一方HDRではmini LED FALDに敵うデバイスは現状存在しません。
micro LEDもありますが本当に高画質を謳えるのはZRD-2くらいですし、Z9Gの98インチと比較して特別優れるかと言えばそうでもない、というのが正直なところです。
究極を求めるならばFSIのXM310KやCANONのDP-V3120になりますが、これはPA32UCX同様にグレーディングのレベルでないのであればここまで要らない、というところです。

OLEDがあるじゃないかと思うかもしれませんが、OLEDはHDRでは非常に貧弱です。
現状のWOLEDはRGBW方式のため高輝度では色がWに汚染されたものにしかならず、LCDに比べて非常に色が劣ります。
また自慢の低輝度も低輝度側では輝度が安定しない欠陥があり、現状の製品でも潔く黒を潰すか浮かせる方向にあります。
どちらにおいても最新のFALD型のLCDに比べると大きく劣り、この問題はBVM-X300でも完全には解決しませんでした。これを理由に導入を見送るところもあるほどです。
何より致命的なのは全白の低さですね。たった150cd/m2程度しかないため、明るい物が多いシーンでは全体に輝度を落とし暗くする、もしくは高輝度部を白飛びさせることでしか対応できません。
個人的にはこれがもっとも致命的です。

以上の理由で色が汚い、必要な明るさが出せない、暗いだけで細部が潰れる、ことからOLEDはオススメしません。
求めるものは高画質、ということであれば、OLEDの予算があるならFALDを搭載したソニーの上位LCD、
もしくはHDRに特化するのであればTCLのX10は非常に良いと思いますよ。

SDR映像をSDRで見るのが主であるなら正直何を使っても大差はないです。
Teranex Miniを使ってLUTいれて補正して・・・とまでやるというなら別ですが。