国交省「急に車イスで来られた場合も、可能な範囲で対応」
 車イスでの乗車について事前の連絡が必要かについて、国交省の鉄道サービス政策室は4月5日、取材にこう話した。

「事前連絡があれば、円滑な案内ができるようになると思います。しかし、当日だからダメということではなく、急に車イスで来られた場合も、可能な範囲で対応していただくことになります。今回の場合は、乗りたい電車に乗れなかったということで、もっと早く案内ができたかもしれませんが、JR側がそのように対応していただいたと認識しています」

 障害者差別解消法の第8条2項では、事業者は、負担が過重でないときは社会的障壁の除去に必要かつ合理的な配慮をするように努めなければならないと、その努力義務を規定している。

 駅員らが車イスを持って階段を上り下りしたことについては、こう言う。

「もし駅員が2人なら、電動車イスを運ぶのは危険なので、熱海からタクシーなど別の行き方を選択せざるを得ないと思います。何人ならいいかはケースバイケースですが、JR側は4人なら大丈夫だと判断したのでしょう」

 無人駅での車イス対応については、2020年11月から事業者や障害者団体と意見交換会を開いており、どのように案内するか検討していくとした。

「あらかじめ連絡していただければ、問題なく対応できるかもしれませんので、団体の方たちにも協力をいただきたいです。また、タクシーなどを使って、別の駅からアプローチできないかも検討することにしており、早ければ今年夏ごろにもまとめたいと考えています」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)



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