囲碁 井山裕太 2度目の「七冠独占」
10月17日 18時42分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171017/k10011180731000.html
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171017/K10011180731_1710171848_1710171849_01_02.jpg

囲碁の井山裕太六冠が、17日、静岡県熱海市で行われた対局に勝って名人のタイトルを奪い、自身、2度目の七冠独占を果たしました。七大タイトルを2度にわたって独占したのは、囲碁、将棋を通じて、井山さんが初めてです。

井山裕太六冠は去年4月、囲碁で史上初の七大タイトル独占を果たしたあと、去年11月に「名人」のタイトルを失いましたが、そのほか6つのタイトル戦では強豪棋士の挑戦を次々と退け、すべて防衛を果たしました。
そして、ことし8月から、去年敗れた高尾紳路名人に挑む名人戦の七番勝負に臨み、ここまで3勝1敗と、タイトル奪還まであと1勝に迫っていました。

16日から静岡県熱海市で行われていた第5局は、井山六冠が序盤から積極的に攻めたのに対し、高尾名人もそれにくらいつき、両者譲らぬ激戦となった末、17日午後6時半すぎ、197手までで高尾名人が投了し、井山六冠が中押し勝ちしました。

井山さんはこれで、「名人」のタイトルをわずか1期で奪い返し、自身、2度目となる七大タイトル独占を達成しました。将棋の世界でも、20年余り前の平成8年に、羽生善治さんが当時の七大タイトル独占を達成していますが、2度目の「七冠」達成は、囲碁、将棋を通じ、初めての快挙です。

井山さんは対局のあと、「まだ終わったばかりで考えられる状況ではないですが、自分なりに力は出し切れました。今後も、これまで通り1局1局、目の前の1手を積み重ねて、なかなか結果が出せていない世界戦にも精いっぱい挑戦していきたいです」と話していました。

敗れた高尾さんは、「これが実力かなと思います。井山さんの強さを改めて感じました。この大舞台での井山さんとの勝負を、今後の棋士人生に生かしたいです」と話していました。
VIPQ2_EXTDAT: none:none:1000:512:----: EXT was configured