【創作】三つのお題で小説を書きましょうスレ2
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※文サロの方が立てるのを失敗したので、同じ2としてこちらに戻って参りました。
【スレルール】
私が三つの単語をお題として出します。それを要素として用いて、Web小説を執筆してください。その作品に私がここで感想を書かせて頂いたり、作者の方々同士で作品への意見を述べ合うスレです。
⚫︎対象 作家を目指してる方・趣味で書いている方・創作に興味のある方
⚫︎制約 荒らし・誹謗中傷は禁止。
⚫︎ルール:ここで出されるお題を使ったら、必ずご報告ください。
直接このスレへ書き込むのもOKですし、Web小説でもOKです。
Web小説として書かれた場合、作品タイトルの下にこれをお願いします。
【タイトル】 小説のタイトル
【URL】 小説のURL
【指摘点】 特に意見が欲しい点。「なんでも」もOK
【感想希望】 甘口か辛口か
ルールは以上です。優しい心を持ってレスしましょう。
雑談等々もOK。作者の方々のコミュニティーとなれれば幸いです。
・姉妹スレ
【創作】このタイトルで小説を書きましょうスレ2
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1646785817/
前スレ(500以降は完全に荒らしのオンパレードになっています)
【創作】 三つのお題で小説を書きましょうスレ
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bun/1646163913/ では早速今週のお題を。
・唇
・夜空
・青色
この三つのお題で、小説を書いてください!
よろしくお願いします。 Yさん来て頂きありがとうございます。
とりあえずしばらくはまったり進めつつ、皆さんの作品を待つとします。 すぐに落ちないとは思うけど、とりあえず保守っときますか! 早速雑談になってしまうのですが、ここでもいつかスレ姫祭りというのをやりたいんですよね。
もちろん今すぐにというわけではありませんが、どう思いますか? いいんじゃない?
元養豚場のは誰かが提案したからやったけど、次からはスレ姫ちゃんのスレで
豚ちゃんも来ないって言ってるしね!怪しいけど
スレ姫ちゃんのやりたいようにやればいいよ! そうですよね、ありがとうございます。
コテハンがスレ主とかスレ姫とかブレてますが、お気になさらないでください。
これが専用ブラウザだったらコテハン固定されるのでしょうか……?
ともかく、しばらくはまったりやっていきます。 「少女の想い」
夜空を眺めるのが好き。星なんかいらない。曇った空が大好き。
誰もいない川の土手で今日も眺めている。街の喧騒やぎらついた光はここまで届かない。薄っすらと見える街並みは蜃気楼のよう。
なんで私は曇った夜空が好きなのだろう。改めて考える。この問い掛けも好き。誰かに急かされることはなくて自分のペースで考えることができる。
とても深く、ゆっくり味わうように思いを沈めていく。心の奥深くに潜って自分と語らう。そこはとても居心地がよくていつまでもいられる。
自分の中の隠れ家。現実の私は少し寒さを感じた。自動販売機で買ったコーヒーを開ける。飲み口に唇を押し当てる。温かくて甘いコーヒーの香りが鼻から抜けてゆく。
息継ぎの合間の息が大気の一部を白く染める。それもまた感慨深い。目は夜空に向かう。光は何も見えない。お爺ちゃんやお婆ちゃんの星も見えない。生きていた時は初孫とかで可愛がってもらった。いい思い出として今でも胸のアルバムに入れてある。だけど、いつからなのかな。成長するに連れて私への期待の声が大きくなった。両親を皮切りにしてお爺ちゃんやお婆ちゃんにも伝わった。
周囲のせいで頑張らないといけないと思わされた。でもね、もう疲れた。なんで私の人生を誰かに強制されないといけないの? おかしいよね。私の人生なんだよ? そんな時、曇った夜空が私を慰めてくれたんだよ。
なんの輝きもない夜空は誰にも見向きされない。期待なんてされない。でも、絶対的な存在でそこにある。あり続ける。私は救われた、そんな夜空に。 青空にはない優しさを強く感じた。何も教えてはくれない夜空だけど、それもいい。自分に向かって問い掛けることで自分を深く知ることができる。
君は何がしたい? これからどのように行動する? そして何になりたい? その自分への問い掛けは何も言わない夜空の声となって深く染み入る。
私は私であり続けたいと思う。どのような結果も受け入れる。私が選んだ道に間違いはない。後悔はあると思うけど、必ず乗り越えられる。
だって私が選んだのだから。誰かに背中を突き飛ばされるように押されたわけではないし、笑顔でレールを走らされたわけでもない。
望んだ結果ではなくても納得できる。全て自分が選んだから。コーヒーの甘さが口の中に広がる。ブラックが好きな人もいるけれど、私はこの甘さが好き。
いろんなコーヒーを買った中で私が選び出した。それがなに? と誰かに思われても気にしない。これからは自分の道を歩んでいく。
このどんよりとした夜空に誓ってもいい。誰もいないし、大きな声で宣言してもいいかな。
私は立ち上がった。大きな夜空に向かって声を張り上げる。
「あたしの選んだ道に間違いなんてないんだよ!」
自分でも驚くほどの声が出た。思いを吐き出したら涙が出た。なんの意味があるのかわからないけど、それも受け入れた。
あたしはコーヒーを飲み干した。口の中に微かな甘さが残るうちに歩き出す。遠くでバイクの音が聞こえた。新聞配達かもしれない。 ワイさんありがとうございます!
主人公の心情がなんだかすごく共感できて、心が打たれました。
情景も綺麗でした。とてもとても素敵な小説だと思います! 帰ろうと思った途端の晒し!びっくり!描くの早いな!
読んだけど確かにすっごく綺麗!良かったよ! 給与デジタル払い、議論再開 安全性課題、解禁時期見通せず 厚労省
3/25(金) 20:08配信 時事通信
給与を「なんとかペイ」でなんかもらいたくないよ。馬鹿ですか?
衰退国日本! 荒らし乙です。
作家さんなんだったら荒らしじゃなくて、何か書いて来てくださっても全然嬉しいのですが。 『夜空』
計画停電だ。
またか。本当この国は進歩しない。
だが、我が家はどうだ。
そう、ちゃんと電気がついてる。当たり前だ。太陽光と蓄電池が完備されているのだ。だから我が家だけは電気がついてる。
今や戸建て住宅に太陽光と蓄電池を付けるのは常識だ。
しかし、この国はその常識を拒むものが多すぎる。
今日も我が家に近隣の住民が集まる。
電気は買う時代ではなく、作る時代なのに。
ホームエレベーターを動かす。超高齢化社会日本にとって必須の電機製品だ。 >>20
お姫様?21で書いたのでなにかご感想を。もっと本格的なものが欲しい?
これ文学フリマに出したものを9行でまとめたもんだ。 らんたさん、ありがとうございます。
小説というよりは、エッセイのように感じました。でも良かったです。
さっきのコテは間違いです。色々なスレに書き込むうち、結構間違ってしまいます。
では申し訳ないのですが、少し落ちます。 電子書籍で読んでると言うと、紙の素晴らしさ、手触りだの匂いだの、電子は読んだ気がしないだの、自分の本へのこだわりはどうだの、ペラペラ語ってくるアホがいるけど、これ法律で取り締まってくれないかしら。
聞いてねえよ、てめえのこだわりなんかよ。
こっちゃ読めればそれでいいんだっつの。
https://twitter.com/rtdn_jp/status/1505518033602678796
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account) 今日は寝ます。
おやすみなさい、また明日もよろしくお願いします。 ちょっとしたお知らせです。
気が早いながら、次のスレ姫祭りの開催が決まりました。
おそらくは来月早々になりそうです。ここで開催されるかもです。
よろしくお願いします。 説明不足でしたね。
【掃き溜め】変態豚を閉じ込めておくスレ
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bun/1648210797/
ここで催されていたちょっとした小説大会のことです。
今朝終わったところなのですが、また近いうちに開く予定です。
ご興味があればぜひご参加ください。詳しいことはおいおいレスします。 モリマンなのは誰のせいでもない。思春期に脂肪が付きすぎただけ。どんな女だって恥丘に多少のふくらみはある。水着や下着越しに見ると盛り上がりが誇張されるだけさ。三穴といえば、膣、尿道、肛門。三つのお題でどうぞ。 次からはここでやって、豚出禁と明言しておくべきだな おはようございます。
今日も新しい作品などをお待ちしております。 そろそろ落ちます。おやすみなさい、また明日お願いします。
祭りについてのことももう少し考えてきますね。 日本自体が、世界の中の「ドン・キホーテ」になってしまった気がします。
2つの意味で。 世界のごちゃごちゃした安さの殿堂国。 現実(衰退国)と物語(先進国)の区別がつかないあたおかな国。 『青色』
1990年当時この青色の国は高所得国と言われて先進国の証だった。
だが、2022年の今はどうだろうか。産油国、シンガポール、ブルネイ、旧東欧諸国、チリ、韓国、台湾。みんな青色だ。
1990年当時先進国と呼ばれる国々は紫色になってる。日本以外では。
そうこれが日本の現実なのだ。いつまで空虚と言う意味での青色。
世界のごちゃごちゃした安さの殿堂国。 現実(衰退国)と物語(先進国)の区別がつかないあたおかな国。安い「青」だ。 そろそろ落ちます。
おやすみなさい。明日もよろしくお願いします。 おはようございます。
今日も皆さんからの作品をお待ちしております。 おはようございます。
今日も晒しをお待ちしております。 『青色に魅せられて』
その日曜日は何も用事がなくて部屋にいた私は漫然と窓の外を眺めていました。大半が空で下部から三本のビルが伸びています。代わり映えしない光景に心は時を止めていました。
薄い雲に覆われた空が本来の明るさを取り戻して水色に変わりました。目にした私の心が緩やかに動き始めます。イスから立ち上がって玄関に向かう途中でエプロンに気がつき、脱いだところに置きました。
運動靴に片足を突っ込んで引き返し、ブラウスの上からベージュのカーディガンを羽織って財布をポケットに収めます。そのあとで少し考えてポケットサイズのウェットティッシュを手にしました。
玄関ドアを開けてマンションを出ました。路上で顔見知りのお婆ちゃんに目礼して最寄りの駅へと行きました。券売機は無視してパスモで改札を抜けます。
三番線の階段を上がり、ホームに設置されたイスに座りました。朝間もあって人は疎らでした。向かいのホームに新聞を読んでいる人がいました。耳にペンを挟んでいます。競馬でもあるのでしょうか。どこかで鳩が鳴いています。聞いていると和みました。
取り留めのない状態のところに電車がきました。私は立ち上がって乗り込み、座席の端に座って正面の窓を何とはなしに眺めます。
電車はゆっくりとした感じで走り出しました。車窓から見える光景は右へと流れていきます。街は遠のいて緑に浸食されてゆきました。
小さな旅を感じてほんの少し浮かれる自分がいました。二十代後半の歳で恥ずかしくもあり、妙な気分です。 終着駅に近づくに連れて車窓は青に染められて目が離せなくなりました。空の水色と海の青色と、境目が混ざり合って解け合って。子供心をくすぐられ、どうしようもなくなった私は立ち上がって着いた駅に降りました。
初めて降りた駅でした。七段くらいの階段を下りると正面に小さな改札があります。パスモを使って抜けるとコンコースはなくて古びた民家がありました。
私は海のある方向へと歩き始めました。風の匂いが明らかに違います。香ばしい磯の香りが体の内側を青色に染め上げてゆくようでした。
防波堤の一部に階段がありました。そこを抜けると砂浜になりました。砂利が多く含まれていて海水浴場には適さないかもしれません。漂着物なのでしょうか。木の根のような物が目に留まりました。燃え盛る火を体現するように空へ向かって伸びています。
綺麗な貝殻もあるのかもと歩きながら目で探してみました。海藻の切れ端はありましたが目的のものは見つかりません。何時しか、歩くことが主となっていました。
海の小波を聞きながら当てもなく歩きます。思いついたように波際にいって寄せる波に手を入れてみました。思ったよりも冷たくなくて春という季節を実感しました。
大きな海に抱かれて時を過ごし、私の心は青色で一杯になりました。宝物を得た気分で帰りの電車に乗りました。流れる車窓にビルが見えてきても変わらず、胸の中に収めたものを零さないように帰路に就いたのでした。 おはようございます。
出社前に青色をテーマに書いてみました。
ご査収ください。それでは失礼します。 読ませて頂きました。
描写の美しさがすごく印象的です。少しくどいと感じるところもありましたが、それがむしろ味があって良い気がしました。
即興で書いたなんてすごい。ありがとうございます。 読んだよ!みやぎちゃんすごいね!
