_朝日新聞デジタルの目標部数が達せず
朝日新聞デジタルのCMタレントがこのほど阿部寛から松坂桃季へ交代した。
阿部が朝日デジタルのCMに起用されたのは2011年5月だったが、2年弱の契約で終了である。今度は松坂桃季のほか、ガッツ石松、刈谷友衣子も出演する新聞販売店を舞台にしたドラマタッチのCM。
なぜ松坂起用なのか。「きっかけは昨年の石原裕次郎賞です。松坂が受賞したが、これは石原まき子さんの推薦があったため。映画『ツナグ』『麒麟の翼〜劇場版・新参者』を見て感激したまき子さんは挨拶で
『裕次郎さんに品格があるというのは、おこがましいけれど、(松坂さんは)品格がある方』と、べた褒めでした」(スポーツ紙関係者)裕次郎賞は朝日新聞の子会社的存在である日刊スポーツが主催。
この段階で朝日新聞の首脳陣も当然、松坂という俳優に注目した。そこで、次のCM起用について、まき子さんが推薦した松坂が役員会の全員一致で決まったという。
一方、なぜ阿部の契約が短期間で終わったのか。さる朝日関係者がこう打ち明ける。「阿部を起用して2年以内に10万部の読者を獲得、というのが目標でした。だが、部数的にほど遠いのが実情。くわえて
阿部はフジが製作・配給した映画『テルマエ・ロマエ』に主演。映画は興収70億円を突破し、来年は続編が予定されている。つまり、阿部は朝日デジタルのCMタレントというより、フジ・サンケイ系に近いタレントという色合いが濃くなった」
ちなみに朝日新聞デジタルの実売部数は4〜5万部だという。「松坂起用で飛躍的に伸びるとは思えないが、1年で2〜3万部を上乗せする必要があり、責任は重大です」(デジタル部門関係者)
これからの朝日新聞のテコ入れに目が離せない。