一眼タイプの入門機(パパママカメラ・・KISS Mもそう)、オリンパスEM10MKVが売れない理由。

オリンパスのカメラ事業は厳しい状況にあるが。本機はボリウムゾーンの一つ、子供を持つパパママを
ターゲットに企画された商品だが、あまり売れていないらしい。
小型軽量でサッと持ち出せて、タッチシャッターで子供を確実に捉える。300mm相当の望遠とファインダー
により、明るい屋外の運動会でもバッチリ。機能性能は十分のはずなのに、どうして売れないのか。

・・・その一面を垣間見た店頭で、このカメラを見に来た若い主婦を見たことがある。
 「これで子供を撮りたいんですけど、どうなんでしょうか」
 そこにいる店員がこう言った。

 「それならソニーがお勧めですよ、なんといってもこの連写、すごいでしょう」

カシャカシャカシャ・・・
 「オリンパスの方はどうなんでしょう、主人がこっちの方がカメラっぽくていいって言うんですけど」
 「いやもう、断ン然!ソニーがお勧めっす」
カシャカシャカシャ・・・
そんなやり取りがしばらく続いたあと、結局そのお客さんは何も買わずに帰ってしまった。そのとき私は、こう言い出しそうになっていた。

 「アナタ、今のお客さんはオリンパスを買いに来たのではないですか?ちょっと背中を押してあげれば、そのまま買って帰ったと思いますよ」

私的には、設計者のこだわりが邪魔をしているように見える。このカメラ、パッとみた感じはパパママ向けでは
なく写真にこだわるアマチュア向け。実際の中身もそのように内容が濃く、使い勝手はE-M5に近い。
 私などはこれで満足だが、カメラのことをよくご存じないパパママからみると、いろいろボタンがたくさんあって
「難しそう」と感じさせるかもしれない。メカに興味のない主婦からすれば、簡単にキレイに撮れることが重要。
シャッターボタン1つあれば、それで十分に違いない。