局地戦闘機雷電その7
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>>2 おおっ君にはこのスレが見えるのかい? 良かった良かったこんなに嬉しい事はない 実は雷電その6は2つもある なぜか検索しても出て来ない幽霊スレとなって海底に眠っているんじゃよ このスレもダメもとで建てた 。・゚・(ノД`)・゚・。 >>5 雷電、銀河のところに別の機体を入れたりもするね。 でも陸軍機の名前が入ったのは見たことないな。 強制冷却ファンって馬力損失が半端でなくありそうだし 大きめなスピナーつけて火星15を装備して比較しても良かったんじゃね? プロペラ後流を考慮しない当時の日本の風洞実験では 史実の雷電の方が抵抗が少ないという判断はくつがえラナちゃんと思う 空力よりも軽量化を追求してくれてれば振動に苦しまないまともな雷電が出来てたかも知れない 302空は20年4月19日に20NAのP-51Dに三機の雷電を撃墜されている。 撃墜される福田英中尉機の写真を見ると炎に包まれた操縦席に福田中尉らしき シルエットが見えるね? その写真は見つけられなかったけど 最期の状況は見つかった http://www.naniwa-navy.com/senbotu-fukuda-hahaue1.html 「何しても8機の中へ2機だけで突進した。初め敵3機を追って激しく弾丸をうち合い交戦中、英中尉機が大きく旋回すると、その後方から敵4機が追いかけて弾丸を集中した。 3、4百米の低空のことで、ひどい爆音であったが、その時の命中弾で機は空中分解し火だるまとなって落下して来た」と。 戦闘機も人間が乗ってはじめて戦闘機に成るのだと実感する 合掌 >>10 福田機の写真は世界の傑作機Vol61海軍局地戦闘機「雷電」に掲載されていました。 この世傑より後に書店で見かけた「302空」というタイトルの写真集には福田機の被墜 状況の連続写真が掲載されていました。 当時「302空」は随分高価だったので購入を見送った記憶がありますが検索して みたら2500円だったw 見たら結構横からの写真だね 『4月19日午前10時頃、英の飛行機が敵機を捕捉して空中戦が始まったため、 警報と同時に帰路につかせた学童達は機銃掃射をまぬかれ、町民は非常に感謝していること。 前回の空襲では学童めがけて機銃掃射をやったことなど話された。』 『住職や警防団の方々が交々語る所によると英は右手でしっかりと操縦杵を握り、右脚をまげて上向きに構えていた。 飛行服は焼け腹巻きまで半分燃えていた。右頭蓋骨は大きな弾痕で打ち貫かれ、いかに善戦苦闘したか想像される戦死であったとのこと』 昭和16年、海軍はドイツから、He100を輸入、飛行実験していた。 ダイムラーDB601、1100psのエンジンながら、 全備2500kgと軽量、翼面荷重180、(主翼外板表面冷却)という技を駆使し、 海軍テストでも670kmが出たとか出ないとか。 主翼に20mm2丁積むこともできた。 主翼で冷却、つまりラジエーター抵抗を減らした効果、まぁ10%程度ほどの増速があったのかもね。 胴体下半埋め込み式の集中冷却器に変更済の100D-1との話も目にするが。 水冷だから、ノーズ周りはスマートに空力処理できるにせよ。 空冷エンジンの場合、水冷と異なり、そうラジエーター抵抗が極端に大きくならない。 エンジンサイズが大きいから、エンジン+ラジエーター抵抗、と考えれば、意外とドッコイドッコイになる。 金星62ぐらいの1500psエンジンで、全備2500kg程度の高翼面荷重のコンセプトの局地戦闘機であれば、 最高速600km+を目指すなら、当時の日本でもそう苦にしなかっただろう? そういう意味では、雷電の設計コンセプト(要求)仕様が適切じゃなかったから、 雷電は難儀の道を歩んだのでは、とも思われる。 He100の試験飛行は1938年1月、100km周回区間の世界速度記録634.32km/hは1938年6月5日、 1939年3月10日が746.606km/hの公認記録。 1940年4月に「十四試局地戦闘機計画要求書」を交付、というタイミングを考えてみるとね。 じゃあ当時の金星で局戦を作ろうか、とみても40型は過給器は1速で1080hp/公称2000m、栄12型の全開4200mまでいくとどっこいなんだよね 肝心の高空では出力でほぼ同等、その上重量も零戦並ならいかな主翼を小さくしても、零戦の傾向を見るにそこまで速度上がらないように見える そこで、既に二速過給器を持ち圧倒的大馬力の火星の選択自体は、むしろ余地がなかったのでは ただそこで、零戦より翼を小さくしたのに自重で800kgも重いんじゃ、どうなのさとは思うが アンブロシーニSAI 207(初飛行 1940年) イソッタ・フラスキーニ・デルタRC.40 空冷12気筒V型 750 hp(87オクタン)搭載で、最高速635km/hまで引っ張る。 