旧優生保護法の下で実施された障害者の強制不妊手術について、手術を申請した理由や経緯を記録した資料が神奈川県立公文書館で見つかった。10代女性が「月経の始末もできない」として対象になるなど、優生手術の具体的状況が公文書で初めて明らかになった。

63年度の手術費明細書からは、優生保護法で認められていない卵巣摘出をした例や、手術で合併症を起こした例があったことも分かった。
62年度の資料によると、「仕事熱心で成績も優秀」とされた男性が統合失調症を発症後、半年後には症状が好転していたにもかかわらず断種手術の対象になった。