でも少し気になったのは、ちょっとストーリーが足りないかなっていうか、主人公の気持ちがあんまり分かんなかったかな
文章は完全にあたしより上だと思った! おはようございます。
>>53
意味がわからないです。パスモ? 京急?
ところで明日はいよいよスレ姫祭り第二弾ですね。
明日お題発表とともに開始されるので、皆さんぜひおいでください。 みやぎさん、きれいな文章でした
パスモは電子マネーで、京急は京浜急行の略、鉄道の名前で合ってますかね 合ってますね
なんならJRでもSuicaでも海行けますよ 砂浜を裸足で波が少し被るところまで行って、波に濡れて、潮が引けていく時、足裏に感じる、むにゅーっていう感覚が好き。同好の士はいるだろうか。 防波堤にたむろしている白いゴキブリのようなフナムシが好き
飛ばないところもいい。ただカサカサと逃げ回る姿を追いかける
この行為も好き。踏めそうで踏めない。匙加減で逃げるフナムシが意外と好き ふなーむしー ねえ 心まで白く染められたならー ああ ふなーむしー のお 孤独を分けあうことができたのかい? ふゆさんはリーマンのおっぱいを揉んだことのあるメンバーの一人。
こないだ某出版社のコンペ一次通過した実力者ですよ。 GAじゃないけどそんな感じのとこ。
あれ?
ふゆさんもうお帰りかな。
じゃあまたねー! じゃなくて!
ボケはちゃんと受けろって言っただろ!
なんで「それはふなっしーだろ!」ってツッコんでくれないんだよ! うっひょー、リーマンのパイオツたまんねー
やらけーわー、ってなんやねん! ケツやんけ! 明日はいよいよスレ姫祭りです。
準備をしておきますのでお楽しみに。
ではでは。 そういえばこのスレがメインじゃないんだね
豚スレで発表してるし 今回はここのスレがメインになりますよ。
落ちます。 ちなみに、なんで俺が最近こっちに顔出してるかというとですね。
もちろん姫さんの応援というのはあるのですが、
ついでに君らを近々開催されるワイスレ杯に引き込もうという魂胆があるからなのですよ。
ワイスレ杯楽しいよー。
何しろ本物のプロがお忍びで参加するというコンペですからね。お游びとはいえプロと競えるなんて滅多にないですよ。
そして俺もふゆさんも、あのリーさんに何度も勝っている。
俺の野望は、リーさんの作品がアニメ化された時に「俺、あいつに勝ったことあるんだぜー!」と自慢すること。
わかるね? 君たちにもそのチャンスがあるということだ。
さあ、もう参加しない理由はないだろう? あ、姫さん来た。
お知らせしときますけど、ふゆさん女性ですよ。 >>79
草。確かに何度も負けてますねw
次のワイスレ杯はゴールデンウィークでしたか
私は前回、前々回と連続優勝しているので、そろそろ選外でも許される気がしますw
きっと、たかもりさんが代わりに優勝してくれるはず。期待してますね! おはようございます。
たかもりさん、ワイスレ杯絶対に行きます! 優勝というのは難しいとは思いますが楽しみにしています。
リーマンさんは女性なのですね。選外になるかもとのことですが、ワイスレ杯での作品も楽しみです。
ところでスレ姫祭りのお題は今日の五時半頃の発表とします。
細かい説明もその時に行いますね。 さて、それではスレ姫祭り第二弾を開催いたします。
【ルール】
私が今週のお題として出す三つの単語の全ての要素を使って、小説を書きましょう。
詳しく知りたい方は『小説 三題囃』と検索してください。
掌編でも短編でも長編でも可です。
【参加方法】
直接レスとして貼り付けるのもいいですし、投稿サイトに投稿しURLという方式も可能です。投稿サイトの場合は誰でも読めるようにしてください。
【参加資格】
誰でもOK コテ・トリップをつけた方が認識はされやすくなります。
【審査資格】
コテ・トリップのある皆様(私も含め)
【審査方法】
自分の作品以外に票を投じます。一番良いと思った作品に三点、二番目は二点、三番目は一点と加点します。そして得点の多い人が優勝となります。
【期間】
・開催 四月二日(土曜日)から四月九日(土曜日)の午後九時
・審査 四月十日(日曜日)の朝九時まで
ルールは以上です。わからないことがあったら追記します。ではお題発表です。 祭り開催中はこのコテで行きます。
では今週のお題です。
・暗黒
・昔話
・老婆
ではどうぞ! 祭りの始まりだね!
三つのお題全部使うのか…難しそうだけど頑張る!
じゃあ早速今から考えてくるね! 皆々様、おはようございます。
私も今回の催しに参加させていただきます。
土日は休みになりますのでこの二日間を有効に使いたいと思います。
僭越ながら審査員としての役割も全うする所存です。
まずは作品の構想を練りたいと思います。失礼しました。 みやぎさんもありがとうございます。
お待ちしておりますね。 おはようございます。
ほうほう三つ全部使うのか、うん。
って、老婆と昔話は前回使っちゃったじゃん。これは書きづらい!
しゃーない何とかするか。 あそうだ、ルールの確認をひとつふたつ。
一人一作? 複数可?
あと、過去作は当然ダメだよね。
他の人も今のうちに疑問点は出しといた方が良いと思うな。 一人一作にしましょう。それで過去作は不可です。
Yさん早いですね! 読みます。 あれ? 何で俺、トリ違ってるんだ?
何か間違えたかな。どっちも本物です。 トリ間違うことってあるよね〜
じゃああたしそろそろ
バイバイ! Yさんは落ちてしまわれたようですが、感想を。
すごくよかったです。少したかもりさんの作品に似ているような気がしました(笑)。
最後の救われない終わりがなんとも素敵です。が、魔女の心情がいまいちつかみどころがなかったのがちょっと残念でした。
吸血鬼というのは噛みつかれたら感染するという話もありますし、そこらへんも組み込むともっと深い話になったのではないかと思います。
以上です。
では私も落ちますね、さようなら。 スレ姫ちゃん感想ありがとね!
確かにちょっと推敲足りなかったかな!とは自覚してるところ!
昔話っていうとたかもりの思い出しちゃって、できるだけ離そうとしたけどやっぱ似てるかー
三つのお題で考えて書くの楽しかったよ! ふーん
Yのやつ読んだけど、まあ大体言いたいこと言われた感じするなw
あとひとつ言いたいのは、ちょっとお題からズレてる感ある
老女じゃなくて老婆だろwでもこれぐらいありなのか?
まあいーや、俺もちょっと閃いたんで書いてくるわ 昔話を信じるな
昔話ってのは全部嘘っぱちじゃねえかって、俺は思ってる。
昔話ってのは童話とかじゃなくて、歴史とかの事な。
世の中では武将とかの武勇伝が山程あるわけだよ。だがな、あんなのは酒飲みの戯れ言と何も変わらねえんだ。これが幻想でも何でもない事を俺は知ってる。
俺の婆ちゃんはな、名前聞いたら誰でも頷くような政治家なんだよ。
でもな、婆ちゃんの言ってる事は全部全部嘘で塗り固めた作り話なんだよ。あのババアがどれだけの事実を捻じ曲げたと思う? 恐ろしい数だぞ。
だからな、真実なんて昔話には一個もない。昔話だけじゃない、報道なんかも一緒。本当の事は暗黒に沈んで、二度と浮かび上がって来ないんだ。
分かったな? 分かったら今すぐテレビ消せ。ネット閉じて新聞破り捨てろ。
情報が知りたいなら自分の足で出向け。そしたら教えてやるよ。
クソバアアに隠蔽された、俺の死の真相もさ。 書いて来たぜ
ちょっとした思いつきみたいなやつだから、別に完成度は高くねーと思うけどな うわあもう書いたの?びっくり!
読んだけどなかなかだね!でもちょっと掴みどころないかな、と思った!
主人公は幽霊なのかな?それでおばあちゃんに殺されたっぽいけど、なんで?っていう疑問が残った!
誰に語りかけてるのかも気になる!一人語りじゃないよね? 感想サンキュー
主人公幽霊で、なんかテレビ記者とかそーいうやつに語りかけてる感じ?
なんで?っていうのは考えてねーw
なんか疲れたんで落ちる
じゃーな >>103
ちょっと待てこら。
期間は一週間もあるんだぞ。
一人一作なんだから、も少しちゃんと考えろ。
Yさんが出したのは一人一作のルールを提示する前だから、別のと差し替えるなら認めてもいいんじゃないかという提案をしようと思ったところなのに。
本人がそれでいいなら別にいいけど。
で、Yさんどうする? うーん
でもやっぱり差し替えは反則な気がすからやめとく!
負けたなら負けたであたしの筆力が足りないってだけの話だし! 少しだけですが戻りました。
高校生さんも早いですね。ちょっと社会的な感じがあって、良かったです。そのほかに言うべきことはYさんに言われてしまいましたので割愛します。
差し替えの件は、Yさんがそれでいいというなら、そうしましょう。
ではまたしばらく落ちます。
次の参加作品をお待ちしつつ、私もそろそろ執筆します。 >>109
了解です。
本人がいいなら俺がとやかく言う必要はない。
>>102
>老女じゃなくて老婆だろwでもこれぐらいありなのか?
ありだよ。
>私が三つの単語をお題として出します。それを要素として用いて、Web小説を執筆してください。
これがこのスレの基本ルールだから。
単語を使えということではなく、あくまで要素として入っていればOKってことだ。お題というのは普通そういうもの。 『ヌライム』
ここはどこなんだ? どうやって来たんだ?
