>>766
ニンジャ、メイド、スク水のポン引きが居並ぶアキバハラ・ジャンクストリート。
ここはマッポも立ち寄らぬアウトローの街だ。
辺りは「激安のSDカード」「チンコ」「肉」といった猥雑な看板が林立し、街路を行き交う人々の消費意欲を煽り立てていた。

膝上丈スカートのフレンチメイドはくたびれたサラリマンにビラを押し付けようとし、
闘牛の突進を回避するマタドールめいて88電機店に入店する姿に「チッ」と舌打ちを鳴らす。

「ニンジャ喫茶いかがでござるかー?」「ありがたき幸せー」
ニンジャ喫茶。今、ニンジャ喫茶と言ったか?
トレンチコートにハンチング帽の私立探偵は、油断無い目でポン引きを眺める。

「オヌシ」「アッ、ご主人様でござるか?」「オヌシは今、ニンジャと言ったか?」
おお、ブッダ。彼こそは暗黒非合法探偵にして禁忌のニンジャハンター、フジキド・ケンジであった。
そして「鶏」「ランチ営業がある」「テイクアウト」とショドーされたガード下の二階では、
どこにでも居るありふれたヤクザスーツに身を包んだ屈強な男がクッキーにメイプルシロップをかけ、カロリーの補給を行っていた。

◆昨今の秋葉原の日常風景◆