先日、尾張徳川の油滴天目・星建盞を
鑑賞してきたが、茶碗の内側へ銀の粒子が
散りばめられて、通がよく謂う粒子から宇宙を
感じられるものかと想ったが、
それほど銀粒子が輝かず地味な茶碗だった。
利休も愛でた茶碗を間近にみて
利休は釉薬が水滴が滴るような不完全な出来を
好み、現在なら工房の検品で弾かれそうな茶碗が
美的な琴線へふれるのか、完璧な見た目
綺麗に仕上がった物には美を感じない人なんだと私見ながら想った。