全く思い出せない。リストラを宣告された俺は暗黒とも言える気分で、真夜中に自室へ籠って洋酒を呷っていた。酒に強い訳ではないが飲まずにはいられなかった。物の数分で視界がどろどろの油塗れになった。
そこまでは覚えている。その後は憶測になるが夢遊病患者みたいに意識がない状態で出歩いたのだろう。かなり長い時間が経過していて今は昼間のように明るい。
まずは位置情報の確認が必要だ。スーツを着たまま飲んでいて助かった。ポケットにはスマホがあるはず。探ろうとして気づいた。
手の感覚がない。叫ぼうとしたが、それも叶わない。瞬きも無理だが意識した方向を見る事はできた。
この理不尽な状態の意味がまるでわからない。手掛かりを求めて歩こうとして、ようやく脚がないと言う事実を知った。
どうすればいいんだ! 心の中で叫び、空に八つ当たりするつもりで跳んだ。全身が伸びる感覚に驚き、同時に喜びに満たされた。
俺は跳びながらの移動を開始した。目の前の森に飛び込む。木々の合間を抜けて邪魔な下草を跳び越えた。
薄暗い中を進んでいくと前方に希望の星とも言える光を見つけた。俺は大きな跳躍で、その中に突っ込んでいった。
木々の数が少ない。空いた所に澄んだ泉があった。鏡面の役割をして伸びた枝葉が映り込む。
俺の今の姿もわかるに違いない。頭で理解していても体が拒絶した。今の状態は普通ではない。勝手に姿を想像して怖くなった。ゼリーになった気分だ。全身がぷるぷると震えている。
それでも確かめなければいけない。覚悟を決めて大きな跳躍を見せた。見事に泉のほとりに着地して意識を下に向ける。
泉に全身が映っていた。手足がない楕円形の物体はスライムにしか見えない。艶やかな紫色でどこか気品に溢れている。王冠が載っていないのでキングの名は付かないだろう。
この突然の昔話、いやラノベ展開をどのように受け止めたらいいのか。転生と考えれば俺は亡くなった事になる。死因は急性アルコール中毒か。派手に吐き戻して鼻腔と気管を塞がれた末の窒息死。その辺りになるのだろう。 人間からもリストラされてスライムになったらしい。今の姿を悲観しても仕方がない。まずは今後の行動を決めないと。
思い出した。こんな内容のラノベを以前に読んだ記憶がある。カトリックの髪型のトンスラみたいなタイトルだった。主人公は俺と同じようにスライムに転生した。残念ながらそこから先を知らない。仕事に忙殺されて途中までしか読んでいない事が悔やまれる。
取り敢えず、この世界を隈なく見て回るか。誰かに会えば俺の今の立場もわかるだろう。
精神的なダメージは意外と少ない。俺は早い決断で泉を離れた。一方向に定めて深い森の中を突き進む。
枯れ枝を踏むような音を全身で感じた。着地した状態で意識を発生源に向ける。革の鎧を着た小柄な男がいた。右手には短剣を持っている。シーフのような印象を受けた。
びっくりしたような表情は何を意味しているのか。雑魚キャラに位置するスライムに驚く要素はないだろう。そんな事をぼんやり考えていると男は声を上げた。
「みんな、来てくれ! ヌライムがいるぞ!」
音の波が全身を打ち、瞬時に内容を理解した。やや訛っていてヌライムに聞こえる。
集まってきた仲間も同じで俺をヌライム呼ばわりした。殺気立った五人の男達の目が集まる。どうやらモンスターとして認識されたようだ。
俺は全力で逃げた。暗がりを物ともしないで跳ね回る。木の幹を利用して横にも跳び、殺到する男達の目を攪乱して逃げ切った。
一難を逃れただけで安堵する余裕はない。この世界での立場を痛感した。だからと言っておとなしく狩られる訳にはいかない。こんな俺でも生きる権利はあるはずだ。
もちろん強がりとわかっている。このように思わないと先に気力が尽きそうだ。跳ぶ力はあからさまに衰えた。 やっとの事で森を抜けた。足で踏み固めたような道が左右に伸びている。そこにまた人間がいた。小さな女の子だ。ふんわりとした金髪で目は深い海の色をしていた。黒いマント姿で行き先を考えあぐねているように見える。
向こうも俺の存在に気づいた。急に笑顔となってその場にしゃがみ込む。
「こっちにおいで。ひどい事はしないから。ほら、優しくなでて上げるよ」
手招きをする度に金色の髪が弾む。小さい身なりでありながら胸も重そうに揺れる。俺は一度、跳んだ。女の子との距離が近くなる。
「そうだよ。何も怖くないよ。とてもかわいいね。なでなでさせて」
俺の心は決まった。孫を可愛がる老婆に匹敵する優しさにもっと触れていたい。撫でられるのもいいが抱き締めて欲しい。そのふくよかな胸に身も心も埋めたい。そんな甘い衝動に囚われて女の子の元に向かった。
「良い子だね。約束通り、なでなでして上げるね」
撫でながら女の子は、サーチ、と小声で言った。何もない空間に文章が現れた。不思議な事に俺にも読めた。
『モンスター名はヌライム。濡れ色の頭文字を冠したレアモンスターである。普通のスライムと違って高い経験値を誇り、経験の浅い冒険者を助ける。最近では厳しい討伐が影響して個体数をかなり減らしている。そこでレジェンドクラスに格上げされる事がギルド内で検討されている』
なるほど、先程の男達の大人げない行動も納得できる。意識は自ずと目の前の人物に注がれた。
女の子は人懐っこい笑顔で俺を撫でている。いつの間に取り出したのか。もう一方の手には小型のステッキを握っていた。
「ファイヤーボール」
やっぱりと思った時には俺の意識は――。 読みました。なんとも報われない終わり方がいいですね。
ヌライムってメタ〇スライムみたいな感じですかね。せっかく転生したのに可哀想……。
その上で、少し気になったところを辛口めでいきます。
転生する意味とか仕組みとかがちょっといまいちよくわかりませんでした。そこがもう少しはっきりしていればさらに良かったと思います。
あと、お題の要素が少し薄かったかな……? と感じました。
ありがとうございました。 引き続き皆様からの作品をお待ちしております。
では。 ヌライム読んだけど、正直言ってあんまりだった
やっぱ誰にも本家には勝てねーなw
俺の言えたことでもねーけど 開催初日は早速たくさんの作品をお寄せいただきまして、嬉しい限りです。
では私は今日のところは落ちます。
おやすみなさい、また明日もよろしくお願いしますね。 今日は楽しかったね!明日も誰か書いてくれるかな?読むのが待ち遠しい!
おやすみ! おはようございます。
今日も皆さんからの作品をお待ちしております。 初めまして、スレ主さん。
自分も作品を投下させていただきますので、よろしくお願いします。 初めましてポプリさん。スレ姫です。
これからどうぞよろしくお願いします。 【魔女語り】
男が幼稚園を訪れる。歴史ある古い幼稚園だ。少なくとも、男が生まれる以前から、そこはあった。
それを物語るように雨風に晒され続けた遊具は塗料が剥がれささくれだっている。
男は新聞記者だ、とはいっても発行部数を誇り、社会の木鐸を気取るような有名所ではない。
地域密着と言えば体の良い、足で情報を、噂を、真実を追いかける、泥臭くもしがない弱小新聞社だ。
この幼稚園に来たのも、この度廃園になるという告知がなされたためである。
取材内容は決まりきったことだが、設立からの歴史、職員たちの気持ち、今後の動向など購読者の知りたい気持ちを刺激するものだ。
男の応対に当たった職員は中年の女であった。少し、声はしわがれているが、品の良さそうな婦人に思われる。
時折、幼児の泣き叫ぶ声や職員があやしているらしい声が聞こえる中で、男は取材に一区切りをつけ、出されたお茶で喉を潤す。
「記者さん、実は私、魔女なのよ。それも何百年生きてきたね」
それは唐突だった。
ゴクリと大きな音が喉で鳴る。
思わぬ発言に男は目の前の女をじっと見つめた、けれど笑ったり訂正したりするような雰囲気はない。そうなると持ち前の好奇心が顔を覗かせた。
「魔女ですか……ではその魔女……さんに取材を申し込んでも?」
「もちろん」
何の悪意も感じられない笑みを浮かべ女は頷いてみせる。
「では何か、魔法を使って見ていただけませんか? その、安全なものを」
我ながら、おかしな言い様だと男は思った。
信じているのか、化けの皮を剥がそうとしているのか、自分でも分からぬままに男は問いかける。
「もう使ったわ」
「えっ?」 男が辺りを見回す。
視界に映る光景は先程と何ら変わりない。
女に視線で聞こうとして、ふと、音がないのに気づく。
さっきまではあれほどやかましかった声が、まるでどこかに溶け込んだかのようにシンとしている。
男の心中で信じる気持ちへと傾きつつ合った。
(いや、たまたまだ。偶然、静かになっただけで……)
男は席を立ち、部屋のドアを開けようとするも、
「席を立つなら取材はここまでよ」
まさにドアノブに手を掛けようとした瞬間だった。語気を強く言われてしまえば、外を確かめてみようとは思えない。
男は黙って、元の椅子に座った。
「で、では取材の続きです。貴女が魔女になった切っ掛け……のようなものはありますか?」
「時代よ。私の若い頃は暗黒の時代だったの」
「それは、いわゆる中世や魔女狩りの事を指しているのでしょうか?」
教科書や本で見知った聞きかじりの知識での問いかけに女は黙ったままであった。
答えないことを答えと言いたいのか。
取材は数時間に及んだ。予定していた廃園のものよりも、大半が魔女の暗い身の上話となった。 取材を終えて、男は魔女に礼を言い、幼稚園を後にする。
「誰かにしゃべったら」などというお決まりの文言はなかった。
ぼんやりした、半ば夢現の状態で社に戻ると、男ははっとした表情でテープレコーダーのスイッチを入れる。ところが、明瞭な音声が、魔女とのやり取りが流れるはずであった機械からはザーザーと意味をなさないノイズが流れるだけであった。
「くそっ! やられた!」
男は毒づきながら、時計を見る。
(だめだ……もう職員はとうにいないだろう)
再び戻る事を諦めた男は翌日、開園してすぐの幼稚園へ向かう。迷惑そうにしている職員に、昨日、応対した女の名前を出すが、
「そんな人いたことありませんけど……?」
男の手から、ポトリとメモ帳がこぼれ落ちる。
まるで霧のように消えてしまった魔女の高笑いが男の脳裏に響いていた。 読みました。
落とし所が素晴らしいです。
なぜ突然魔女が記者に名乗ったのか、そこらへんの不思議はあれど読んで楽しい作品でした。
ありがとうございます。 いえ、読んでいただいてありがとうございます。
ちょっとむずかしいお題だったので苦戦しました。
なぜ、名乗ったかはからかい、ですね……。 からかい、ですか。
魔女らしいですね。
ではそろそろ私は落ちます。
おやすみなさい。 ポプリちゃん初めまして!
まあ気になるところはスレ姫ちゃんに大体言われちゃったけど、魔法がどんなものかがはっきりわかんなかったのが玉に瑕ってとこかな!
ポプリちゃんも日曜の審査に参加してね!
バイバイ! >>132
初めまして、Yさん。
はっきりさせないところも、からかいと印象づけたかったのですが……
力が及ばなかったです。
時間があれば審査にも参加したいと思います。
他の方の作品を楽しみにさせてもらいます。
それでは。 おはようございます。
スレ姫祭り三日目です。今までお寄せいただいた参加作品をまとめます。
・魔女の昔話(Yさん)
・昔話を信じるな(高校生さん)
・ヌライム(みやぎさん)
・魔女語り(ポプリさん)
私も近日中に書き上がる予定です。
他の皆さんもどんどんお寄せください! 魔女になりたいな
魔女は素敵
色々な魔法が使えるものね
魔女は素敵
一生老婆にならないものね
魔女は素敵
昔話に出てくるあんな魔女になりたいな
何回そう思ったかしら
でも私、魔女にはなれないの
だって男なんだもの
魔人は今日も泣いている
魔女に憧れ泣いている 魔女になりたいな
魔女は素敵
色々な魔法が使えるものね
魔女は素敵
一生老婆にならないものね
魔女は素敵
昔話に出てくるあんな魔女になりたいな
何回そう思ったかしら
でも私、魔女にはなれないの
だって男なんだもの
魔人は今日も泣いている
魔女に憧れ、でも叶わずに真っ黒な涙流してる Miharuさんありがとうございます。
詩としてとても素敵でした。魔人とか魔女とか、そういう裏設定はよくわからないものの短いのにすごくわかりやすかったです。
審査にもどうぞご参加ください。 他の参加者の作品を拝読させていただきました。
色んな解釈や構成があって面白いですね。 >>142
そうですね。
どれも面白いもの揃いなので、審査が楽しみです。
では今日のところは落ちます。
おやすみなさい。 スレ姫祭り四日目です。
今までお寄せ頂いた作品を整理します。
・魔女の昔話(Yさん)
・昔話を信じるな(高校生さん)
・ヌライム(みやぎさん)
・魔女語り(ポプリさん)
・魔女になりたいな(Miharu)さん
今日も皆さんからの作品をお待ちしております。 疲れたので執筆はここまでにします。
明日か明後日あたりには仕上がりそうです。
ではおやすみなさい。 なんも浮かばん。
つーか何個かは浮かんだけど全部つまらん。
あと今週死ぬほど忙しくて毎日10時過ぎまで残業確定。
なので、頑張るけど書けなくてバックレたらごめんね。 おはようございます。
>>146
無理しなくて大丈夫ですよ。もし面白いものが書けましたらご参加ください。
私もそろそろ書かなくては時間的にやばいですね。
執筆します。 書き上がりました。
【タイトル】この星が滅んだワケ
【URL】https://ncode.syosetu.com/n4695ho/
ご感想など頂けると嬉しく思います。 私も昔話的になってしまったのですが、SF要素を入れてみました。
ぜひ読んでみてください。
では少し用事ができてしまいましたので落ちます。 >>148
結構ズバズバ行くぜ
まず、何が言いたいのかわかんねー
訴えかけるものもねーし、いまいち
まあそれでも工夫したのはわかるけど、やっぱ昔話形式から抜け出せてねーのがダメ
俺が言えたことでもねーけど、もっとひねりがあったら良かった
周りと比べるとアレだけど、厳しいこと言うと前の方が良かった
独自性が足りねーかな 戻ってまいりました。
高校生さん、ありがとうございます。
お題がお題なので、どうしても昔話形式になってしまいました。
それでもなんとかしようと思ったのですが、なかなか難しいところです。
書き慣れていないジャンルを選んだのも良くなかったですかね。
次からはお題と作品ともに改善しようと思います。 悪ふざけのせいでなんか書かせられることになっちまった
今から載せるけど出来栄えは期待しないでね 山シゲ
こんな夜中に墓場に来るなんて、珍しい人もあるもんだ。
そうだ、ちょっと昔話をしてあげようか。
この土地に伝わる、怖あい怖あいお話を。
山シゲっていう妖怪を知ってるかい?
