スーパー35mm判は無くならない。
しかしPanavision Europeの代表を務めるJeff Allenは「我々は世界展開をしているレンタル会社として、
将来的には、現在標準となっている18x24mmのイメージエリアをもつ(スーパー)35mm判カメラは、
いずれ現在の16mm判のような位置付けになるだろうと考えている。
そして24x36mmフルサイズは、
現在の(スーパー)35mm判のような映画の標準フォーマットになっていくことだろう」と語っている。

Canon C700やPanasonic Varicam Pureは新発売のスーパー35mm判シネマカメラである。
ARRIはALEXA SXTを出荷開始し今回Sonyは新しくFS7IIを発表した。
ZEISSはこのたび普及価格帯のスーパー35mm判ズームを発表した。
Fujinonも普及価格帯の20-120mmT3.5を出荷しており、
Angenieuxも後群交換によってスーパー35mm判とフルサイズとのどちらにも対応する手頃な価格帯のズームレンズ、
Type EZシリーズを発表した。
これらのレンズは、年間30%で市場が成長していると推定されている、
企業ビデオやストリーミング、工業、教育での映像制作および独立系プロダクションでの制作現場に照準を合わせている。
そしてまた一方で、ハイエンドな映像制作も引き続き盛んに行われている

フルサイズ・レンズの選択肢に対して、
それらを活用したハイエンド・シネマ収録に耐えうるカメラはまだ少ないのが現状だ。
しか し「どんなフォーマットであれ 、
画面全体を使って撮影したい」という世のシネマトグラファー共通の願いが消えない限り、
そう遠くない将来に様々なハイエンド・シネマ向けフルサイズ判カメラが登場することだろう。

フィルムアンドデジタルタイムズ
日本語版 79J号 発行日:2016 年 11月 15日 初版発行