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閉鎖事業所の運営法人が規定抵触 倉敷市監査、健常者が大半作業

 倉敷市内で障害者の就労事業所が閉鎖し、
利用者が一斉に解雇された問題で、事業所を
運営していた一般社団法人「あじさいの輪」
(同市片島町)が、市の規定に反して障害者
以外が作業の大部分を担う事業の運営に関わ
っていたことが16日、市の監査で分かった。
監査結果は19日の市議会保健福祉委員会で
説明する予定。

 関係者によると、あじさいの輪はウナギ養殖
場と飲食店(いずれも倉敷市内)の一部を所有・
賃借し、両施設の多くの作業を「輪」が運営して
いた事業所の障害者以外で行い、さらに両施設と
も作業所として市に届け出ていなかった。

 事業所は障害者が働きながら技能を身に付ける
「就労継続支援A型事業所」。A型事業所の運営
基準を定めた倉敷市の規則は、厚生労働省の省令
と同様に、A型事業所の運営者が社会福祉法人以
外である場合は「専ら社会福祉事業を行う者でな
ければならない」と定めている。

 倉敷市内で閉鎖した事業所は5カ所で、うち4
カ所をあじさいの輪、残る1カ所を同一グループ
の株式会社が運営していた。市の監査では、各事
業所の会計処理にも規則に抵触する点があるとし
ている。

 事業所はいずれも7月末に廃止されており、倉敷
市は法人であるあじさいの輪に監査結果を通知した。

 5カ所の閉鎖によって解雇された障害者は224人。
5日時点で、再就職を希望する208人のうち140
人は新しい受け入れ先が決まっていない。
(2017年09月17日 08時02分 更新)