この地に古くから伝わる、恐ろしいもののけのことさ。
口にするのも憚られるそれ。それは夜にだけ生き、こっそりと人の肉を食らうのだそうな。
例えば、とある男の話が有名かね。
惨劇の始まりは、男の酒飲み話からだったんだよ。
「今度肝試しに行かねえか?」
伝説の山シゲを見にいこうって言うんだよ。
でもみんな、山シゲの話は知ってても居場所なんて知らない。が、その男は知っていたんだ。
「昔な、ばーちゃんが言ってたんだ。あの山の奥の奥の奥、小さな墓地がある。そこは山シゲを封じてる場所らしいんだけどね、そこに蝋燭を灯して呪文を言うと山シゲが出てくるんだって」
その男は、代々墓地を管理する家柄に生まれた男だった。直接管理していたわけではないけれど、話ぐらいは聞いたことがあったわけだ。 彼とその友達、合わせて四人の若い男どもは、無謀にも墓地へ向かったんだとさ。
山奥へ進めば進む程、木々に遮られて陽光が射さなくなり、あたりは暗くなった。
不気味な風が吹いていたねえ。
そしてとうとう日暮れ頃、墓地へ着いた四人は、それを見てびっくりしたそうな。
ボロボロの崩れかけの墓碑。その真ん中に、異様な燭台があるじゃないか。
肝試しを提案した若い男は、マッチで燭台に火を灯し、何事かを呟いた。
すると墓碑の中からものすごい音がして、突然何かが飛び出して来たんだよ。
「ワシを呼び覚ましたのは誰じゃあああああああああああ」
背筋がゾッとする奇声を張り上げて出て来たのは一人の老婆。
でもそれがただの老婆じゃないんだよ。ドロドロに溶けた、蝋人形みたいな姿で、おまけに腐った目が尋常じゃないぐらいギラギラしてるんだ。
これが噂の山シゲで間違いなかった。
男どもは叫ぶが早いか、懐中電灯を取り落として逃げ出した。
でも山シゲはどこまでも、そうどこまでも追って来るんだ。
男どもは闇夜の木々の中を、必死で走った。
いつまでも走り続けてちゃ、時期に終わりが来る。そんなときね、突然、山シゲが追って来なくなったのさ。 「どうしたんだろう…?」って安心して振り返った一人の男は、次の瞬間腰を抜かした。
だって老婆が木の梢の上に乗っかって、こっちを見て笑ってるんだから。
その男は慌てて立とうとしたけど、もう遅かった。
山シゲの耳まで裂けた口に噛みつかれて、ペロリ、さ。
他の三人の男はそれを知って、意味のわからない怒号を上げながらまた逃げ出した。
でもすぐに石に足を引っ掛けた男は老婆の爪で串刺しになっちまって、もう一人も山シゲに襲い掛かられてしゃぶりつかれた後、骨だけになっちまった。
最後に残ったのは最初の若い男だけ。
「た、たすげで、たずけてぐれ…」
涙やら鼻水やら思いっきり垂れ流して頭を下げる男に、山シゲはいったんだとさ。
「くけ、くけけけ、けっ。見逃してなんかやるものか、お前を喰らい尽くしてやろうじゃないぐぁっ」
その時、突然山シゲは大きくのけぞった。
何かと思えば、光が差しているではないか。
頭を上げた若い男は、驚いて光の方を見る。
そこには彼のばーちゃんが立っていたのさ。
「…ああ、よかった。無事だったんだね。あんなにあいつを出すなと言ったのに」
「ごめんなさい、ごめんなさいばーちゃん…」
安心して無茶苦茶に泣き喚く男を抱きながら、ばーちゃんは言った。
「でもあれは本当は山シゲなんかじゃないんだよ。実態を持たない、ただの祟り神さ。…本当の山シゲはね」 次の日、男が無事に帰宅することはなかった。
行方不明とされて捜索が行われたが、他の男三人の死体しかなかったのさ。
男はどこに行ったんだって?そんなのわかるだろ?
あたしの腹の中さ。
あたしは山シゲ。あらゆる人間を食らい尽くす、この地に伝わる古い古い妖怪さ。
あの男は禁忌を破り、山シゲの正体を暴こうとした。だからあたしの腹の中に収まったのさ。
あたしは今でも表向き墓の管理人の気の良いお婆さんを装いながら、夜になるたび墓場へ行っては人の死体を貪って生きている。
さあて、昔話はこれぐらいにしよう。
あんたさん、顔が真っ白だよ?
ただで帰れるとお思いかい?夜ここへやって来た者の中で、帰れた奴は一人もいないんだよ。
さあ、覚悟しな。久し振りの生肉だ、たっぷり味わせてもらうよ。 これで終わり
時間がなかったんで結構雑
罵倒も軽蔑もどんどんしてくれよな
コテ名は話の流れ上こうなったが、もう二度と使うつもりはないし審査にも出ない
疲れたので失礼 >>157
二代目の山シゲ、急いで書いたからだろう。本人の言う通り、雑さがあるが
それでもまあ、読めば書ける奴なのは分かった
少なくとも初代とは違う 二代目は初代を越えたな、おめでとう。
二代目より下の作品を話そうぜ。全部か? 読ませていただきました。
荒さは見えるものの、なかなかいいですね。あの山シゲをこんなふうに変えるとは、すごいです。
予想していた人とは違うっぽいです。勝手に推測して申し訳ありませんでした。
ありがとうございます。 ほんとか?
意外と好評みたいだな
スレ姫が誰を想像してたのかは知らんがありがとう
審査には参加しないけど、楽しみに待ってる >>161
ルールなんだから審査員もしなよ
作品が出揃ったあとで1〜3位を決めたらいいじゃない
面倒なら理由は書かないで好みで選んだっていい
ルール無視は印象悪くなるよ ルールなのか?任意だと思ってた
じゃあそうさせてもらおうかな
まあでも俺はスレ姫=複数コテ説だから、どれに入れても結局スレ姫に入れてるようなもんだと思ってるが 別に絶対の絶対ではないのですが、審査に参加してくださるのは嬉しいです。
理由や感想は別に書かなくても結構ですので、好きな作品にポイントを入れてくださいね。
日曜日の朝九時までの間にお願いします。 複数人説を否定するには証拠がないのでどうしようもありませんね。
IDなしスレである以上、仕方のないことです。 客観的に見てスレ姫が有利な事に変わりはないよね
自分で出したお題で自分が書いて参加するわけだから
疑いの目で見たら切りがないけど、作品を書いたあとでお題を決める事もできるし
お題を見てから書く者とは完成度が違う
誰にも本当の事は分からない。だけど疑われる一面を併せ持っている。そこも変わらないんだよ そう言われましても……。
どうしようもないことですよね。
だってお題を出すのはあくまで私なわけですし。
一応書き始めるのはいつも発表後と決めていますが、裏付ける証拠もありません。 最初に参加者を募ればいいんだよ
トリップ付きで。その参加者が一つのキーワードを出す
参加者はその中から任意で三つを選べばスレ姫の有利性はなくなる
君は少し頭が弱いね 別にいんじゃね?
スレ主の時間的優位はあれど
一週間フル活用してる奴もいねえし
ほぼ全員が1〜2の時間で仕上げてる。
誤差みたいなもんだ。 それはまさに暗黒の時代じゃった……。
よう晴れた1945年8月6日の朝、広島市に原子爆弾が投下された。
うちはちょうどその頃、学徒動員で市内白島町の民家を間引いている最中じゃった。
空襲警報も鳴らんのにB29が飛んできて、落下傘が降ってきたと思ってきた瞬間――
フラッシュを何個もたいたような強烈な光と、鼓膜が破れそうなほどの轟音と共に、うちの体は吹き飛ばされとった。
気がついた時にはうちは瓦礫の下敷きになっとって、あたり一面真っ暗闇じゃった。
そこから先は地獄を見たよ……。うちは家の陰にいたからかすり傷程度で済んだけど、同じ組の子をはじめ頭からつま先までやけどでどろどろのおばけになった人らが、ぞろぞろ火から逃げ惑いよった。
うちは己斐の山まで走って逃げたけど、そうしたら今度は、逃げのびた人らが一斉にうなり始めたんよ。「水、水」と。
じゃけど、水を飲ませたら、安心したのか死んだ人がたくさん出たけえ、「ひどいやけどをしとる人には水を飲ましたらいけん」という禁止令がすぐに広まった。
翌日、軍人さんのトラックに乗せてもらって、廿日市市の実家に帰ることができたけど、広島の街が燃える光景と、地を這うような「水」の合唱は90歳になった今でも忘れることができん。 8月15日の朝のラジオで、日本が戦争に負けて終わったと知らされたけど、白島町の学徒動員に出とった級友はみんなあの原子爆弾――うちらはピカと呼んどる――で死んでしもうたし、うちもピカを受けたんじゃろって、偏見の目で見られていやな思いをしたことも少なくなかった。
ほいじゃけど、ピカが落ちて三日後には路面電車が復旧したし、5年後には市民球団ができるって大騒ぎになった。
うちはあんな球の追いかけっこの何が楽しいんねと思っとったけど、いざ市民球場まで行った時には、我を忘れて応援したね。
うちもピカに負けとられんと思って、お好み焼き屋を始めて、のちに結婚して夫婦二人で店を回していった。
主人は野球バカじゃけど、優しゅうて、ピカを受けたうちのことも大切にしてくれた。
今は店を子孫にまかせて、ひ孫を抱きながら、テレビで野球中継を観よるよ。すっかり野球バカで、ひ孫バカじゃ。
ほいじゃけど、戦争はいけん。もう二度と77年前の惨劇を起さんでくれとうちは願っとるよ。 「美智子やめえや、酒がまずうなるけえ」
「ひいじいちゃん、お酒はいけんってばあちゃんやママから止められとるでしょ!」
「ええ、ええ、90まで生きたんじゃけえ、わしゃ最期まで酒を飲んで死ぬるわい」
「ひいばあちゃん、学校の宿題のインタビューに答えてくれてありがとう! しんどい話させてごめんね」
「ええんよ、うちの昔話がかわいい彩の役に立てれば」
「今日も投手野手そろってええ調子じゃ。今日もカープが勝つのう、樹!」
「ひいじいちゃん、樹にゆーても、まだ赤ちゃんじゃけわからんよ」
「あはははは……」
苦しい時代をもがきながら生き抜いたけども、うちは今、しあわせです。 読ませて頂きました。
戦争体験のお話ですよね。
文章が綺麗で、とても良かったです。ヒロさんは広島の方だとお聞きしたのですが、戦争が直に伝わってくる感じでした。
ありがとうございます。 >176
ありがとうございます
三つのお題を活かせてないというか、これくらいしか思い浮かびませんでした
タイトルは『77年前の昔話』で 今まで発表された作品をあげます。
・魔女の昔話(Yさん)
・昔話を信じるな(高校生さん)
・ヌライム(みやぎさん)
・魔女語り(ポプリさん)
・魔女になりたいな(miharuさん)
・この星が滅んだワケ(スレ姫)
・山シゲ(二代目バー編さん)
・77年前の昔話(ヒロさん)
以上ですね。
まだまだ新しい作品をお待ちしております。
では今日は疲れたので私はこれで。
おやすみなさい。 >>173
×空襲警報も鳴らんのにB29が飛んできて、落下傘が降ってきたと思ってきた瞬間――
○空襲警報も鳴らんのにB29が飛んできて、落下傘が降ってきたと思っとった瞬間―― おはようございます。
スレ姫祭り五日目です。
今日も作品をお待ちしております。 >8月15日の朝のラジオで、
朝じゃなーい!玉音放送は1945年(昭和20年)8月15日正午だ〜!
