んん?
> ――その瞬間だった。首の後ろのあたりで、何かが移動したのだ。
 もう少し詳しく書こう。背中側の首の付け根のあたりから頭の後頭部の方に向かって、何かが流れて行ったのだ。ものすごい勢いで。
一瞬の事だったが、思わず「うわっ」と声が出そうになったのを覚えている。別の言い方をするならまるであれは濁流。
血液が塊となって流れていった衝撃だ。
(今のはなんだったんだろう?)と思った。(なんかが流れていったよな?)と自分に聞いてみる。
(血かな? なんか蓋が外れたみたいになって、血みたいなのが流れていったよな。蛇口が思い切り開いたみたいな……)
と納得がいくまで何度も言い換えていた。
一通り思いつく限りのことをイメージした後、やっと私はその変化に意識を向ける事ができたのだ。

この皮膚感覚に私は文句はかなり身に覚えがあるのだが?時期も中学2年生当たりで合致している。
自分はこれをコントロールして頭をクリアにして思考スピードをアップさせたい時に意図的にやっていた。