「素養」としての精神分析と、「正統的な」精神分析は別物だからねえ。
フロイトの原法は、1回45〜50分の個人精神療法を週5〜6日、数ヶ月から数年続ける、というとんでもないやり方。
英米では20〜30年前まで実際にやっている人たちがいたようだが、米国で、高コストの精神分析療法を長期に受けていた人が
新しい抗うつ剤を飲んだら一発でよくなったということで訴訟沙汰になって精神分析家が負けた。それで一気に廃れた。
欧米の医学界では精神分析とそれ以外の伝統的精神医学が犬猿の仲で、下手に浮気したら破門されるほどだった。
むしろ、50〜60代以上の日本の精神科医の方が「素養」として精神分析をかじっている人が多かったりする。
ただ、この20年くらいで医学部の精神科教授になった人は、大半が臨床薬理畑の人だね。