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●マリニン選手の行った4Aについての考察

今回、マリニン選手の行った4Aは、

①体の進む向きに対して前を向きながらスキッドを始める。
②60度くらいスキッドをする。
③{体の進む向きに対して「反時計回りに60度くらいの向き」}を向きながら
真実のジャンプ動作を始める。

という形で行われたのかも知れない。

そして、スキッドをゆっくりと行ったので、
③の開始時点が、ちゃんとジャンプ動作開始時点として
見えたのかも知れない。

マリニン選手は60度スキッドをしてからジャンプ動作を始めて、
110度回転不足でまあまあうまく着氷した。

しかし、マリニン選手は「正しい4回転アクセル」ではなく、
「60度ゆっくりスキッド4回転アクセル」を跳んだ。
「60度スキッド4回転アクセル」は
「4回転プラス180度回るジャンプ」ではなく、
「4回転プラス(180度-60度=120度)回るジャンプ」である。

着氷時「110度回転不足」というのは、
この「60度スキッド4回転アクセル」を
「(前向きにジャンプ動作を開始する)正しい4回転アクセル」だと
勘違いしたからであり、
本当は 着氷時の回転不足分は 110度 ではなく、
(110度-60度=50度)なので、
まあまあうまく着氷したのは、充分あり得ることだ。
何の不思議もない。