・道しるべ

妄想とネタバレ全開で!

人生という道。その終点は死のみに限らないんじゃないかなぁ。
だってここにある道は、窓を開け見えるのは、元々は先人達が歩み、開拓し、踏み慣らしたもの。(癒着によって年度末にやけに丁寧に工事されてきたもの)
だから終点の先を歩む。それはフロンティアを開き、足跡を残し、路を創り、後人に渡すということ。
それは定められた道を歩んでいくよりも、ずっとずっと緩やかで辛く険しいことだろうけど、きっと素敵なことですよね。
一方で迷い続けて一向に終点にはたどり着けそうもないわたしみたいな人も決して少なくないのでしょうが……

>この道を行けばどうなるものか。
>危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足がみちとなり、その一足が道となる。
>迷わず行けよ、行けばわかるさ。
(アントニオ猪木)

ぬいぐるみと言うのが、重要な小道具として使われている気がします。
少女と寄り添い、抱かれ、地図を渡し、共に道を歩み、その終わりに青空があることを教え、別れる。

このぬいぐるみは誰から贈られたものだろう?
作中では描写されていない父と母から? 大きな大きな地図を残した沢山の先人から?
何が詰められていたのだろう?
ほんとの光? 夢? 希望? 明日? 祈り?

色々と空想は広がります。
そしてこのFlashはそうした空想の余地を大きく残しているのが、魅力になっているんだと思います。
実際ベテランさんの解釈は、胸に響きました。それで自分なりに解釈しなおしてみました。
わたしは詩心がないので、どうも、胡散臭い解釈になってしまうのですが。

そして、わかりにくいことを、理解されないことを恐れず、平易な文章と「私」視点を最後まで貫いた、その作者の心意気にじわんときます。