2018年の8月下旬からご当地入場券集めのために北海道に行った。
留萌線のを集めているときに台風でダイヤ乱れ、運休で動けなくなり、ようやく動いた始発かつ最終列車で留萌から滝川に移動。
近隣の宿に電話を掛けるも満室。滝川駅は終電後トイレまで施錠するため駅寝は不可。
1時間歩いて札沼線の新十津川駅へと向かう。この駅は簡易トイレがあるが観光協会の人のいる16時ごろまでしか使えない。しかし500メートルも行けばファミマがある。
硬い木のベンチだがのびのびと横になれる。ドアを閉めれば秋口の寒い空気もそこまで気にならない。
ぐっすり眠っているとグラグラと揺れ始め、緊急地震速報がスマホから鳴りだす。北海道胆振東部地震だ。
ミシミシと揺れ続ける古い駅舎、身を固くするしかなかった。
やっと揺れが収まったが周囲は全て停電。近くの病院の非常電源だけが唯一の明かりだった。
そこにいてももう眠気も吹き飛んだため、少し明るくなるまで待ってから浦臼駅まで歩くことにした。
途中で浦臼駅のご当地入場券を売ってる温泉施設に行き、入場券を買おうとしたら、停電のせいで、昨日金庫に入れた入場券が出せない(電子式?)とかで売ってもらえず。
浦臼からは奈井江駅まで100円のコミュニティバスで移動。
しかしそこも電車・バスは動いていない。奈井江駅で泊まることになりそうだ。
トイレを利用しに来たおばあさんによるとおばあさんも始発で出るときには駅のベンチで前日から寝て備えるそうだ。電気が付きっぱなしだからまぶしいけどねとのこと
夕方には駅一帯の停電も治った。文明の明かりとはかくも偉大なものかと思った。
駅のアナウンスで「終日運休です」というのは何度も流れていたが、夜九時になっても動かない私を滝川駅で監視カメラから確認しているのか、
30分おきに放送された。絶対あの辺の無人駅は遠隔監視されてる。
四人掛けのベンチは座布団が敷いてあり、寝心地は良かった。
しかし、電気がずっとついていること、駅ホームにある、通過列車警戒用の警報機が地震のせいでずっとなっていたのが少しうるさかった。
普段なら貨物列車通過の音などが加わるのだろう。
次の日、駅の隣にある公民館でおにぎりの炊き出しを受けて、そこでもらったゴミの段ボールに行先を書いてヒッチハイク、苫小牧からフェリーで脱出した。