こんなことだから笑われるんだよ? >空襲警報も鳴らんのにB29が飛んできて、
早朝の空襲警報があった。解除したから悲惨な事になった。
まず基本的な情報は抑えてやらないと当事者は激怒するよ。 当事者が思い出しながら話してるていだから多少の誤差があっても許容範囲でしょ
誰も笑っても怒ってもないのに何が見えてるんだろう ご報告です。
関連スレで暴露してしまったのでここでも。
Y、高校生、miharu、二代目バー編は私の自演です。
この後取り扱いをどうするかは考えます。
ではおやすみなさい。 突然ですが私は審査員を辞退したいと思います。
公明正大と掛け離れた事態にやる気が萎えました。
ワイさんの許可も出ましたのでこれで失礼します。
元ワイさんの担当編集でした。 今日の夜に載せる予定だったものです
一通り騒ぎを見て、迷ったのですが、
スレ姫さんの作品がしっかりしていたので
良かったら読んでください
杯のお題で書きました
https://kakuyomu.jp/works/16816927862240326279/episodes/16816927862240462824 おはようございます。
>>189
当然ですよね……。
ごめんなさい。作品ありがとうございました。
>>190
読ませて頂きました。
すごく面白かったです。
最後に昔話を聞かせて殴り回るシーンを想像すると、なんだか笑えました。
ありがとうございます。
それでなのですが、参加作品は一つにします。
私名義の『この星が滅んだワケ』にしましょう。
それと、余談なのですが、今まで他のコテ名義で書いてきたものを思い切って多少改変してなろうの方にアップすることにしました。
審査会のことはもはやあまり意味を成しませんけど、よろしくお願いします。 >>190
ふゆさん、読みましたよ
黄金鎧は、殺した相手を英霊として取り込むことができる
この老いぼれめ! 育てた責任をとれい!
責任を取れ、とトドメを刺したのは、死んで詫びろ的な意味ではなく、英霊としては鎧に取り込まれ、ダメになったタイガを何とかせい! あるいは、タイガがダメになり、戦力を減じた黄金鎧の現状を何とかせい! ってことか
トドメを刺した段階では、まだこれが分からず、その後を読むことで『ああ! そういうことだったのか!』と分かるようになってますね
ある種のミスリード(?)的な手法になってて良かったと思います
ラストは、それまで取り込んだ武人ばった英霊たちとは違い、穏やかで昔話をする老婆を一人取りこんだことで、黄金鎧は作中でいうところのリラックス状態になり、状況は好転しました
戦闘中とは思えない昔話をしながら敵を蹴散らすシーンで〆る。この〆のおかげで、読後感が良くなってますね 複数コテだから、IDのある文芸・書籍サロンを回避したんだな。 申し訳ないのですが、審査方法変更です。
ttps://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1647625975/36-n
このスレ使って名無しさんに作品審査を行なってもらうことにさせて頂きます。
ここはIDありスレなので自演は不可能。心配無用です(笑)
どうせ廃スレなので、誰の迷惑にもなりません。審査専用スレとします。
よろしくお願いします。 審査方法は最初のままにします。
ちょっと迷ってしまってごめんなさい。
お願いします。 >>191
スレ姫さん
大変な時にありがとうございます
そのシーンを描くために長々と書いてしまいました
それにしても掲示板でキャラをいくつも演じて作品まで書くとは
自分をディスったり褒めたり、いや芸が細かい(褒めてます)
>>192
リーマンさん
読んでくださってありがとうございます
演出も仕掛けもおっしゃる通り
細かいところまで伝わっていて驚きました
丁寧な感想ありがとうございました
ワイスレにも評価依頼をしようと思って書いていたのですが
(前回そうしてる人がいたので)
なんだかまだ控えた方が良さそうですね
様子見ます。ではでは。 スレ主さんの作品に肉付けしてみましたよ。
日も落ちて、薄暗い森の中を学者風の男が歩いていた。
フィールドワークがてら訪れたそこには彼以外に人っ子一人いない。
手入れのされていないうらぶれた木々に、何かの獣道。
幸い、熊ではなさそうだ、と学者は独りごちて歩を進める。
「よぉ、あんた、こんな所で何をしているんだ?」
突然に、気配という前触れもなく、後ろから呼び止められたことで学者は縮み上がるものを覚えた。
「い、いや、ここに生息する動植物の生態調査を……」
「そうかい、まあ、よく分かんねえが座んなよ」
押しの強い男だった。
言われるがままに近場の石へ腰を掛けると、学者は目の前の男をじっと見る。
(足は付いているな。どうやら幽霊ではなさそうだが、いや、足があるのもいるか)
「動物の調査って話だが、ここには何もありゃしねえよ。近くに俺の死体が埋まってるだけさ」 学者は水筒から注いだ茶をこぼしそうになった。
「足はないようですが……?」
「幽霊に足があるって誰が決めたんだぁ? まあいいさ、あんたにゃ、俺の話を聞いてもらいたいのよ」
学者は気乗りしなかった。
こういう話は厄物と相場は決まっているのだから。
「きちんと埋葬して欲しいとかそういった話で?」
「いやぁ、そういうのは良いんだ。まあ、住心地が変わるかもしんねえから、いつかやってもらおうかとは思ってるがね」
(幽霊に住心地はあるのか?)
「今でこそ落ちぶれちまったが、さるお家の生まれでよ、んで、ご当主兼、政治家なんてやってるクソババア殿の尻尾を掴んでやったんだが、バレてこの様よ」
男は指の二本を首の手前で横に振る。 「まさか代わりに告発しろだなんて……」
「そのまさかよ! 嫌とは言わさねえぜ、聞いてくれねえなら……ここで殺す」
最後は怖気がする言い様だった。
「なあに、うまくいけば、俺の使い切れなかった小遣いもやるし正義を為せるんだぜ?」
「死者の声に耳を傾けてはいけないとはよく言ったものだ……告発までならお引き受けしよう」
やはり厄介な話だったと学者はため息を付きながら言った。
「そうかい、そうかい! そいつぁ重畳。んじゃあ、今から俺が隠したとっておきの証拠を取りに行こうや」
その言葉に学者と男が腰を上げる。
そして、男は最後にいった。
「実はあんたで頼むのは65人目なんだよ、上手くやってくれよな」
そういう男の目はどこまでも闇色に染まっていた。 読みました。
私の掌編をここまでに帰るなんてすごいです。
最後の一言もなんとも良かったです。
ありがとうございます。 「復興」
夜陰に包まれた店舗の裏通り。痩せ細った野犬がポリバケツを押し倒し、零れた中身を夢中で貪る。
徘徊していた少年達の一人が目敏く見つけて足を止めた。
右の腰に下げていたクロスボウを音もなく取り外し、素手で弦を引く。左腰の矢筒から一本の矢を引き抜いて番えた。素早く構えて標準を合わせる。トリガーに指を引っ掛け、ぶれることなく放った。
矢が右目を易々と貫く。野犬は小さく吠えて、どっと倒れた。四肢は小刻みに震え、赤黒い舌をだらりと垂らす。
「良い腕してんな」
「まあな」
ハイタッチを決めた少年は犬の元へ向かう。後頭部から突き出した尖端を見て無邪気な笑顔を浮かべ、野犬の首の辺りを踏んだ。矢の一部を掴み、一気に引き抜いて回収した。
「どこ行くよ」
「近くに組事務所があるんだけど、そこはどうよ?」
小柄な少年が手榴弾をお手玉のように回しながら言った。
「若い女を切り刻む方がいいな」
糸目の少年はバタフライナイフを自在に操る。左右に持ち替えながら刀身を出し入れした。
遠目にした髭面の男は鼻で笑う。
「最近のガキはなってねぇな」
「ちょっと、早くしてよ」
ブロック塀に両手を付けていた女が剥き出しの尻を振った。
「ああ、悪かったな」
男は再開とばかりに腰を振った。肉を打ち付ける音に湿った音が重なる。急激に速度を上げた。深々と挿した状態で身を震わせる。
引き抜くと液体がポタポタと落ちて地面を白く汚した。女は同じ姿勢のまま言い放つ。 「次、どうぞ」
「後処理くらいしてくれよ」
「万札しか出さないくせに贅沢言うんじゃないよ。嫌なら他に行きな」
「わかったよ」
「前払いだからね」
若者は女の手に一万円札を握らせた。
「早くしてよ。後ろがつかえてるんだから」
女の言葉の通り、若者の後ろには五人が控えていた。
近場の薄暗い路地にいた老婆は陰湿な笑い声を漏らす。
「小娘があの程度で天狗になるなんてねぇ」
「違いねぇ。やっぱ若さよりもテクだよな」
「そりゃ年季が違うからねぇ。さあ、熱い物を出しな。あたしの口で溶かしてやるよ」
老婆は口を開けて笑う。上にも下にも歯がなかった。肉色をした口腔に中年男の太い物を咥える。前後にしごきながら啜り、突っ込まれた物の形が頬を出っ張らせた。
「こ、これは」
挿入して一分も持たない。男は放心した顔で果てた。
「ウソだろ!? 昔話だと思ったが、ここまで凄いとは」
老婆は引き抜いて口に溜まった物を呑み下す。目尻に深い皺を刻むと暗がりに向かって言った。
「次のお前さんはどれくらい耐えられるかねぇ」
老婆の声を受けて大男が現れた。巨躯に相応しい物をずるりと出すと老婆は喜んで喉奥まで咥え込んだ。
二国間の戦争が飛び火して日本は再び焦土と化した。暴力と欲望を原動力にして十年余り、暗黒街として蘇るのだった。 読ませて頂きました。
暗い雰囲気がとてもいいです。
お題もうまいこと取り込めていて、すごいなと感心させられました。
ワイさん、ありがとうございます。 今まで発表された参加作品を整理します。
・ヌライム(みやぎさん)
・魔女語り(ポプリさん)
・この星が滅んだワケ(スレ姫)
・77年前の昔話(ヒロさん)
・猛虎王の鎧(ふゆさん)
・復興(ワイさん)
あんなことがあったのに、ありがとうございます。
明日が最終日ですね。引き続きよろしくお願いします。
ではまた明日。 自分には点を入れられないのか
参加だけして投票しないのが一番有利だな 書いたぞー。
月曜あたりから、陳腐だなーでもまあいいかーと思いつつチマチマチマチマ書いてたんだけどさー。
なんかヒロさんとちょっと被ってるの出してきたな、でもちょっとだけだからいいよねーって頑張ってたら。
あかん、ワイさんの丸被りじゃん。て、やめたくなった。
でも書いちゃったから出す。
https://ncode.syosetu.com/n5764ho/ >112 みやぎ『ヌライム』
>126 ポプリ【魔女語り】
>148スレ姫 この星が滅んだワケ
>173ヒロ 無題
>190ふゆ 猛虎王の鎧
>203ワイ 「復興」
>>208たかもり La Vie an Rose >>208
たかもりさん
ごめん
ラビアンローズと190センチのスーツでサングラスの男
それがあたかも神奈月が吉川晃司のモノマネをする姿を連想させるので
その神奈月が脳内を埋め尽くすからちっともストーリーが頭に入って来ない!
