なお、減速定数による制動状況の解析が、特別のモノであるかのカキコは、当スレに必須の知識なのに
読者を遠ざけてしまい有害なだけなので、概略解説して、高校1年程度の内容であることを示しておきます。

 等減速度の制動(=等加速度運動)の場合、制動距離Lは、初速度Vの2乗に比例します。
この比例定数の逆数K,(β)を減速定数と定義しています。すなわち式は、
 L=V^2/K です。
この基本式から、V1→→V2 への減速距離Lを計算するには、V1、V2それぞれの停止距離の差で求めます。
すなわち L=L1−L2=V1^2/K−V2^2/K=(V1^2−V2^2)/K
よって 減速定数K=(V1^2−V2^2)/L
 これは>>337 の計算そのもの。=80^2−40^2)/600=8 (=1.1111・・・・km/h/s≒0.309m/s^2)

ATS-Sx ロング地上子設置に当たっての、各列車の減速度は、この減速定数と空走時間で定義されていまして、
電車気動車列車で20/0.7、空走2秒。機関車牽引列車20、空走3秒。貨物列車15、空走6秒と定めていて、
さらにATS無操作時間5秒を加え、勾配加速度補正を行って、それぞれ停止距離を算出しています。
   20/0.7=28.57→3.968km/h/s=1.1023m/s^2
   20      →2.778km/h/s=0.7716m/s^2
   15      →2.083km/h/s=0.5787m/s^2

鉄道技研・総研の所員だったライトレール阿部社長は講座後の降雪モード論議で「減速定数なんて懐かしいなぁ」と、新人教育時代を懐かしんでいました。
鉄道員にとって減速定数は欠かせない基本的知識です。鉄道の本職がこれを排除・特別視することはないでしょう。