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金沢市諸江町下丁の真宗大谷派安養寺で開かれている
将棋教室が世代を問わず人気を集めている。寺に足を運ぶきっかけにしてもらおうと、
松浦優教住職(37)がアマチュア三段の棋力を生かし、昨年3月に始めた。
参加費が無料の上、寺ならではの落ち着いた雰囲気での一局が評判を呼び、
今では当初の5倍近い「生徒」が通う。

 安養寺の将棋教室「寺(じ)将(しょう)会」は週に1回、
子どもたちの学校が終わる午後5時ごろから始まる。
途中の入退場は自由で、小中学生だけでなく、仕事帰りの父親も交じって一局を楽しんでいる。

 学生時代に将棋にはまった松浦住職は、近年の寺離れの解消に自身の趣味が生かせないかと、
将棋教室を始めた。最初は1、2人しか生徒がいなかったが、
徐々に増え、今では5〜6人、多い時は10人以上が将棋を指している。
最年少プロ棋士藤井聡太七段(16)を目指す子どもも多く、
「将来、寺からプロ棋士が誕生するかも」と松浦住職は期待を膨らませる。

最近はスマートフォンのアプリを使って将棋の対戦をする愛好者が多いとされる
。しかし松浦住職は、相手とじかに対峙(たいじ)して表情やしぐさから心理を読むのが将棋本来の面白さだとし、
「これからも将棋を通して老若男女がコミュニケーションする機会を提供したい。寺の新たな魅力にしたい」と話した。