なので感想は
吉川晃司がシャシャシャシャ! って事でオナシャスwww >>208
読ませて頂きました。
物語の構成が非常にいい。昔話というのをちょこちょこ出しつつ、でも出しすぎずで暗黒もうまい具合に入れてあって、すごいなあと思いました。
老婆とその育ての子供の関係、最後の悲劇がなんとも切なくて素敵です。
確かにワイさんのと多少被っているとおっしゃっていましたが、大丈夫だと思います。
ありがとうございました。 改めておはようございます。
今日が最終日、午後九時に応募を〆切ます。
皆さんよろしくお願いします。 スレ姫祭り参加作品です
よろしくおねがいします
https://es☆tar.jp/novels/25960117
(↑のURLから「☆」を抜いて移動してください) 読ませて頂きました。
黒いドレスを着たお嬢様。ドラキュラ姫は報われない感じのままでしたが、執事と主人公が幸せな感じになれて良かった。
再婚するのかと思いましたが、違うんですね。
面白かったです。今までの他作品と違って、暗黒を前面に出していて、すごいなあと思いました。
上の方が言っているように、コテ・トリップをつけるとわかりやすくなるのでもしよろしければお願いします。 今日の夜九時〆切、日付が変わって朝九時までが審査となります。
ではそろそろ私は落ちます。
おやすみなさい。また明日、お願いします。 はい締め切りですねー。
というわけで、さっそく審査に入っちゃいますよー。
まず一位、とっても悩みました。
独創性と面白みなら、ふゆさんがダントツ。しかしながら、しかしながらです。
文章の完成度と作品に対する本気度で言えば、中田さんに軍配を上げざるを得ない。
いや別にふゆさんに本気が感じられないという訳じゃないんですよ。ただお笑いとシリアスの違いから来る印象は如何ともし難い。
だがしかし! 中田さんにも弱点がないわけじゃない。
それは何かというとですね。中田さんの癖というか作風というか、主人公の性別が初見ではわかり辛いというのがあるのです。
おそらく中田さん自身は女性なのだと思います。でも文体になんとなく男性っぽい固さが感じられるのです。
以前、中田さんの別の作品で途中まで男性主人公だと思い込んでいて、途中で女性だと気付いてびっくりしたことがあります。
今作ではその記憶があったので最初から女性主人公との認識で読めましたが、初見だと男性と誤読しそうだなという印象は残ったままでした。
私が男だということも原因の一つでしょう。例えば女性向けレーベルの作品だとか、ペンネームが女性らしい名前だとか、何か一つでも女性を印象付ける要素があれば何の問題もないのでしょう。
それくらい微妙な差ではあります。でも結構重要なことだとも思うのです。
という、私から見て中田さんの唯一と言える弱点、こんなのを理由にして良いのかというごくごく微妙な差で。
一位はふゆさんと致します。
二位は中田さん。
そしてそして。
三位も悩みました。
みやぎさんか、姫さんか。
文章の上手さではみやぎさん。でも本気度というか熱気では姫さんの方がより強く感じられました。
でもなー、やっぱり粗さが目立つんだよなー。
というわけで、三位はみやぎさんとさせていただきます。
姫さんはまだまだ上手くなる。ワイ杯楽しみにしてるぜ。 明日は、嫁ちゃんからどっか行きたいとデートのお誘いがありましたので、朝から出かけます。
早朝に何か書き込むかも知れませんが、9時以降はおそらく書き込み出来ないと思われますので、後はよろしくねー。 >>216
審査員はコテ付だけど参加だけなら無くてもいいんじゃね? >112-114
みやぎ君の話は整っている!
整合性に問題はなく誤脱の類いも見られない!
最初に襲われたことが伏線となり、最後のオチに繋げる!
掌編ながら完成度は高いと云える!
>126-128
文章が独特で少し遠回しな云い方が気になった!
内容は少し引っ掛かる! 廃園が決まったところに魔女がいた!
身の上を新聞記者に明かしながら証拠となる物をなにも残さない!
何の為の語りだったのか! 内容自体が唐突に思えた!
>148
話の内容にしては長いように感じた!
あと出だしが惜しい! 宇宙人とわからない書き方で生存者を見つける!
主人公の容姿に驚くが、この部分を自分以外の生き残りに驚いた、と読者にミスリードを仕掛ける!
最後に宇宙人の姿を出してオチにすれば完成度が増したように思う!
>173-175
ピカなのか! 某漫画もピカで統一されていた! ワイ個人ではピカドン!
内容は書かれている通り! 一人称のおかげで悲惨さは少し軽減されていた!
その為の一人称なのかもしれない! 事実と少し異なる部分があるが遠い記憶なので然程気にならない!
ただし最後の会話文は書き急いだ感がある! 手抜きとまでは云わないが集中力が途切れた印象を覚えた! >190
少し読み難さを覚えた! 端折れる主語が多い! 一箇所の打ちミスと虎王の書きミスがあった!
鎧に取り込まれると中身の容姿はどうなるのだろうか! 英霊となったあとの主導権は争いはどうなっているのか!
その辺りの理屈が適当で説明がない為、少し引っ掛かった! 元の王は何故、老婆に主導権を与えているのか!
不要と思い、トドメを差しているので自ら退いたとは考え難い! アイデアは悪くないのだが、やや完成度に疑問が残る!
>208
ワイスレで書いた通り! 会話文による説明と激情の部分が拙く見えた!
>214
ゴスロリのコスプレイヤーが老婆とは思わなかった! 読み進めていくことで初めてわかる!
凝った作りではあるが、黒い家の執事に対する感情は少し雑に思えた! お嬢様に憧れていたことで
執事が気になるくらいで話を止めても良かったのでは! 黒い家の外観をチープと思わせない重厚な作りに変えれば、
三度足を運ぶ理由にもなるだろう! 文章は相変わらず読み易く、安定していて引っ掛かることはなかった!
ワイの順位!
一位は>214の黒いお屋敷!
二位は>112-114のヌライム!
三位は>208のLa Vie an Rose
以上である!(`・ω・´) 英霊となったあとの主導権争いはどうなっているのか、であった!
トドメを刺している、であった!
急いで二度寝する!(`・ω・´)ノシ おはようございます。
じゃあ私も早速ポイント入れちゃいます。
やはり一番は中田さんですね。黒いお屋敷の話、素敵だと思いました。
そして二番目は……、悩むのですがたかもりさんで。
そして三番目は、意外と言ってはなんですけどポプリさんのがいいと思いました。
少し荒さというのは目立つのですが、ああいう感じの話が好きなので。
では今の所のポイント集計をさせて頂きます。
みやぎさん:1+2
ポプリさん:3
ヒロさん:0
スレ姫:0
ワイさん:0
ふゆさん:3
たかもりさん;1+2
中田さん:2+3+3
今のところ中田さん優勢ですね。
残す審査員メンバーはポプリさん、ヒロさん、ふゆさんになるでしょうか。
楽しみにしております。 気軽に参加してしまいましたが、参加者兼投票ありってきついですね。
読後感が強かったもの順に選びました。
1位「黒いお屋敷」
世界観も雰囲気も好きです。悲しみと少し報われた感の配分が絶妙でした。最後の一文「あの黒いお屋敷に」で世界に入り込んで広がった気がします。
もちろん好みだからというだけで入れたわけではなく、完成度が際立って高かったからというのもあります。
余談ですが、五十年前の話という一文で驚きました。近未来の話だったのかと思いましたが、コミケ初開催が1975年だからそんなに未来でもないんですね。
二位「復興」
お婆さんにそんなことをさせるなんて。中学生かもしれない子相手になんて話を書いてやがると大人として憤りを覚えたので減点しましたが、そう言えば私も女子供をぶっ殺すエピソードを入れていたので点を戻しました。
エモいストーリーが多い中、緻密な描写でドライに描きった世界観がいい具合にカウンターになっていたかと思います。
お婆さんの行為とそれに対する男たちの反応には意外性があって、暗黒街の印象を決定づけていました。
三位「La Vie en Rose」
荒いと言っていましたが、お母さんが泣くところで普通にグッとさせる力はさすがだと思います。
流れるようにすらすら読めるストーリーで行き着くラストの健太の死に際がとても格好よかったです。
やっぱり瀕死の男は最高だと再認識しました。
おまけ:
「この星が滅んだワケ」
スレ姫さんの「鴉につつかれて、ボロボロになった彼の亡骸」という一文が刺さりました。
どうしてか分かりませんが、これが魅力というものかもしれません。
これだけ凶悪なウィルスをべったり掌につけたのに、どうして主人公はウィルスにかからなかったんだろうと疑問は残りました。 ふゆさんありがとうございます。
確かに語り手がウイルスにかからないのは違和感が自分でもありまして、次の課題ですね。
追加です。
みやぎさん:1+2
ポプリさん:3
ヒロさん:0
スレ姫:0
ワイさん:2
ふゆさん:3
たかもりさん;1+2+1
中田さん:2+3+3+3 間違えましたのでもう一度。
みやぎさん:1+2
ポプリさん:1
ヒロさん:0
スレ姫:0
ワイさん:2
ふゆさん:3
たかもりさん;1+2+1
中田さん:2+3+3+3 中田西です。コテつけてないけど感想書いてみちゃいましたのでどうぞ。↓加点するかはスレ姫さんに任せます。
みやぎ『ヌライム』:設定や世界観に既視感がありました。これからストーリーが展開していきそうなところで終わったのも残念でした。
ぽぷり『魔女語り』:どうして魔女が幼稚園にいて、主人公に正体を明かそうと思ったのでしょう? 主人公がすんなりと信じたのも違和感がありました。数時間に及んだ取材の内容を書いてくれれば疑問が解消されたのかもしれません。
スレ姫『この星が滅んだわけ』:四足歩行という以上異星人は異形だと思われるのですが、それにしては女性が冷静で違和感がありました。異星人がやけに人間的な思考なのも残念。人間の愚かさを語るのであればもっと別の視点から評価できる存在であっても良かったのではないでしょうか。
ヒロ『77年前の昔話』:お題に即した作品でした。詳細な記述も高評価、でももう少し創作性があっても良かったと思います。
ふゆ『猛虎王の鎧』:タイガは一番情熱があったから鎧のイニシアチブをとれたということでしたが、だとしたら最後に老婆が他の英霊を制して鎧を乗っ取ったのはなぜでしょう? 老婆がやたら好戦的になったのも疑問です。突然「英霊」という単語が出てきたりして、ちょっと理解に苦労しました。
ぷぎゃワイ『復興』:分かりやすい文章でしたが、そのぶん設定だけで終わった感じが残念でした。
たかもり『La Vie en Rose』:会話が長く説明的で、旦那の話がでた辺りでマリは何か感づき始めるのではと思いました。
中田西『黒いお屋敷』:自作です。超がんばって書きました。
頓珍漢なこと言ってたらごめんなさいですが、以上の評価を元に順位を決めました↓
一位:ふゆ 二位:スレ姫 三位:たかもり
作品の独自性を優先し評価したつもりです。ともかく、皆さんお疲れさまでした。最終結果を楽しみにしてます^ω^b 中田さんありがとうございます。
だんだんと自作の欠点がわかって来ました。
それはおいておいて、もちろん加点させてもらいますよ。
みやぎさん:1+2
ポプリさん:1
ヒロさん:0
スレ姫:2
ワイさん:2
ふゆさん:3+3
たかもりさん;1+2+1+1
中田さん:2+3+3+3 おはようございます
一位:たかもりさん
二位:中田さん
三位:スレ姫さん
でお願いします
寸評はなくてもいいですか? はい大丈夫です。
少し今から朝ごはんなので落ちます。できるだけすぐに戻ってきます。 戻ってまいりました。
現状です。
みやぎさん:1+2
ポプリさん:1
ヒロさん:0
スレ姫:2+1
ワイさん:2
ふゆさん:3+3
たかもりさん;1+2+1+1+3
中田さん:2+3+3+3+2 いけない、自分が最後ですね。
多彩な文章表現、文体は技術は二の次で
物語性、面白さ、会話などをを重視して決めさせていただきました。
一位 スレ主さん
二位 ふゆさん
三位 中田さん ありがとうございます!