翼幅9m、翼面積13.9uという、主翼周りの空気抵抗を極限まで削り、 木製とはいえ、全備2420kg(自重1750kg)の軽量さ(零戦並み)。 イソッタデルタの重量は510kg、栄や瑞星と比べて数十kg軽いだけ。 三国同盟のイタリアから、だったら情報取れないのだったら怠慢。 土浦武器学校には被弾撃墜された雷電の一部が展示してあり ペラ羽に.50弾が貫通したのが分かる遺品も有った 限られた馬力で最大速度を高めるには摩擦抵抗を減らすために胴体サイズを小さくして表面積を少なくするのが最善 誘導抵抗に関わる機体重量は最大速度への影響が少ないとはいえ、 離着陸時に必要な最低速度を確保する翼面積は機体重量に比例するから 軽量化がキモ いくら形状抵抗を改善しようとしても紡錘形にして機体サイズや表面積の拡大、ギミックの強制空冷などで重量が増えた挙句 馬力がファン駆動に食われたら 性能は上がらないよなあ 空技廠はお馬鹿? >>15 そのスペックは嘘くさいと思うなあ モランソルニエMS406が860馬力で最大速度486キロ デヴォアチーヌD520が910馬力で最大速度529キロ 750馬力で635キロ出ました って言われても信じられへんわ 計測値なんか同一条件でないと参考にもならんのは既出 元がレーサー機だからねぇ 木製で小型軽量 航続距離は雷電の増槽なしの半分以下 沢山作れって言われたのに16機だかってことは、職人が時間かけて 木を削って作ったんだろうなぁ 迎撃に絞ったとしても、上昇力はどうだったんだろう ロシア機みたいに急降下制限もきつそう >>21 急降下速度は960キロを記録したというから 速度計が逝ってたんだな レーサー上がりの超小型・低抵抗な機体で、それにしてもスペックがなんかこう、 マンマのパスタは最高的な下駄を履いてる気もせんではないな He100は表面蒸気冷却なんて飛び道具使ってアレだし、ラジエーター追加した実用型になると速度落ちてるし >>23 いやいや有り得ない数値だから そこ笑うところだから プロパガンダだろうけど ここまで飛び抜けてると嘘ってわかるから逆に良心的 零戦の次の主力機になる予定だったらしいけど空母運用できたの? >>26 カテゴリAとJでは運用が異なるのにそれが不可解。 今後は防空戦が主体となると考えていたのかねえ? SAI207だか403だかはハインケルも三菱もライセンス欲しがってたという話が 確かにスペックだけ見ると興味が沸くレベル ただ元がレーサーの機体では 戦闘機に求められる機体強度を 持つはずないので本来は補強が必要 その上で急降下速度が960kmとか言われると一気に胡散臭くなる 本当なら引き起こし不可能な速度だしね 興味深いのは後列シリンダーの冷却方法 前列用と後列用の冷却空気をプレートで分けて流してるのかね あと 木製だと軽くなると思ってる人いるの? 強度を同じにした場合はジェラルミンの方が軽量に仕上がるよ 強度重量比の問題 ただ鋲打ちの凹凸がない分表面が平滑で空気抵抗は小さい 機体重量は最高速度にさほど影響しないってアレ、設計そのままで可変させてもさほど変化はしないんだが 機体が軽ければその分揚力の小さい≒抗力の小さい翼でいいんで、設計段階から軽いなら速度上がるんじゃないかなと 古い設計の機体を流用して結果的に翼面荷重が上がるのを 速度で有利だと見るのは無理がある 初期設計から合わせ込んだ機体には負ける 耐えうるGも離着陸性能も全部犠牲にするという思考その物は レーサーのそれに近づくけどね >1 もさ。 /^l ,―-y'"'~"゛´ | >15 >19 スペックはさほど疑う必要ないもさ。 ヽ ´ ∀ ` ミ . O SAI207はこれほど軽い機体でありながら6000mまで7分30秒掛かるもさ。 ゛; づ⌒ ヽ_ __ミ ソ ヽ 画像を見てもプロペラは極端に高速での効率を重視した設計で、 ./ ゛ー―(____/|離陸や上昇時の効率を度外視しているもさね。 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ レーシングプレーンならこれで良いもさ。 しかし、戦闘機ではこの設計では旋回した途端に速度あるいは高度を急激に失ってしまうもさね。 よほど優れたGCI体制があって、敵爆撃機の予想針路上にまっすぐ向かわせるなら使えるもさが、 そうでない場合には使いがたいもさ。 つまりMe163や秋水のレシプロ版、それもブレダ12.7mmx2しか載せられない機体になってしまうもさね。 パイロットが溶けないだけマシかもしれないもさが。 