苦悩の日々アル中体験談竹田 一男

「アルコール依存症」という病気をご存知でしょうか。俗にいう「アル中」と呼ばれています
「アル中」というと皆様の頭の中では、どのようなイメージを描かれますでしょうか。毎日朝から酒を飲み、仕事もしないで他人に迷惑をかけたりというイメージではないでしょうか
家族から注意をされるようになってきたのが30歳代半ばでした。
家庭へ帰れば酒の臭いをさせながら妻に仕事上での愚痴をこぼしたり、それを聞いてくれなかったりすると妻に手を挙げるようになっていたのです。この頃からだんだんと酒の量が増え、節度のあるお酒が飲めなくなって来たように思います。
職場では、二日酔いで勤めたり、お酒を飲みながら仕事をしたり、飲酒運転は当たり前
私自身すでに酒なしでの暮らしは出来ませんでした。結局平成5年の8月、
いつもの通り酒の臭いをさせながら職場に行くと、直ちに上司から呼ばれ、「竹田君、今まで色々と注意をしてきたけど、もう明日から出なくてもいいから。今日もこれで帰りなさい」と告げられその場で解雇通告を受けました

一方、家庭では相変わらず酒を飲む日が続きます。当然妻は私に注意する毎日です。私にとってそれは、火に油を注ぐようなもので余計に腹を立てて飲んだりします。
こうなると酒は益々多くなり、妻の顔を殴ったり体をけったりと子供の見ている前で平気で行っていたのです。すると、まだ幼かった下の娘が、
「お父ちゃん止めて!お父ちゃん止めて!」と泣きながら私の体を押さえるのです。こうしたことが9年間も続きました。
息子は部屋に閉じこもってただただ泣いていたそうです。こうまでして自分の身勝手さから酒を飲んで、
我が子にまで悲しい思いをさせる。こういう親だからとうとう子供達から「お父さん!」と呼んでもらえない日が来ました。
今、酒を断った正常な心で振り返って見ますと、たとえ止めたくても止められない酒を飲んできたにしても、その酒害を受けた家族の不快な思いは決して消え去るものではありません。
私は酒を断って12年目に「狭心症」を発症しました。
2日後に心臓内の冠動脈へステント治療を受けました。
本日は私の拙い体験談を聞いて頂き、有難うございました。
http://dansyukai.com/2018/07/17/post-239/