジャンプ動作を始めてから 90度 回ったところで離氷した4A」は
着氷が乱れたが、
「ジャンプ動作を始めてから 150度 回ったところで離氷した4A」は
「空中での正味の回転分」が着氷の乱れた4Aよりも少なかったにもかかわらず、
着氷はきれいにできたのである。。。


羽生選手も北京五輪FSの4Aは、◎14、◎15、◎16によると
「氷上での余分な回転の合計」は 10~20度であり、
マリニン選手のきれいに着氷した4Aの「氷上での余分な回転の合計」が20度であるのと
差はない。

羽生選手も北京五輪FSの4Aの離氷をもっと遅くできたならば、
きれいに着氷できたのではないだろうか?

でも、「4Aの離氷をもっと遅くする」ということは、
ずっと前から私が言っていることの一つであり、
ひょっとしたら、やっぱり、何らかの理由によって、難しいことなのかも知れないが、
それが「4Aをきれいに着氷させるための、最も容易な方法」のうちの一つだろうと
私は考えている。。。

羽生結弦選手へ。
羽生選手が来季、現役を続行するか、
また、現役を続行する場合、4Aを試合に投入するかどうかは分からない。
でも、もしも4Aを試合に投入するのなら、
「4Aの離氷をもっと遅くする練習」を重点的にするといいのではないだろうか?
その場合、「着氷時の回転不足分が0~50度」がきれいな着氷のための目安となるのかも。