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2017年3月8日(水)放送 震災6年 埋もれていた子どもたちの声 〜“原発避難いじめ”の実態


今回のアンケートを通じて、浮かび上がってきたのは、どんなこと?


辻内さん:非常につらいお話を今、VTRで見ましたけれども、この原発避難いじめが1例、2例、といった問題ではなく、
全国的な広がりがあることが、今回のアンケートで分かったということです。
さらに、それが過去の話ではなくて、今も続いている、現在進行形の話ということですね。
そこが、非常に大きなポイントだと思います。
さらに、このアンケートで、原発ならではのいじめだという特徴も見えてきました。
それは、どういった内容がいじめに関係していますかという質問に対してなんですが、1つ目が「放射能」。
2つ目が「賠償金」。
そして、3つ目が「避難者」であること。
この3つのラベルが貼られて、この子どもたちがいじめに遭っているという。
被災者の方によく聞くんですが、「原発事故さえなければ」というお話をよく聞きます。
本当に、原発避難ならではのいじめというのが見えてきまして、そのラベルが貼られているからこそ、カミングアウトできない。
カミングアウトすると、福島だっていうことで、いじめられてしまうというようなことがあって、そこがアンケートから見えてきた特徴だと思います。

中には、命にも及ぶ重大な事態もあった 学校側の対応をどう見る?

尾木さん:これは、当時から可能だったんですよ。
学校が、最も大事にしなければいけない義務というか。
これは、安全配慮義務というので、成文化もされていないんです。
それほど当たり前で、学校にとって重要で、係争になると、いつもそれが問われるんですよ。
これに明確に、すべての学校が違反しているということが言えるんじゃないかというので、行政、それから文科省の方も、もっと強力に、
ここを社会的ないじめを生まないようにすべきだったなと思います。


http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3947/1.html