全盛期の大山の強さを知らないと大山に3割も勝てなかった二上、内藤、加藤が弱い棋士に見えてしまうが、とんでもない
全盛期の大山は、中原、谷川、羽生より強い棋士だったから当然の結果なのだ

大山はどのくらい強かったかは大山の全盛期に対戦したA級棋士とのデータでわかる
原田に25勝2敗(0.926)
坂口、松下、広津、高柳、南口に
まとめて42勝6敗(0.875)
花村に43勝9敗(0.827)
五十嵐に14勝3敗(0.824)
高島に23勝6敗(0.793)
加藤博二に21勝6敗(0.778)
大野に23勝7敗(0.767)
関根に18勝6敗(0.750)
灘に28勝10敗(0.737)
松田に25勝10敗(0.714)

大山の相手はA級棋士以上がほとんどだった
ならば、これだけA級棋士に差をつけながら、勝率が7割を越えなかったのはなぜか
それは、30代には升田との対局数が圧倒的に多かったから
40代には中原との対局が圧倒的に多かったから
そして、50代は中原との対局が多かっただけでなく、差が縮まってきた米長、加藤との対局が多かったからだ
このようなわけで、30代は升田との対戦を除外するだけで、
40代は中原との対戦を除外するだけで、
50代は中原、米長、加藤との対戦を除外するだけで、大山の無敵ぶりはもっと実感できることになる