35系を復刻新製したJR西と、頑なに中古車で筋を通すJR東との主な意識の違いはこう。


いつまで運行するのか?という具体的なフューチャービジョンが無い。
つまりその気になればその場で運行終了することも視野に入れている。
それ故、イニシャルコストやランニングコストは可能な限り切り詰めてコストパフォーマンスを重視。
結果的にSL本体の復元がメインになり、被牽引車両の調達ではコスト削減で中古車揃いになる。
またSL本体も保護目的で多少の弱体化、休車措置の多用で検査期限を延ばせるだけ延ばせている。

西
SL運行に対して明確な運行期限を設けており(20〜25年程度)、保存運転への維持に力を入れている。
SL本体は現役当時の性能維持を厳格化しており、検査も規定通り1年毎(全検は4年毎)に実施。
長期のSL運転継続に向け、自治体と金銭的な協力で老朽化した客車を全面的に取り換えた。

財政事情は明らかに西の不利だけど、SL運行に関しては両社でこれだけの意識の差が生まれている。