>>86

アルゼンチン国債のデフォルトは、ドル建てが多かったからだ。
またアルゼンチンペソと米ドルがペッグされていて、事実上の固定相場だった。
だからインフレが激しいアルゼンチンではペソは割高になって行った。
多くのアルゼンチン人は手元のペソを米ドルに換えていた。
当然、中央銀行の外貨準備は激減し、ついには米ドル建ての国債の償還に
対応できなかった。

しかし、日本国債の100%は日本円建て。
いくら日本国債の売り浴びせがあったとしても、それは全部円で決済される。
10%が外国人の持ち分だから、外国人が売った分は、ドルに換えられるだろうから
円は売られて安くなるが、そうなったら日本の景気はよくなる。

そして何よりも、日本人が海外に持っているドル建ての資産が円換算で高騰する。
個人や銀行や生保は値上がりした債券を売るだろう。
それはドル売り円買いになり、また日本円が上がり出す。
地震の度に円が高騰するのは、復興需要で外国債券を日本人が売るだろうと言う
思惑からだ。それと同じこと。

要するに何が言いたいかと言えば、アルゼンチンと根本的に違う点は、
日本国の金融ポジションが、債権=ドル建、債務=円建、と言うこと。
これは最強のポジションだ。

アルゼンチンやギリシャのような対外債務国と日本とではまったく置かれている
状況が違うということ。

因みに、日本の対外債権、即ち外国に貸しているお金は、約9兆ドル。
逆の外国から日本に入っている対外債務、即ち外国からの借金は約650兆円。
今の110円で換算したら、340兆円の債権超過。
1ドル200円になったら、1150兆円の超過になる。
まあ、こんなことはあり得ない。世界が許すはずがないw