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独機は、もはや動く標的に

一九四四年も秋になると、爆撃機隊の目標は、さらにドイツ本土の奥深いところへと伸び、もちろん、ムスタング部隊も、
例のごとく、爆撃機隊とともに行動し、迎撃してくるドイツ空軍戦闘機の大編隊を、一手に引受けていた。
この頃になると、ムスタングのパイロットたちは、ドイツ迎撃戦闘機との空戦を“ガチョウ退治”とよぶようになっていた。
四〇機から六〇機にもおよぶ迎撃戦闘機が、びっしりと密集隊形をつくって、そのまま爆撃機の編隊に向ってくる様は、
まさに“ガチョウの群れ”を思わせるものがあった。
この年の十一月に入ると、一回の出撃で、これら迎撃機を五機以上も撃墜するパイロットが、何人も現われたものである。

P51ムスタング 米空軍の最強戦闘機 ウィリアム・ヘス著

特攻機はバタバタ落とされながらも米艦隊に大打撃を与えたが
ナチ迎撃機は何をすることもなくP-51にハンティングのように狩りまくられた(笑)