では、出揃いましたので結果発表です。
みやぎさん:1+2=3
ポプリさん:1
ヒロさん:0
スレ姫:2+1+3=6
ワイさん:2
ふゆさん:3+3+2=8
たかもりさん;1+2+1+1+3=8
中田さん:2+3+3+3+2+1=14
ということで、中田さんが優勝ですね。
おめでとうございます。 参加者の皆さん、本当にありがとうございました。
以上で第二弾スレ姫祭りは閉幕となります。 >>238
ありがとうございます^ω^v
ここ三か月間なにも書けなくて焦りばかりが募ってましたけど
復帰作がこうも評価して頂けて自信がつきました。
主宰、参加者の皆さん乙でした。
読んでくれた人たちもありがとうございました。
またどこかで ノシ 中田さんおめでとうございます
あーもう少し時間かけて文章練れば良かった
投票してくれた方ありがとうございました。嬉しかったです
劇場含めてハラハラしましたが今となってはそれも含めて面白かったです 帰宅しました。
中田さんもふゆさんもありがとうございました。
早速第三弾の計画を練り中です。またご参加くださると嬉しく思います。 今日は皆さんお疲れ様でした。
ではおやすみなさい。また明日。 ふゆさんと同点2位か。嬉しい。
中田さんおめでとうございます。
次はワイ杯でお会いしましょう。 姫さんへ。
ワイ杯初参戦ということで、楽しみにしています。
そこで、初心者が実力と関係ないところでしくじって悔しい思いをしないように、いくつかアドバイスをして置こうと思います。
どれも常連なら当たり前のことですが、慣れない人にはハンデとなりかねないので、覚えておいて損はないですよ。
1.名無しであること。審査に公平を期すため、作者名を明かしてはいけません。
2.1レスであること。説明では2千字程度と言われますが、実感としては1800字を少し越える程度が限界です。容量オーバーするとエラーで書き込めません。
しかも少し削って再投稿というのを繰り返すと、システムでコピペ荒らし認定されて一切書き込みが出来なくなります。なるべく一発投稿を心掛けるようにして下さい。
3.一人何作でも投稿可能です。自信がない作品でも予想外の好評価を受けることもありますので、何作でも遠慮なく投稿して下さい。
私はいつも2.3作投稿しています。過去には20作以上投稿した強者もいました。 スレ姫祭り番外編がもう少しで書き上がる。
正直に言えばあげる価値すらない駄作かもしれん。
しかし、熱はある。
飯食って風呂入ったら書く。もうあと数行だ。 書けたで。よかったら読んでくれ。
まあ、別に読まないでもいい。
下手くそには下手くそなりの存在意義がある。
いくぜ。 『Nの迷走』
「詰まらぬ事で足止めを食ろうたせいで、夜もすっかり更けてしもうたわい」
行商の帰り、日の暮れた家路に向かう山道を歩きながら男は愚痴を溢した。鈍い痛みを残す左頬を摩り、男は己れの癇気を後悔していた。
夜仕事で作った草鞋を町で売り捌いている最中、相の悪い輩に、肩をぶつけただの何だのと因縁をつけられ、喧嘩になった。争いを避け謝る事もできただろう。日の暮れぬ内に帰らねばならない事情だってあった。けれど男の性根がそれを許さななかった。譲って一分程でも己れの非を認めるのならその選択も無いわけではない。此度はそうでなかった。何事にも筋を通す性分が仇となり災いを重ねる結果となってしまった。
村に帰る山道は嶮しく遠い。月あかりだけを頼りに男は歩みを進める。傍らの雑木林がさわさわと鳴り、雲が月を隠す度に辺一体は暗黒に飲まれる。急がねば、男は思う。慣れない夜道の一挙手一投足に不安を募らせていた。
どれ程歩いた事だろう。そろそろ村の灯りを目にしてもいいはずである。けれど、一向にその兆しが見えない。道に迷うたか、男は焦りを滲ませる。夜道とはいえ歩きなれた道のりを誤ることなどあるものか。 しかし現実に、歩いても歩いても村の灯りはおろか、道が下りに掛かることすらない。遠くで狼の鳴く声がした。
男は歩みを速める。
獣に襲われでもしたら難儀なことや、祠でも何でもいい、何処か身を隠し夜が明けるのを待つ場所はないものか。
男は己れを少しずつ浸食していく夜を恐ろしく思った。蛇がゆっくりとその獲物を飲み込むように、少しずつ闇が、孤独が、得体の知れない恐怖が、己れを取り込んで行く。
灯りが見たい、男は思う。月は曇り、闇はいよいよ深刻である。瞼を閉じても瞼を開いても何も変わらぬ。己れの地を蹴る音がする。雑木林がさわさわと鳴る。狼の鳴く音、ふくろうの鳴く音、息を吐く音、心の臓が胸を打つ音、音は聞こえど目に写るものは何も無し。恐ろしい、助けてくれ、誰ぞ、誰ぞ、男の焦燥が平静を保とうとする心の垣根を越えたその時、目の端に灯りを捕まえた。小さな灯り。されど、星の様にも見えぬ。寄れば分かる事だろう、駆け足で男は灯りに向かう。灯りの正体が何であれ、あの恐ろしい闇よりはましなはずである。 灯りに近付くにつれ男はその正体に安堵をする。世辞にも立派とは言えぬ荒屋。けれど、人の営みの気配がある、灯りがある。
「夜分に御免、誰ぞ居らんか、怪しい者じゃない、道に迷うてしもうて、何処でもいい、すまんが床を貸してはくれまいか、誰ぞ、誰ぞ」
男のどんどんと戸を叩く音が夜の静けさを渡る。どんどん、どんどんどんと、二度三度。程なくして戸の向こうから、どなたじゃな? の声。ああ、人じゃ、人の声がする。
「すまんが道に迷うてしもうて、怪しい者じゃない。三和土でも何でもいい、少し休ませてはくれまいか」
すぅと開く戸の内に男は老婆の姿を見る。
「おや、まあ、それはそれは難儀な事でしたわなあ。ご覧の通りババ独り、なんのもてなしもせんが、それで良かったらどうぞ休んでいっておくんなまし」
「おお、かたじけない。道に迷うていたところに狼の鳴く声を聞いてな。地獄に仏とはまさにこのことじゃ。婆さん、すまんが上がらせて貰うよ」
男は安堵の顔を浮かべ屋の内に入る。狭い土間の奥には囲炉裏の火が見える。ゆうげの支度の途中だろうか、火にかけた鍋には湯が張られ、芋やら菜やらがぐつぐつと煮えている。
「お若いの、今日は泊まっていきなませ。この辺は夜になると獣がうろついて人を襲いよるからの」
婆はにやりと笑い奥に引っ込む。奥からはしゃこしゃこと刃物を研ぐ音が聞こえてくる。
「腰を下ろして火にでもあたって楽にしておくんなせ。馳走でもしよう。今日はいい肉が手に入ったでの」
しゃこしゃこ、という音とともに老婆の嬉しそうな声。男はぎくりとした。そういえば昔に聞いた話、道に迷うた者を招き入れて喰らう妖しがある事を思い出した。
「婆よ、いい肉だって? そ、それは一体……」
「何の肉かだって? それはのう……それはのう……」
右手にナタを持ち婆が奥から現れた。研ぎ澄まされたナタに囲炉裏の炎が妖しく映る。ゴクリと男の唾を飲む音が響いた。老婆が続ける。
「名古屋コーチンじゃよっ!」
* ここまで書き上げて、私は、何かが違う、と思った。「老婆」をテーマとした掌編の依頼を受け、ホテルの一室で書き上げている。
この違和感の正体は書き始める前から朧げに感じていた。そしてある程度筆を進めるに至り、違和感の幻影はデッサンを重ねるが如くにその輪郭を鮮明にしていった。曰く。
俺、老婆、見た事ない。
無論、性別でいうところの女性、七十か八十か、ある一定の年齢に達した女性、所謂、お婆さんなんぞは腐る程見た事はある。しかしそれが「老婆」となると少し勝手が違う。
老婆とはなんぞや。老婆とお婆さんには明確に性質の違いがあるように思う。言われれば私は生まれてこのかた、老婆という言葉を口にした事が無い。
「隣の老婆、コロナで入院したんだって」
「昔さ、よく通った、駄菓子屋あんだろ? そうそう、それそれ、あの、みやぎ屋。あそこの老婆、先週死んじゃったらしいぜ、うちの老婆が言ってた」
違和感満載である。老婆という言葉には何処か否定的なニュアンスがあるのかも知れない。
「お宅の老婆、幾つにならっしゃる? 元気だねえ。いやこの間もね、公園をスタスタ歩いてるのを見かけたもんだからね、いや、元気だねぇホント、お宅の老婆は」
無礼である。
老婆という言葉はおいそれと使ってはならぬネガティブな要素を孕んでいるようだ。
かように、見た事もない、さりとて使う機会も要領を得ぬ「老婆」の上辺だけのイメージを掬い描写しようとする、その試みの苦労が自身の作品における違和感の正体なのだ。なるほど、「老婆」と言われてもなんの映像も浮かばぬ。「老婆」を口にして活字にしても何処か空々しい、それは「老婆」と相対する体験の乏しさが由来なのであろう。 ならば、一度老婆に会ってみるか。妙案を思いついた。彼女に老婆の居どころを聞いたらどうだろう。彼女は物知りで大抵のことなら的確なアドバイスをしてくれる、私の大切なパートナーだ。スマートフォンを手に取りホームボタンを押す。
「Siri、老婆の居どころを教えて?」
私は彼女に尋ねてみた。
ーーすみません、よく分かりませんーー
心なしか乾いた声で知らぬと返す。聞き方が悪かったのだろうか。少し表現を変えてみる。
「Siri、近くの老婆を探して?」
ーー捜してみましたが見つかりませんでしたーー
若干食い気味に彼女は答える。下らないことを何度も聞くなと言わんばかりに。
本当に捜してみたのだろうな、との不満は残るが、仕方がない、彼女が知らぬことを私が知る由もない。諦めよう。
きっと「老婆」とは己れの心の幻影なのだ。普通のお婆さんには無い、何処か怪しげな雰囲気。何かを偽っているような、騙っているような狡猾さを纏った佇まい。老婆に定義は無い。それぞれが、己れが、これぞ老婆と思えば、それが老婆なのだ。もっと自由に老婆を描いてみよう。
考えがここまで及んだ時、ホテルのドアをノックする音が聞こえた。私はすぐさま扉を開ける。
「こんばんは、エリカでーす。宜しくお願いしまーす」
見ると、無理に若作りした老婆がそこに立っている。白髪染めをサボったのだろう、髪の根元が1センチほど白髪を残している。シワを隠す為に塗り重ねられたファンデーション。怪しげな雰囲気。ネットの写真とは大違い、騙りやがって、なにがエリカだこのやろう。
私は乾いた声で眼前の老婆に想いを伝えた。
「チェンジ」
完 ブルドックのようにたるみ切った頬と蜆のようにちっこい目ってのも加えとけ 作為的ないやらしさが滲み出ているな。
も少し自分に素直になったほうがいい。 年齢はともかく純文かぶれは間違いない。
かぶれまくってさぞかし痒かろう。 おはようございます。
>>245
名無しじゃダメなんですね。それっぽい話は聞いていたのですが、明確な注意点を教えて頂き少し安心しました。
ワイスレの字数制限は、改行とか含めでしょうから、二千文字よりずいぶんと少なくなるんですね。
気をつけます。
余裕があったら複数投稿してみます。
ありがとうございます。
>>248-252
『Nの逃走』面白かったです。
前半と後半とで話がまるで違って、でもどちらも面白かったです。
ありがとうございました。
さて、今日は新しいお題を出させて頂きます。
四時頃発表です。 今週のお題
・潮風
・都市
・子供
この三つの要素を使って、小説を書いてください。
よろしくお願いします。 吹き込んでくる潮風を浴びながら、私は物思いに耽っていた。
私は今日、新しくこの都市へやってきた。憧れの一人暮らしを親に認められたのである。
車に乗り、長い黒髪を靡かせる。
引越し先では何が待っているのか。子供みたいに期待に胸を躍らせた。
「よし、着いた」
新たな家はこじんまりとした一戸建て。シンプルでありながら住み心地は良さそうである。
荷物は既に運び込まれていた。部屋は綺麗に整えられていて、ピカピカ光っているように見える。
「……うん。いい感じ。これからどんな生活が始まるのかしら?」
大学に行って、新しい友達を作って……。
色々な想像を膨らませながら、私は荷下ろしを進める。
こうして私の新しい春が幕を開けたのだった。 なんとなく思いついたので軽く掌編を書いてみました。 大気が揺らめく。剥き出しの地面は深い亀裂に覆われた。塩気を多く含んだ潮風が吹き、大気を瞬く間に土気色に変える。
核融合を起こした太陽が無数の光の矢を降らす。廃棄された都市は巨大な墓標のようだった。塩に蝕まれたビルは老朽化を加速させる。頽れるように倒壊した物も少なくない。街の中のオアシスとして有名な公園の木々は塩害で枯れ、花壇には成れの果ての屑が積もる。
避難時に落とした物なのか。薄汚れた麦わら帽子が落ちていた。子供用でサイズは小さい。内側から爆ぜ割れたように破損して自然に還る時を待っていた。
誰の声も聞こえて来ない。強い風の音が悲痛な叫び声として耳朶を打つ。
そのような街に男が訪れた。大型のリュックを背負う。目にはゴーグルを装着。鼻と口には簡易防毒マスクをしていた。
一歩ごとに胸のIDカードホルダーが揺れる。国の要請を受けた証でもある。
ゴーグルに覆われた目を動かし、荒れ果てた惨状を見て呟く。
「……ここも同じか」
地球規模の変動は日本だけにとどまらない。海洋学者、物理学者、気象学者とあらゆる肩書の学者が一堂に会し、日々、不毛な議論が交わされた。ほとんどが理想論で実効性に乏しい。効果が表れるまで半世紀も要する。崩壊の足音がすぐそこまで迫っている状況下では話にならない。
実際の現場に赴き、調べることで手立てを考えるしかない。余命宣告を受けた男に相応しい最後の大仕事。国からの支援も受けられた。これ以上の花道はない。
「やるか」
リュックの側面にあるボタンを押した。計測器が静かに動き出す。身体に接続された機器がオールグリーンを示す音を立てた。
男はゴーグルを取り去った。マスクを剥ぎ取り、笑みすら浮かべて死の街を歩き始めた。 >>267
ワイさんありがとうございます。
最後の笑みを浮かべた、という描写がすごく心にきました。
面白かったです。 >ワイさん
何故かあちらに書き込めなかったのでこちらに書きます。
ありがとうございました。
あざとさ、がいけなかったようですね。
前半後半の関連性も薄い。
オチは今読み返すと書き急いだ感がします。
実際書き急いだけど。
さて、気持ちを切り替えて勉強してきます。
ありがとうございました。 >>516
siriの登場シーンは緊張と緩和が働いてクスッとなりました
そこからsiriが実は老婆ではないかという考察が始まると思ったんですが予想が外れましたね
「チェンジ」はオチが読めちゃうので、それまでの流れに意外性を持たせてはどうでしょう
例えばですが、
シワを隠す為に塗り重ねられたファンデーション。怪しげな雰囲気。ネットの写真とは大違い
おお、まさにこれこそが老婆だ。この人こそはまさに自分の追い求めていた老婆そのもの。
私は乾いた声で眼前の老婆に想いを伝えた。
「チェンジ」 では今日はここまでとします。
おやすみなさい、また明日。 コテを変えてみました。
これからはこれで行くつもりです。
では、今日はここまでとさせて頂きます。
おやすみなさい。 おはようございます。
今日も作品等々お待ちしております。 遅れました。
今週のお題は、
・朝
・死体
・テレビ
です。 朝から死体
テレビで流れるウクライナ
もう何か月もこのままで 今週のお題
・『守り人』
・『花』
・『救われない話』 今気付いたけど
なんか
スピンオフ的なもの書け!
