>>134
> 圏論の大熊正先生を紹介する

大熊さんの『圏論』は日本語で最初に書かれた圏論の教科書だし
内容もオーソドックスだから現在でも教科書として十分に使える本だから
あれが絶版になったのは本当に惜しいよねえ(最近、お亡くなりになった
竹内外史さんの『層・圏・トポス』は雰囲気を感じるための読み物としては良いけれど
教科書や参考書として本気の勉強に使うには論外な本だから大熊さんのが
永い間、日本語で圏論を勉強する際には唯一の選択肢だった)

出版元の槇書店なんて八重洲に本社を構えてたわけで、昔からずっとやってきたように
理工学書の良書の出版で地道にやってれば良かったものを
楽して金儲けしようとばかりに一攫千金狙って土地投機なんてしてたものだから
土地の値段の暴落で一気に潰れたからねえ

槇書店の数学選書シリーズでしか日本語での教科書・参考書が出てなかった分野や話題も
少なくなかった(大熊さんの圏論なんかもその一つ)し、幾何学大辞典なんて少し大袈裟かも知れないが
人類共有の大切な文化遺産と呼べるレベルのものも槇書店の出版物にはあったのにねえ
本当に経営者が愚かだったためにかけがえのない多くの良書が絶版となってこの世から消滅してしまった