中島誠之助氏、収録前に鑑定品見ない 講演会で目利きの「極意」披露
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180710-00010002-fukui-l18
 
 福井県内茶道13流派が一堂に会す煎抹各流大茶会の70回目を記念した文化講演会がこのほど、福井市文化会館で開かれた。
 古美術鑑定家の中島誠之助さんが「目利きの人生談義〜茶の道から見た日本文化〜」と題し講演。
 約800人が茶道など日本文化の魅力と奥深さに触れた。
 
 中島さんは、美術品を鑑定するテレビ番組に1994年から出演している。
 収録前に鑑定品を見ないことを明かし「(鑑定依頼人の)手紙は読む。
 読めば奥を知ることができ、品物がいいかどうか全部分かる」と話した。
 
 出演する番組の若手スタッフが茶道具を知らなかったことに
 「日本文化が途絶える危機感を持った。若者が茶道を知らないのは家庭の責任。
 ペットボトルのお茶ではなく、しっかりした作法を教えて」と訴えた。
 
 歯切れのよい口調でユーモアを交えながら、茶道に関するエピソードを次々と披露。
 楽焼の創始者・長次郎のかけらをもとに作った茶わんでも10億円の値がつくだろうとし
 「言い伝えを含めて理解しないといけない。目に見えない値打ちをくみ取る人が育たないと、
 日本の美術は残っていかない」と強調した。