って言われてる気がする...... >>279
別にそういうことは思っていないのですが、書いてくださると面白いかもとは今思いました。 ノベルデイズで三題噺のコンテスト開催中なんでみなさんどうですか ノベルデイズってググったら出てきたけど
3っのお題が
「ロングヘアー」
「ミステリアス」
「ツンデレ」
でヒロインのよくある属性ばかり
運営の講談社は、もっと面白そうなお題を出してほしいな。 確かに良くありますね、そういうの。
でも少し興味を持ったのでやってみたいなと思います。 おはようございます。
ノベルデイズの三題囃バトルに投稿してみました。
いやあ、結構難しいですね。小説を書くのが、というより投稿したり自作品を観覧するのが。機械音痴ですから。
通るといいなーと淡い期待を抱いております。 山守の人
山守としてこの山に来て、既に30年は経つだろうか。
高瀬は東京都下で伯父(母の兄)が営む小さな工務店に高卒で就職をした。
早くに両親を事故で亡くしてしまった高瀬は子供のなかった伯父に引き取られ、生活の面倒を見て貰いながら工務店の手伝いをしていた。
高校時代の成績は良く、担任は推薦枠で是非大学進学をしてはと薦めていたが、伯父にこれ以上学費を出して貰うのも気が引け、また少しでも早く仕事を覚え恩返しをと思っていたのだ。
伯父も大学を出てた方がこれから先の人生は有利だと思うし学費の事で心配はするな。と、言ってくれたが、高瀬はこの工務店に余裕がない事も知っていた。
実際に後継者を意識して働き始めると、地域に根ざした会社といえば聞こえが良いが、大手ゼネコンのひ孫請けやその外注の仕事がほとんどだった。
後は近所の人の便利屋的な仕事をしたり、時によっては高校時代の友人会社の手伝いで大工仕事や鉄工所での仕事もした事がある。
順調に仕事を覚え二十六歳の時に結婚をし一人息子を授かる事ができた。伯父はその事をとても喜んでくれこの工務店の将来を夢見た。
そんなある日伯母が失踪した。近所の若い男と駆け落ちをしたらしい。近所では前々から噂になっていたらしいが、伯父や高瀬はなにも知らなかった。もちろん高瀬の妻もそのことはなにも知らなかった。 そこから高瀬の負の連鎖が始まった。伯父はそれから酒に溺れ朝から酒を飲み一日中家にいた。工務店の仕事は高瀬が馬車馬のように働き何とか回せた。
が、しかし。ある朝資材倉庫で首を吊った伯父が従業員により発見された。現場へ向かう従業員がトラックに資材を積むためにシャッターを開けた時に発見したのだ。
それから数日は警察による現場検証やら、葬式やら、仕事の納期やらで忙殺された。高瀬は忙殺されたことで心を保てたのかも知れない。
唯一覚えているのは葬式の祭壇の白い菊の花の海だけだった。
それからしばらくして伯父の工務店を畳む事にした。血縁とはいえ後継者候補とはいえ高瀬は法律上の跡取りでは無かった。
両親の苗字に拘りをもっていたせいで、養子縁組をしていなかったのだ。
失踪していた叔母の弁護士にそれら全ては先手を打たれていた。法の上に眠るものを法はそれを保護しないらしい。
途方に暮れていた高瀬を救ってくれたのは、正樹という人物だった。
素性はよくわからないが、不動産を扱う人の中で知らないものはいないと言われる人だ。まだ若手ではあるが、資本力、聡明さ、先見の目、人物評、それら全てを兼ね揃えたカリスマ性を持つ人物だ。
高瀬は早速「正樹」と逢い話を聞いた。正樹によると地方の別荘地とは名ばかりの山林に駐在し山林の営繕管理と保養施設の管理との事だった。 現地に高瀬は家族で引っ越す事になる。現地には百haほどの山林に二百坪の平家、更に2町歩ほどの田畑が用意されていた。
高瀬は縋り付くような気持ちでその仕事を請け負った。まだ子供は小さかったが大自然の中での子育てに魅力を感じたし、毎月の報酬は破格とも言えるものだった。何も申し分が無かった。
早速高瀬は家族で移住し、山守の生活を始めた。それは想像したよりもずっとやり甲斐があったし、山々の谷を走る渓流を利用して作った釣り堀がことの他評判になり
その管理者として魅力を感じていた。
高瀬は妻と幼い子供と一緒に自給自足の生活を楽しんだ。そして正樹の依頼を完璧にこなした。人生を通じて覚えたノウハウを惜しげもなく
春は家族で山菜を取り、田畑には沢山の野菜の種を植え、稲の田植えをし、春野菜、夏野菜、秋の本格的な収穫を愉しんだ。
勿論、地方の山間部という不自由な時事さえ無視してしまえば。ということではあるが。そんな生活を高瀬は幸せと信じ込んでいた。
その釣り堀に一人息子が浮く前までは。 とりあえずこんな感じで書いてみました。
暇つぶしに読んでいただけると幸いです。 アレ?今気付いたけど、これプロットじゃね?
やってもうたかもしれん。
これちゃんと書くとそれなりの長さになるな。
なかったことにしといて笑 すごく面白かったです。ラストがいい。
これを軸として書いたら確かに面白そうですね。期待しております。 読んでくれてありがとう。
ちょっと詰め込み過ぎて、箇条書きになってしまった上に
長くなり過ぎて途中でぶった切ってしまった。
この先も大まかに頭の中にはあるから書こうと思えば書けるけど、
仕事以外にもやらなければいけない事が増えてしまったのでそっちがある程度落ち着かないと
時間が取れないかもしれませんね。
そっちは俺1人じゃ無く一緒にやる仲間がいるので
その人達に迷惑をかける訳にいかないから。
あ、別に書くのをやめるって話じゃ無くて
これをプロットとして書き直すって話に対してね。 プロットというより、長編サスペンスの冒頭かと思った。
正樹は何者? なぜ息子は死んだ? 山守の仕事に隠された秘密とは?
てな感じで始まるのかとワクワクしたら。
え? 終わりなの? ありがとうございます。
そうですね。そういった感じで書いたりもできますね。
でもすいません。今のところ終わりです。
今週のお題
・『守り人』
・『花』
・『救われない話』
で書いた物なので。 誰もいらっしゃらないと思いますが、久々にお題だけ置いておきますね。
・梅雨
・イヤリング
・学園 梅雨の空は気紛れで灰色から黒に変わる。今にも雨が降りそうな状況下。木下彩芽は河川敷にしゃがんで必死になって探す。
そこは一面、青々としたクローバーが茂っていた。探しているのはイヤリングで四葉のクローバーを模した物だった。幸運の象徴は彩芽に過酷な運命を背負わせる。
泣きそうな表情でクローバーを掻き分ける。二時間以上経つが探し物は見つからない。だからと言って諦めるという選択肢はなかった。
初めて出来た彼氏から貰った初めてのプレゼント。耳たぶに穴をあけることに抵抗があった彩芽に配慮してイヤリングとなった。その気持ちが嬉しくて外出時には決まって耳に付けた。取り忘れて寝ることもあった。
それが災いした。中学校の帰り道、上級生の風紀委員の一人と出会う。うっかり耳に装着したイヤリングを目敏く見つけると凄い剣幕で迫ってきた。
「そこのあなた、イヤリングは校則違反よ! すぐに外しなさい!」
「ご、ごめんなさい」
言いながら一対のイヤリングを外した。それだけでは収まらない。上級生に奪い取られ、左手の土手の階段を駆け上がる。慌ててて追い掛けるが投げ捨てられた後だった。
「これでいいわ」
満足気に言うと上級生は土手の階段を下りていった。彩芽はその場に呆然と立ち尽くす。投げたと思われる方向には膨大な数のクローバーが自生していた。
三時間を超えた。目当ての物は見つからない。目が潤み始めた頃合いで先に空が泣き始めた。大粒の雨は夕立を思わせる。彩芽は瞬く間にずぶ濡れとなった。
「……もう、無理だよ」
か細い声は泣いていた。冷たい雨は身体の芯まで冷やし、探す手が小刻みに震える。
その時、四葉を見つけた。彩芽は泣きそうな顔で笑った。
「そっちじゃないよ」
幸運の四葉を手で押し退けると、また四葉を見つけた。彩芽の目は丸くなり、瞬時に満面の笑みを浮かべた。
「あったよ」
イヤリングを摘まんで手の中に包む。周囲を探すと残りの物も見つかった。
土砂降りの中、彩芽は晴れ晴れとした顔で家路に就いた。
学園の解釈は中学校や。学園は複数形で使われることが多いんやで。せやからお題なら「学校」としたほうがええで(´・ω・`) >>298
ありがとうございます! こんなに短い文字数でこのクオリティ。やはりすごい……。
そうか、学園って基本複数形なんですか。勉強になります。 紫陽花が咲いている。
「揺れるアクセサリーは男ウケ抜群!」
そんな記事を信じ込んで、デートだからって気合い入れて雫型のイヤリング、ほら、あんたとお揃いで買いに行ったじゃん、あれ。あれをね、つけたものの、耳たぶが痛くなっちゃってさあ、あたし、メイクポーチにしまっちゃった。
喫茶店で向かいに座って、セーラー服のリボンをいじりながらソーダを啜る彼女に、私はなんて言えばよかったんだろう?
「おぎょうぎ悪いよ」
「ごめんって」
後何回、私は彼女に謝られるんだろう?
少なくとも、最後の一回はどんなセリフか予想できてる。
「恋愛対象としては見れないよ、ごめんね」
きっとそれっきりになる。
リップを塗り直してポーチにしまう。今日も言えない告白と。窓の外は雨。 今日を持ってスレ主を卒業します。
どなたかご興味のある方、ここでお題を出し合って書きあってくださると嬉しいです。
無責任ですみません。では。 スレ主さん卒業してしまったみたいだけど、上のテーマで書いてもいいですか?
もっと早くこのスレ見つけてればよかった 書いてもいいと思うよ
そのほうがスレ主さんも喜ぶだろうし ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています