大山の強さは読みの深さと確かさに支えられている
その強靭な読みを藤井聡太が受け継いだといえよう
二人に共通しているのは、攻めたり受けたりの複雑な組み合わせの読みができるところにある
そこで、1966年度の棋譜から一つ大山の代表的な棋譜を紹介しよう
升田が挑戦した名人戦、5月18日第4局がそれだ
両者ともに悪手なしのこの将棋を決着させたのは、升田の読み筋を凌駕した大山の好手だった
その手は最新のソフトも事前に見抜くことができない好手だったのだ

76手目大山が指した28馬は最善手とは思えない手でソフトもこの手を境に先手升田が有利になったと判定する
そのあと互いにソフトの最善手を指して訪れた86手目に劇的な変化が起きる
大山はその先の勝ちまですべてを読みきっていた

https://shogidb2.com/games/07d69f9e37d4c0e2c84c6a3a2f5e7e0f38a0ba22