そしてこういう機体は着陸においても要注意もさ。うっかり速度や高度を失ったら回復する(再加速、再上昇) 前に燃料切れなんてことさえありうるもさ。 レーシングプレーンと戦闘機は似ているようで違うもさね。 追記:SAI207の試作2号機は急降下からの引き起こし時に、主脚収容スペースに入り込んだ気流の圧力で爆発しているもさ。 急降下制限速度と言うものは「その速度でどの程度の機動に耐えうるか」の基準を定めて計測するのが普通もさ。 たとえば二式単戦なら650km/hで5Gに耐えるという風に。より低いGでじわじわ起こすならより高い速度まで出せることは、 二式単戦の運用から明らかもさね。 しかしSAI207の急降下制限速度は「引き起こし時には極めて慎重な操作を要する」 「主脚収容部フェアリングに傷があれば自分の作った風圧で爆発」と言う非現実的な条件もさね。 /^l ,―-y'"'~"゛´ | ヽ ´ ∀ ` ミ . O ゛; づ⌒ ヽ_ __ミ ソ ヽ ./ ゛ー―(____/| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ >>33 6千mまで7分30秒は馬力荷重からしたらかなり優秀 画像から見たプロペラの高速特化の特徴とは具体的にどこ? >>34 翻訳サイトの問題だと思うけど航空工学的には爆発という表現は使わない ここは空中分解と言うべき 960km/hの遷音速域ではソレ専用の設計をしていない限り操縦不能で引き起こせない F6F-5の急降下制限速度は796km/h F4U-4は787km/h 紫電改も796km/hで異常振動 だいいいち960km/h出てからゆっくり引き起こせるほど空は広くない 地面に激突する方が先 ....とはいえ(当時理解されていた)急降下制限速度の遥か手前で空中分解しちゃった零戦という例もあってだな 想定外の応力がかかれば、それはまあ破損するだろーとゆー 零戦の急降下時のペラ過速ってのはハミルトン恒速ペラのピッチ変更角度が30度しかないんで 急降下時にフルフェザリングまで変更できない、仕様の問題だよね 零戦の急降下時のペラ過速って、変更可能角度を超えたら自動的にストッロルを絞るとかの方法でしか 解決しないの? 零戦の急降下時のペラ過速ってのはハミルトン恒速ペラのピッチ変更角度が30度しかないんで 急降下時にフルフェザリングまで変更できない、仕様の問題だよね 零戦の急降下時のペラ過速って、変更可能角度を超えたら自動的にストッロルを絞るとかの方法でしか 解決しないの? >>36 十二試艦戦試作二号機の事故のこと? その事故ならそれは計算式間違ってたか何かで制限速度を1000km/hとしてた からでしょ? >>39 計算式が間違ってるというより、「質量分布を実物に近似した模型を作って実験しないとダメ」っていう認識が(世界的に)なかった どんな機体でも想定してる以上の負荷がかかれば分解するわけで、 ならSAIの「クリーンな状態ならギリいける速度で脚ドア開いてたら吹っ飛びます」は欠陥とまでは言えんよーに思う 兵器として考えれば「いやもうちょっと制限速度にマージンとろうよ、戦闘して撃たれるんだしさ」 とは思うがな >40 > ならSAIの「クリーンな状態ならギリいける速度で脚ドア開いてたら吹っ飛びます」は欠陥とまでは言えんよーに思う > 兵器として考えれば「いやもうちょっと制限速度にマージンとろうよ、戦闘して撃たれるんだしさ」 > とは思うがな そう考えるのは無理もないもさが、しかしそういう話ではないもさ。 ttps://en.wikipedia.org/wiki/Ambrosini_SAI.207 >the light structure also led to problems, with the second prototype wing exploding during a dive recovery due to internal pressure built up, > caused by the lack of internal fairings in the undercarriage bays. さすがに3号機以降は脚収容部に内張りを追加したもさが、ここに傷や接着不良があれば急降下時に主翼がまた爆発してしまうもさね。 >34 爆発つか、破裂? んで >36 零戦2号機の空中分解はプロペラ加速トラブルの原因調査中ではあるが、分解に至った直接の原因はフラッターだろ。 異常振動からの破壊なんで、単純な強度不足や剛性不足がどうという話ではないんじゃないかな。 >40 飛燕のフラッター事故の時は補助翼の強度/重量不均衡が原因で、普通ならこれも空中分解だが無駄に堅くて重い主翼のおかげで助かったんだったかな。 動翼のカウンターウェイトもなるべくまんべんなくつけましょうという教訓を得られた。 >>38 エンジン全開でフルフェザリング状態になんかなったら普通にエンジンが壊れる 過回転はピッチ変更角の不足も原因だけど素早いスロットル操作が必要な機動をする時は エンジンを壊さないようなピッチコントローラーを最速にしておかないといけなかったから >>41 まあどう考えても振り回すこと考えてない機体に無茶さしたらいかんか。。。 >>42 強度不足というより当時の試験なり計算なりがその辺考慮してなかった、ですな 異常振動というより「その速度出したらそりゃ壊れる」 もっとも制限値引き下げた後の速度がアレなんで弱いっちゃ弱いだろうが >46 堀越氏『外鈑厚くしたら大丈夫になったもん!!』 まあ強度や剛性をどれだけ外鈑に受け持たせられるか手探りな時期だったのかなと。 見た目だけ同じにして、当時の材料+今の知見で零戦を再設計したらどんな構造になるのかな。 計算値で大丈夫なんだから薄くしちゃえ! ってのは軽量化を追求してれば当然の発想ではあるんだけども 堀越的には「余剰強度を切り詰めたかもしれんがそれでもこんだけ出せるなら文句なかろう」だろうし SAI201は、英語wiki にこういう数値記載がある。 In level flight the performance of this aircraft was impressive, achieving a speed of 580 km/h (360 mph)[2] and over 800 km/h (497 mph) in a dive. 八〇〇キロに迫る急降下テスト(紫電改) http://ktymtskz.my.coocan.jp/J/JP/denkai8.htm 空気抵抗は速度の二乗に比例するから加速するのにも結構な高度を消費する 翼厚、翼型にもよるがマッハ0.7ぐらいから局所的に音速へ達しはじめ衝撃波が発生 揚力を失って引き起こし不能になる >>14 瑞星に寄り道してなければ瑞星一〇型、二〇型と同時期に 1080馬力/4200mの金星四六型、1100馬力/6000mの金星五〇型が現れた しかし金星より小型向けの瑞星という寄り道のため破綻してしまったし 瑞星が行き詰まった後は1400馬力の栄、そして誉に夢を見て 零戦の後続(またはMe109D→E→Fみたいなほとんど別の飛行機みたいな本格改良型)が出なかった 要するに小口径発動機への過剰な執着が 航空機開発をダメにしてしまった感じ 実物大の風洞で、タンク博士らと同じ発想に至ってたら小口径発動機への執着から離れ 火星に延長軸をつけたことによる十四試局戦の開発遅延もなく また零戦は初めから金星搭載で(しかも瑞性がない分金星の型は一年新しい) 誉病もなかったし、もしかしたら十四試局戦のハ42搭載もあり得た 正面面積の小さな発動機を造るよりも根本的なところで 技術がなってなかった故に いい発動機を造る能力があっても自らそれを捨てて夢想的な計画に走った まさに自滅 工業力というより、実物大の風洞実験を行うという経験知というか科学的思考というか もっといえばあれでも航空機開発にかける熱意と金が 他の列強(フランスイタリア除く)に劣ってたね 十四試局戦は実に惜しかった 冷却器等も含めたトータルの装備で火星(冷却ファンなし)より軽い、同世代同級の1500馬力の発動機、ありますか 水メタで300馬力引き上げたら異常振動起こしたエンジンがなんだって? 1800馬力出る発動機としては破格の軽量だし 火星二〇型は日本の技術では限界よ だからハ42、火星一〇型、金星一〇型でどこまでいけるかがキモだった 火星一〇型→ハ42は順調だったが誉病で閉ざされ 金星五〇型も栄1400馬力の夢を追ってるうちに冷遇され あるものでなんとかする、来年を凌ぐという戦中らしい発想は なかった模様(事変でもSB相手には楽勝続きではなく、陸ではノモンハンとかあったのにね) >>15 >>19 最高速度の指標になる翼面馬力の比較 SAI.107 540hp/13.1u 41.221 560km/h SAI.207 750hp/13.9u 53.956 636km/h SAI.403 750hp/14.46u 51.867 648km/h Bf109C-1 700hp/16.35u 42.813 470km/h spitfireMk.Ia 1030hp/22.48u 45.818 582km/h spitfireMk.Vb 1470hp/22.48u 65.391 605km/h Bf109F-1 1175hp/16.2u 72.530 630km/h Yak3 1240hp/14.85u 83.501 650km/h 研三 1550hp/11.0u 140.909 699km/h SAI.107はまだ常識の範囲内 SAI.207、SAI.403、研三は常識外 ドイツですら、1800馬力の発動機を製造するのは容易ではなく 低空で活動する東部戦線にすら、十分な数のFw190を供給できなかった 正面面積にこだわらずとも、こうなったのだ 事故の多く操縦に熟練を要するMe109は 訓練計画の破綻しつつあったドイツには許されない飛行機だったが さりとてFw190Aは高高度性能に優れず また1800馬力で設計された重いFw190に基本が1475馬力の液冷発動機は載せられなかった かくして高高度性能の高い1800馬力発動機が現れるまで(そしてそれが遅すぎたのでその後も) ドイツはMe109で戦い続け、事故とMe109に必要な熟練搭乗員の前線配置で 搭乗員錬成は加速的に破綻して自滅した ドイツですらこの有様だったのだ 1800馬力出して高高度性能に優れるというのはそういうことなのだ 対して、火星二〇型や誉やDB605相当の発動機に未来を賭けてしまった日本をどう見るべきなのか、とね 十四試局戦の不幸はここにあった そこに空技廠の空力設計の後進性が加わってはどうしようもない とにかく身の程を知らない行政にやられてしまった 火星二○型の振動は延長軸使わなければまだ許容範囲内だし、火星二五型以降は延長軸ありでもそこまで問題になっていないんだがな 日本の身の程を知ってしまうと千馬力の零戦や隼になるのでボコられるのがオチよ 輸送機用の星型9気筒のホーネット、750馬力を二段重ねにして18気筒1500馬力にする BMWのエンジンは高温に悩まされ、14気筒に削減するという荒療治で何とか生産に移れた それでも空冷の高温はひどく、Fw190試作機は操縦席が50度にもなり防火壁からさらに 機首延長するという荒療治してる 後期のFw190量産タイプでも突如爆発炎上に悩まされた。 BMWの異常高温にクルト・タンクも堪忍袋が切れて怒鳴り込む一幕もあり 燃料も高オクタンのタイプが指定されるなどして対策したがとてもいいエンジンとは言えないし 結局これらのもんだいから空冷BMWは補助エンジン止まりで主力になれない ダイムラー・ベンツの方も12気筒にしては大排気量で気筒あたりがビックボアのため パワーを上げるたびに燃費が異常に悪くなりBf109航続距離はますます短くなり つまるところドイツの主力エンジンは問題だらけだった またロールスのグリフォンも排気量を増大した挙げ句ダイムラーと同じように悪燃費で グリフォン=スピットファイアは高性能と引き換えにほとんどバッタ同然に航続距離が悪化した ホーカータイフーンのほうがまだ航続距離が長いため大戦後期はタイフーンテンペストが主力 またシーフューリーのエンジンは、セイバーより燃費がいいセントーラスが選定された こうしてみると燃費の良い栄エンジンから、燃費の悪い金星や火星に移行はいやだと渋った理由もわかる >>57 あれは延長軸関係ないぞ 陸攻でも問題になってるしな >>57 1000馬力に止まったのは 1300馬力や1400馬力の栄を求めて潰えた結果で(一式戦Vも昭和19年を通して不調に悩まされた) 多少燃費悪くても金星なら昭和17年に1300馬力は行けたし 1500馬力の二式単戦もやはり多少の航続距離減を呑んで火星使えば行けたし 2割の航続距離減少は、直接的には燃料120リットル、滑油10リットル、合わせて100kgの増で相殺できる 実際にはそれで済むのは翼形や翼面積を変えた大規模な改良をした場合で 小改造なら胴体後部のタンク増設となり、防弾もするのでさらに数十kg増えるが 延長軸と強制冷却ファンと太い胴体を上昇力命の局戦に選んだ軍が 果たしてそんな細かい計算を気にしたものか やっぱりまだ実用化されてない夢の新鋭機と都合よく調整した頭の中だけで比べて 中途半端な機体、と切り捨ててしまったのではないかな >>59 陸攻のはまだ許容範囲内だった、だから採用された。それだけよ 水メタ噴射自体、高オクタンガソリンが精製入手できなくなったことに対する応急措置で 最後まで難しい技術だった 昭和15年には瑞星で実験してた三菱ですら 火星二〇型は終戦まで黒煙を吹くし その後に現れたより新しい金星六〇型だって昭和19年にようやく (少数の偵察機にではなく)作戦機の発動機としてまとまって部隊配備できるものになった 誉は運転制限しても、(更にはたとえ47戦隊でも補給が悪化して他の部隊と変わらなくなると)4割とかしか飛ばないし これに小型高出力に伴う振動問題が火星と護と誉には付きまとい いずれも高効率のプロペラを装備できずせっかくの高出力が持ち腐れになった そして難産の結果、安定した出力を誇るハ42はこれらの計画と比べられた結果 劣るものとして雷電にも流星にも搭載されなかった これらの事情後知恵のようでいて、当時の人間の方が現状は理解しやすかっただろうし 大国と戦争をしてる最中に必要だったのは2年後の技術の見通しではなく 来年度の生産計画であり技術の見通しであるわけだ 無理のある機体、珍妙な機体を出しながらもなんとか勝ち続けた英国と比べ 我が海軍なんと夢想的だったことかと思う 十四試局戦の命は 同じく大型攻撃機の撃退を目指しながらも十二試艦戦にはない高高度性能と上昇力、速度 それが排気タービン装備または二速加給の零戦の計画が立った時点で 上昇力と速度が大事になった 小口径大出力の発動機なんてないから、その両立が課題になった 空技廠の解決法だと、上昇力の方はどうしても延長軸とファンと太い胴体に食われてしまう 重量と視界の狭さゆえに翼はこれ以上小さくできず、速度も相殺される 戦闘機との空戦も怪しくなって基地空の主力機や艦上機転用も怪しくなる Fw190やLa-5式の解決を見いだせていたか否かで 命運が決まってしまった Fw190やLa-5方式なら 水メタ噴射も限界に近い高出力もない火星一〇型で要求性能を満たせただろうから 独ソにこの点で劣ったのは英米も同じだから、厳しすぎる言い方だと言うのはわかってる いろいろあっても雷電は上昇力と火力を兼ね備えた、よい迎撃機ではあった 二式単戦や四式戦と比べ対戦闘機では劣るがいずれも火力か上昇力で圧倒的に勝った…… 開発時の思想には沿っていたが、敵の「甲戦闘機」と「大型攻撃機」を同時に相手取らねばならない実戦はその想定より厳しかった それだけのことだ >>55 最高速を比較するなら、離昇馬力じゃなくて、1-2速の全開馬力の馬力荷重の比較が適切だな ( ´∀`) シュベツォフ ASh-82は排気量41リッターで1850馬力とスペックから言えば良さそうだが 空冷エンジンは軽いという常識と異なり重かった。900キロもあった また悪いことにソ連の液冷エンジンはイスパノ・スイザでこれが異様に軽い ヤゴヴレフはヤクーク戦闘機シリーズに「牛のように重いエンジンは無用」と暴言を吐き 採用を拒否した つまり5式のように空気抵抗が増える代わりに軽量になる、という空冷換装ではなく 空気抵抗が増した上に重くなる運動性は低下してしまう(多少馬力が増えた) またラボーチキン戦闘機シリーズに採用されたもののパワーアップしていく上において 1800馬力が限界で、これ以上にすると壊れるとわかり 他国のように1900馬力はのぞめない、ということもはっきりした つまり金星やBMWとくらべてまったく方向性が異なるエンジンでどちらかと言うと古い設計で 重く大きくさらにパワーアップに耐えないというややダメな空冷エンジンだった >>65 でもそこで贅沢言わないで採用したのがソ連の強さだと思う 無理な強化型をアテにして新鋭機の更新を怠ることはしなかった 現実が見えていたし、その重くて大きな発動機で戦闘機を仕上げる設計もできたのだから 合衆国のR-2800を装備機だって最初は目を覆いたくなるような稼働率で ソロモン諸島のF-4Uの場合35%まで低下したことも 技術で劣る側が贅沢を言って血道な実戦経験の蓄積や急場凌ぎ(昭和17年に一時的に馬力で連合軍を上まれた可能性も)の機体を拒むとなれば 歴史の語る通りにしかならない わかいひとにはわかりずらいかもしれないが イスパノ・スイザ12Y(クリーモフ)・・・日産A型改サニーTS仕様 ダイムラーDB601・・・日産L28改3,1L北見チューン600馬力 Jumo 213・・・RB26チューン800馬力 RRマーリン・・ゼロヨンショップの特注てんこもりインチキ2JZエンジン1400馬力 ハ42とて火星の欠陥をそのまま引き継いで出力引き上げたら不具合続出、双方とも完成したエンジンとは言えまいよ 改良の過程で引き継いできた構造さえ捨てることになるしな 完成したエンジンなんかに拘ってられないんだよ そんなこと言ったら1800馬力級の発動機全部不満の残るものだ 目標の妥協の早い順に実戦投入したところがひとまず勝ちを納めた 妥協のない目標ながら現実には不完全な状態で、しかしそれに依存して大量生産したら、負けてしまう 戦後もRRマーリングリフォンは旅客機用として延命をねらったが 民間人には耐えられない振動と爆音で失敗した 現代では空冷は煩くばたばたと唸り水冷V12スムースでしずかなイメージで意外だが 純レース用のマーリングリフォンは400時間でのオーバーホールを要求し 大村ベンツもややましとはいえ500時間での交換要求つけてる ソ連に置いても 液冷のイズパノスイザはカウンターフローの2バルブという旧弊なエンジンで1100馬力程度 アリソン・マーリン・ダイムラーとクロスフロー4バルブが主流であった 狂気のチューナー・クリーモフが自主制作クロスフロー4バルブを考案したがこれは失敗であり 1500馬力で挫折してハ140のごとき失敗作になる またカウンターフローはエンジンVバンク内部ががらんどうで整備兵も好んでいた イスパノ系が1100馬力止まりだと当時ソ連が欲していた長距離レシプロ護衛戦闘機は 駄作ながら1800馬力の空冷エンジンのシリーズしかない ジェット戦闘機は航続が短く、広範囲をカバーするような代用はできなかった ラボーチキンLa11はこれらの幸運が重なり戦後の主力を務める、シーフューリーも似たような展開で採用される 大村ベンツキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!ダイムラー便通 紡錘形延長軸をやめた雷電(火星版フォッケ)はよく言われるな いや、どちらかというと火星を積んだ鍾馗三型…かな ともあれフォッケやラボーチキンみたいなテイストに仕上がっていればいくらか視界や失速もマシになっただろうね 失速問題は(半)層流翼のせいにされがちだけど、紫電やほかの採用機ではそこまで問題になってないから、太すぎる胴体との干渉を疑うといいかも 双発機だと、それより小ぶりなエンジンカウルでもナセルストールが付きまとうぐらいだからね yak-3のお手本のひとつに、He100が上がってるな。 日本海軍も輸入して、670kmの最高速に驚愕した、He100がネ。 主翼を小さくし、軽量化を進めるのは、速度を高める王道の一つ。 エンジンの高出力化が(量産できる燃料オクタン値などで)望めないなら、 「これしかない」としか言いようもない選択肢。 プロペラの翼型を弄って、高揚抗比の翼型を見つけ出し、 プロペラ効率を向上させる、という道筋もあるにはある。 プロペラピッチの可変バンドが狭いだけでもない。 Claekーyからロクに進化してないし、日本のプロペラ翼型。 それこそ、ゲッチンゲンあたりのレポートを元に、手動計算機を廻す、という地道な作業できる人材が少ないゆえ、 こういう技術改良に励む人材をあてがえなかった、ということ。 その一方で、富嶽とかトンデモ機体はいろいろあったな(遠い目) >>74 なんかコミケの同人誌でその辺りをズラズラ調べてる本があったけど同じ事言ってたな>人材が無い 単純に地味すぎて文官にアピールが出来ず予算が出ないという、日本の基礎研究あるあるセットの1つだった様だ クラークYのまんまってマジ? VDMとかラチェとか輸入した時に付いてこなかったの? そう、三菱や中島、川西に基礎研究させる余力がないのであれば、 空技廠が、主導権を握って先導すべき分野。 彗星とか、銀河とかは、まだヨシとしよう。 暁雲とか、景雲とかに費やすリソースで、真っ当な技術研究に廻していれば、ね… >>76 日本でプロペラ製造できたのは、ヤマハとか住友ハミルトンとか、数社に留まるし、官給品扱い。 当時の川崎の技術者の資料を見ると、 川崎では、Clark-yとか、NACA4000シリーズの翼型のプロペラを用いて、プロペラ効率等の計算してた、 ってのがネット検索で見つかる。 当時の日本のプロペラ屋さん、可変ピッチの角度を20度から30度に広げたりするので手一杯、 フルフェザリングまでは、フランスラチエの技術移植でもキツかった。 翼型改良まで手が回っていない。 そういう意味ではロケット研究に転向した、当時の一流の空力屋の一人者、 糸川博士の資質を上手く活用出来なかったのか、とも夢想したくなる。 基礎研究を地道に積み重ねて、ゼロから生み出す苦しみは、自分も理解する。 しかし、イタリアにしてもフランスにせよ、三国同盟時代の日本なら情報取れる国々である。 ゲッチンゲンの風洞翼型レポートの入手、NACAやRAFのレポートを盗み出す難易度と比べれば遥かに低い。 そういった、独伊の基礎研究をベースに、日本で実現可能な技術を応用開発してゆく手法はあり得る。 100オクタン+モービル高性能エンジンオイルが前提の誉に、全額ベットするような手法じゃなくて、ね。 水メタ技術だって、三菱が先行して、中島が得意にしてなかったことは、栄の水メタ化失敗を見ていれば明瞭なんだし。 それこそ、現代に例えれば、プラズマディスプレイに賭けるか、液晶に賭けるか、との判断ミスって沈没した日本のディスプレイメーカーの上層部、 その前で言えば、VHSに賭けるか、ベータマックスに賭けるか、のような規格戦争でどちらに参戦するか、 みたいな話である。 >>78 こういうと一蹴されそうだが 輸入したVDMやラチェプロペラを翼型ごとフルコピーするという発想には至らなかったのだろうか >>73 太すぎる胴体との干渉を疑うの? 翼根から始まる失速は前兆として感知できるから安全とされてるよ? フィレットの盛り具合で調整できる事だし 怖いのはいきなり翼端から失速する場合でしょ 両翼端同時なんてまず無いから方翼から失速して不意自転起こすパターン 双発機のナセルストールと雷電の胴体をごっちゃにしてるけど 双発機の胴体は雷電よりずっと太いぞ TAICレポによれば、雷電の失速は前兆がないが素性は悪くなく回復は早いとある ここから設計どおり翼端失速は起きておらず、翼根失速による尾翼のバフェッティング=操縦桿のガタがなかったのではないか?と推測してみる >>81 双発機は中翼だから胴体との干渉は極力抑えられる筈だが 翼根側から始まると安全かどうかはちょっと分かりかねる まぁ想像の意味を出ないのではあるが、状況証拠から考えて層流翼が欠陥で問題だったらこんなに事前に分かりきっていたのにどれだけ間抜けな話かという事になる となると胴体側を疑うのが自然ではないかと >>82 便乗して俺も推測してみると 普通の空冷低翼機では正面図で見た胴体と翼上面との角度がL字に近いのに対して 雷電は太胴のせいで∠字というかV字に成ってる これが悪い事に右回転流であるプロペラ後流に正対するV字になっている(左翼根) コルセアの逆ガル部(左)と同じく失速を起こしやすい場所に思える さらに前縁半径の小さい半層流翼のせいで左V字の部分だけ前縁から一気に局部失速するのではないか 推測の域を出ない妄想でした m(_ _)m 三菱と空技廠はなんかもう根本的に方向性間違えてたとしか言いようがないな、これ 終わってるな。こんな一見して怪しげなオカルト理論を間に受けた堀越達は影響されやすい子達だったんだろうか ふつうに考えて駄目だろう >>88 夜郎自大の天然色見本だな。 優秀な機体をいくつも生み出したエンジニアをつかまえて 5ちゃんで書き込みやってる奴が何言ってんだか。 「優秀な機体を生み出した設計者だから」っていうのはただのマウンティングなんだが 勝手に批判取り締まってろよ 嫌なら政治家にでもなって第二次大戦時の航空機設計者批判禁止法案でも作ってみなよ >>89 もう触るな 親日財産没収法を成立させた奴らと同じニオイがする 唐突に南朝鮮の事に結びつけるあたり糖質の疑いがあるな wikiには、 >実際には「層流翼だから失速特性が悪かった」のではなく、 >「層流翼に気をとられて失速特性のよくない翼型になっていた」た 失速特性が悪いとは? 雷電のように失速の前兆が分かり難かったのか F4Uのように低速で片翼失速を起こす癖があったのか P-51のよう失速を利用するスナップロールなどで回復不能になってスピンに陥るのか 実証を伴わずに採用したのが問題だったな つうか空技廠はまず紡錘型胴体の実験機を作れって話だ いきなり基地航空隊の主力戦闘機の開発に託すのではなくって もし大きな風洞がないなら 十九試局戦の時のように小型の飛行機でエンジンも回してみて 従来の十二試艦戦の縮小版も作って比較もして コンセプトを実証しなければならなかった プロペラ後流は収縮流 延長軸でいくらかカウルの先を絞るのは大した効果はなくて、もっとも大事なのはプロペラ後流をいかにうまく流してやるかなんだよなぁ おそらく雷電の胴体は風洞実験はしてるとしても、プロペラ無しあるいは回さずに試験してる プロペラが無けりゃ理想なわけだ >>96 然るべき回転数でペラを回さないことには太胴低翼の操縦特性もわからないし 何もかもわからないことを前提に実験してれば 避けられた選択と思う 一方でプロペラ直後にブットい胴体が控えて後流を邪魔するのは避けられるんよなー まあ素直に胴体絞って頭がデカくて邪魔なぶんはペラ直径ふやしとけ、ってのが常道だが >>93 最大揚力係数を犠牲にして抵抗低減を図ったのが層流翼だから 普通の翼形より失速が早いのは仕方無い 最大翼厚が前にあって前縁半径が大きい翼形にはどう頑張っても勝てない 雷電としては翼端は普通の翼形にしてるんだから失速特性に『配慮』はしてる むしろ特記すべきは表面の平滑さを維持できない限り層流翼の効果は失われるという点 デメリットだけが残る罠 平滑さ維持に重量をさいてまでやる価値があるのかという疑問 プロペラ回して試験しないって事あるのかね? 風洞使わなくてもプロペラ後流の状態を確認しないとエンジンや垂直尾翼のオフセットを 決められないように思うんだが ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
read.cgi ver 07.5.5 2024/06/08 Walang Kapalit ★ | Donguri System Team 5ちゃんねる